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第四章:職業別で考える、スタートアップ転職ガイド

これまでは、「スタートアップとは?」「イケてるスタートアップとは?」「イケてるスタートアップにどうやって出会う?」を見て来ました。

第四章では、細かく職種別に見てみたいと思います。今回チェックするのは、

  • コンサル
  • 投資銀行
  • グラフィックデザイナー
  • SIer系エンジニア
  • 営業
  • マーケ

といった感じでしょうか。他にも色々と職種はあると思いますが、私の知識不足ということで、分かる範囲で展開したいと思います。

ハスラー、ハッカー、デザイナー

まず大まかに話を始める前にシェアしておきたいのが、スタートアップに最低限必要な人たちのことです。

「ハスラー」「ハッカー」「デザイナー」の3種類です。

詳しくはこちらの記事群が参考になります。

無敵のスタートアップチームの構成とは?

ハッカーは要は、ウェブアプリケーションをコーディングで作り上げられるエンジニアのことで、デザイナーはアプリケーションのデザインをする人のことです。最近では、フロントエンドと呼ばれるコーディングも担ったりします。要は、アイコンのデザインや色味の決定だけではなく、「ボタンを押した際の動き」等まで動的なデザインもします。

そしてハスラーは、会社として、チームとして機能するために必要となるファンクションのその他全てを行う人のことをいいます。具体的には、会社の光熱費の支払いから、チームの夜食を買いに走ったり、プレゼン資料を作ったりといった感じです。

ハスラーは、コーディングのスキルがあったり、デザインのスキルがある必要はありませんが、強い情熱を持っていることが必要です。「凄く面白いものを作りたい」とか「世の中のこの問題を解決したい」というような情熱です。

この3種類の職能が、何かをスタートアップするときに一番大事だということを頭に入れて、読み進めて行きましょう。

尚、個別の職業ごとの見解では「慣れるのに時間はかかる」とか「簡単ではない」なんて言ってますが、この「25歳のスタートアップ転職ガイド」全体のメッセージとしては、「恐れずに飛び込んでみよう!」というものなので、もし前章を読まれていない方は、そちらも合わせて読んでいただけると嬉しいです。

はじめに:大企業に勤める25歳の皆さんへ

では、早速いってみましょう!

コンサル、投資銀行

まず、コンサルと投資銀行について書こうと思いましたが、途中でやめました。結論からいうと、超初期のスタートアップでそのような人材が活躍できる場は「ファウンダーもしくはファウンダーにつぐ、ほぼ無給で頑張るハスラー」的存在以外はいないという結論になり、消しました。

社員数が15人を超えてきたぐらいのスタートアップに、営業職等で入れる可能性はあると思います。

また、投資銀行の投資銀行部門で資金調達等を手がけていれば、大型の資金調達を予定しているスタートアップでCFOとして参画することなどは可能かもしれません。

グラフィックデザイナー

グラフィックデザイナーは、広告代理店にいる人やデザイン会社の人の話を総合すると、今急速に需要が減っている職業のひとつです。考えれば当たり前の話で、より多くの人が可処分時間をオンライン・メディアに費やしているから、広告も、プロダクトもそちらに流れていく。

ちなみに私の理解だと、グラフィックデザインというのは紙メディア上での、平面的なデザインです。(もちろん細かい例外はあるかもしれませんが)経験的に話していますが、グラフィックデザイナーが「同じデザインだ!」と思って、突然ウェブデザイナーになるのは、今、ものすごく難しいと思います。

どういうことかというと、ウェブデザイナーは、近年、デザイナーとエンジニアの融合みたいになってきているからです。ウェブデザイナーは、フロントエンドと呼ばれる、HTMLやCSS、Javascriptができることが求められています。

ですので、グラフィックデザイナーが突然ウェブデザイナーとして転職することは、かなり難しいと思います。まずは、インターンとして修行させて貰うぐらいの心意気で、ゼロベースで考える必要があります。

