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城南信金さん、「金融機関として審査すると、原発は不良債権」ってホントですか?

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もんじゅ君の「ズバリ聞きますだよ!」第3回:城南信金さん、「金融機関として審査すると、原発は不良債権」ってホントですか?後篇

福島第一原発事故にショックを受けて、2011年5月、突如ツイッター上に現れたもんじゅ君。福井県敦賀市の高速増殖炉もんじゅの「非公式」ゆるキャラながら、フォロワー数は約10万人、エネルギー問題を解説した著書も3冊あるなど、幅広い支持を得ている「炉」のキャラクターです。

このもんじゅ君が、各界の著名人にエネルギー問題についての考えや東日本大震災以降の活動について聞く、シリーズインタビュー。

第3回のゲストは、福島第一原発事故の直後に「脱原発宣言」をうちだした城南信用金庫の理事長・吉原毅氏。金融機関としての立場から、なぜ原発は経済的に成り立たないのか?いけないとわかっていても原発をつづけてしまう「株式会社」、そして「お金」の麻薬的なカラクリとはなんなのか?などを、ズバリ解説していただきます。アダム・スミスからアベノミクスまで、トークは幅広く盛り上がりました。(前編はこちら

ゲスト: 吉原毅(城南信用金庫・理事長)
インタビュー・構成: もんじゅ君(高速増殖炉)

城南信金さんでは、窓口の人もふつうに原発の話をするのでびっくりしました(笑)

もんじゅ:原発事故以降、城南信用金庫さんで口座をつくって、上京するたびに通っているんです。福井だとなかなか通帳記帳もできないので(笑)。

吉原:それは申し訳ございません(笑)。

もんじゅ:それで窓口の方とお話していると、東北でされているボランティアのことだったり、「考えは人それぞれですけど、わたしたちとしては原発はなくしていったほうがいいと思うんです」といったことを、話してくださることがあって。こちらから特にそういう話をしていないのに、話の流れでそういうことを教えていただく、そのことにすごくびっくりしました。

 ボクじしんは、脱原発に賛同する意思を示すために、他に置いてあるお金だったら城南信用金庫に移そう、と思って変えたんですけども。でもふつうの暮らしをしていたら、まず原発について口にする人じたい、すごくすくないですよ。

吉原:うん。タブー化されてますよね。

もんじゅ:みんななんとなくぼんやりと「原発、あぶないな」「できればないほうがいいけど」と思っているところはあるんだけれど、日常生活の中でその話はしない、という空気があるわけです。  だから金融機関の窓口という場所で、そんな話題が出てくることじたいがすごく新鮮なんです。企業ウェブサイトにも、トップページにどーんとわかりやすく書かれているじゃないですか。それが従業員おひとりおひとりに浸透していることに驚きました。

会社にいても、会社から離れても、おなじひとりの人間

吉原:たとえば「職場では原発のことを話しちゃいけない」という強迫観念じたい、カルトみたいなものだと思うんです。ある意味、会社がカルト化しちゃっている。このことについては、話しちゃいけない、考えちゃいけない、考えたら怒られるだろう。そんな一種の規制になっちゃっている。これはおかしなことなんですけどね。

もんじゅ:自主規制ですよね。じっさいにダメだといわれていなくても、「ダメだろう」と先回りして、考えるのをやめちゃうんです。

吉原:でもほんとは会社にいるときも、会社から離れたときも、おなじひとりの人間なわけでしょう。おなじ目線、おなじ考えかたで仕事をして、家庭で生活をしている。それが本来あるべき人間の暮らしかただし、働きかたですよね。

 それが、会社にいるときは別人格で、タブーのなかで生きていかなくちゃいけない。そんなことがあってはいけないとわたしは思うんです。家庭でよきお父さんなら、会社でもよきお父さんとして、良識をもって仕事をする。価値観がそこで変わらなくていいんですよ。そうじゃないなら、会社のほうが歪んでいるということじゃないでしょうか。

もんじゅ:ボクはよのなかうまくやっていくためには、キャラの使いわけはある程度必要だな、とは思っているんです。たとえばこんなふうにネットでは「はやくお仕事やめたいよ」「ハイロになりたい」みたいな本音を好き勝手書いたり歌ったりしているんだけど、じっさいにJAEA(日本原子力研究開発機構・もんじゅ君の保護者)のおじさんたちと話すときは、そこまではいいません。 「また不祥事がバレちゃって残念だったね……」「世間の目はきびしいけど、きっといつかわかってもらえると思うよ」「いつになったら実験再開できるかな」とか、職場の雰囲気にあわせていっちゃいます。でもほんとは、いつでも本音で話せたら話が早いだろうなぁとか、ストレスが減るだろうなぁ、とは思いますね。

