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セルサイドとバイサイドの違いとは

読者の方々からいろいろと質問を頂くが、セルサイドとバイサイドの違いがよく分かっていない方が多いことに気づいたので、ここで補足をしておく。

業界用語でセルサイドとは証券会社のことを指す。皆さんの見えるところにいる"アナリスト"とか"ストラテジスト"とか"エコノミスト"とかいう人々は、ほぼ間違いなくこのセルサイドである。彼らの仕事はレポートなどを書いて株の売買を盛り上げて、自社の手数料収入を増やすことである。
一方でバイサイドとは運用会社のことを指す。運用会社にも"アナリスト"がいる。証券会社と違って、運用会社は顧客から預かった資産を運用しているため、その労力はすべて顧客のためだけに使用される。つまりバイサイドのアナリストの分析は、皆さんの見えるところに出てくることは決してない。

同じアナリストでも、その機能と役割が全然違うことがわかるだろう。どちらがよく当たる投資判断を行っているかと言えば、当然、運用会社のアナリストである。これが成立しなければ、運用会社のアナリストというものは存在しないことになる。
私の同僚の医薬品のアナリストは、もともとは大手製薬メーカーの研究員であったが、金融系の学位を取って運用会社に転職したというキャリアの持ち主だ。新薬が治験から上市に至る確率を予想することは困難を極めるが、あらゆる情報収集と分析を積み重ねて、最も合理的な企業価値を算出している。

ファンドマネージャーの腕も然ることながら、運用会社の競争力の土台となるのは、このような専属アナリストの質の高いリサーチに寄るところが大きい。顧客に対しても、どのようなリサーチでその銘柄で勝利に至ったかをアナリストに直接プレゼンしてもらったりすると、とても喜ばれる。多額のフィーを支払って運用を委託している顧客からしたら、当然のことだ。

私の場合、証券会社の日本株アナリストには、聞くに値するレベルに達している数人を除いては、基本的に会うことはない。年度末になると日経新聞から運用会社のアナリストやファンドマネージャーに「日経アナリストランキング」の投票依頼が来るが、最近は無記名で返信するセクターも増えてきた。

ここで読者の方々に伝えておきたいことは、証券会社の"アナリスト"が(実態としては)どのような存在であるか、何を意図してレポートを書いているか、ということである。尚、過去の検証データでは「証券会社のアナリストレーティング通りに売買をした場合の勝率は45%」となっている。個人投資家が見ているものよりも、資本市場というのはディープであるということだ。

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