とはいえデザインの基礎ができていると思いますので、一度「ウェブデザイン」のコツを掴みさえすれば、後はスタートアップの初期のフェーズで転職も可能だと思います。

SIerエンジニア

エンジニアにも色々と種類があります。その中でもSIerで働いてるITエンジニアは少なくないでしょう。

SIerと言われてイメージがわかない人のために身近な例をあげると、銀行のATMの中のシステムだったり、コンビニのレジに入っているシステムを作る人たちです。ウェブ系エンジニアとは違って特定のお客さんを相手に数年単位でシステム開発をしていくシゴトです。

今、SIerのシゴトの多く、特に下請けが中国や東南アジアなどの人件費が安い国に流れており、国内のSierのエンジニアがウェブ系に転向することが多くあります。ただ、ウェブ系とSIer系では大きくシゴトのやり方が違うと思っています。

何が違うのか。エンジニアリングを、家の建築と較べて考えてみましょう。

誤解を恐れずにいうのであれば、SIerのエンジニアは図面をもとに建築をする人たちで、ウェブエンジニアは自分で図面から引いて設計もします。そして凄い勢いで建築までしてしまう人たちです。

SIer系の人たちは、その家に住む人達のことを考え、「どんな暮らしをして欲しいか」までを細かくデザインし、作る際に細部まで落としこむことはやらないと思います。逆に、ウェブエンジニアは、住民の抱えている問題や希望を先回りして考え、「これが欲しかった家でしょう?」という風に、住人の「体験」からデザインして作ることができます。

ですから、そういった似て全く異なる性質のSIer系のエンジニアがウェブ系のエンジニアに転向するということは、いちから「体験のデザイン」「完成度を100にするために時間をかけるよりは、80の完成度でいいのでまずは出してしまうスピード感」等に頭を切り替える必要があるので、言うほど簡単ではないと思います。とはいえ、ウェブを全くやったことのないグラフィックデザイナーがウェブデザイナーに転向するよりは可能性があるのでは、と思っています。

初期に「社員として」スタートアップに転職できる、数少ない職能のひとつです。

営業

営業にも色々種類がありますね。商社のように、強い立場から比較的大企業に対してモノを売る人たち。はたまた、オンラインプラットフォーム(楽天やDeNAのオークションサービスなど)のように、個人に近い小さな商店や企業に、目に見えないシステムを売る人たち。

ウェブ系のスタートアップの場合、手で触れない、オンライン上で動いているシステムを売る場合が多いです。よって、その「モノ」を売ろうとするよりは、「それを使って広がる夢」を売る必要があります。

上記を踏まえて考えると、超大企業(メーカー、商社、銀行)などから、営業職としてスタートアップに転職することは可能だと思う一方で、最初の方は「無形」のものを売るのに慣れることに時間がかかるのでは、と思っています。

営業の人が参加するステージですが、大体プロダクトやサービスが立ち上がった後、「さぁこれから拡大していこう」という時期に入ってからが勝負だと思います。人数でいうと、B to Bサービスだと、10人を超えて来たぐらいでしょうか。

マーケ

マーケですが、最近まで私は「マーケティング」という職種の厳密の定義を知りませんでした。それぐらい、「マーケティング」という言葉は広義だと思います。プロダクトのマーケットプレースを考えたり、どうやって世の中に広めるのか、広告戦略を考えたり(要は広告費を使うお仕事ですね)という感じだと思います。

私の理解が間違っている可能性もありますが、「マーケティング = いかにお金を使ってプロダクトやサービスを世の中に広めるか考えて実行するお仕事」と捉えるなら、スタートアップにマーケティングの出番はほぼありません。逆に、「どうやってこのプロダクトを世の中に訴えかけていくか、どんな切り口でいくのか」というのは、プロダクトマネージャもしくはファウンダーがやってしまうシゴトだと思うので、不要な気がします。

ですので、結論からいうと、「マーケティング」職の人が「マーケティング職」でスタートアップに参画するのは、組織がかなり大きくなってからだと思います。

以上、職業別スタートアップへの転職をみてきました。

今後は、実際に個別の転職者に話を聞いていければと考えています。

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