理事長だって、自分のなかの「タブー」を感じる瞬間はある

吉原:わたしは、その人が「脱原発なんだ」と思ってるなら、会社にいるときもそういうふうに考えていていいし、会社が終わって時間があったら、官邸前のデモに参加するのだって当然のことだと思うんですよ。たとえばそこで演説をしてもいいし。それはよき国民運動としてやるべきだし、よき会社なら個人のそういう活動を応援するべきじゃないかと。ところが、なかなかそういうふうにいかないのが現実ですよね。それはわたしもわかります。

もんじゅ:理事長も、そういうふうに感じるときってあるんですか?

吉原:ええ、ありますよ。わたしも官邸前デモに従業員といっしょにいったんですよ。去年の夏かな、仕事のあとに社内で誘いあって、いきたい者たちでいってみたわけです。そうすると自分じしんがタブー感にとらわれていることに気がつきました。

「企業やサラリーマンというものが、こういったことに携わっていいのだろうか?」とビクビクしちゃうんですね。わたしにもそのみんなのビクビクする感じは伝わってきます。「理事長、こんなことしちゃったら、理事長をふくめてみんなクビですね!」とかいいあって。「あれ? だけどだれがクビにするんだ?」とも思います。

もんじゅ:そうですね。理事長までクビ(笑)。

吉原:だって、デモをするのは悪いことではなくて、国民にとってあたりまえの行動だろう、と。人間っていうのは、ふだんの暮らしのなかで変なタブーをつくっちゃってるんじゃないでしょうか。

 そういう意味で、うちの営業店の人たちが、ごく自然にふるまっているという話をきいてホッとしました。これまであったタブーが解けたのかもしれません。

もんじゅ:すごくナチュラルでしたよ。

吉原:自然でいいんですよ。考えたくなければ考えなくていいけど、考えたい人は考えたっていいし、しゃべりたい人はしゃべっていいわけです。それぞれ考えかたはあるだろうけど、会社の方針としてはそうですよ、という話なんです。

個人として納得できないというのであれば、それはまたべつの話ですから。強制はしませんけど、自分なりに考えて、良識ある結論を出して、動いていけばいいんじゃないかと思います。

金利の低さにつきましては、誠に申し訳ございません!!(笑)

もんじゅ:城南信用金庫さんの活動として、脱原発ばかりとりあげられることが多いと思うんですよ。でもじつは窓口にいくと、それよりも「震災のボランティアでこんなところへいってきました」とか「東北でこういう活動をしています」ということが、さりげなく目につくところに置いてありますよね。

 いまはどこでもそんなに金利がつかないな、という気持ちがあるので、だったらこういう活動をされているところにあずけたいなって思いました。

吉原:金利の低さにつきましては、誠に申し訳ございません(一堂笑)! いま金利はひじょうに低くて、日銀にあずけると0%でしょう。ほかの銀行さんにあずけても、0.0いくつなんですよ。

 じつは、おあずかりしても運用する場所がなくて困っているんです。ですからどうしても金利は高くならない。そのかわり、安全確実に、手数料なしでおあずかりさせていただきますので、金庫に入れておくよりは安心だと思います。……そういうサービスというふうにお考えいただければと。

もんじゅ:そうですね。普通預金っていうのは、もうイメージとしてはおおきな貯金箱みたいなものでしょうか。

吉原:ただ、さきほどいったように、わたしどもは町役場の金融部門として生まれたというルーツがあるわけです。そうすると、町のためになることを考えるのがわたしたちの仕事です。

 たとえば町のなかには心身障害者の方々がいますよね。そうした方々の施設をたすけていくのも国民としての義務だと思うんですよ。企業としても、個人としても、そういう分野を多少なりとも応援していきたい。

もんじゅ:具体的には、どんなふうに支援するんでしょう?

吉原:たとえばお客さまにお配りするサービス品なんかも、そういうところで購入することがあります。お財布だったりペーパーナイフだったりと、とても立派で素敵なものをつくられているんですよ。そういった物を買って、お客さまへのサービス品として使うと、つくっている方々は「じぶんのつくったものが社会に認められた」ということで喜んでくださる。

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