先日、政党である「維新」の英語名称のことを書いた記事を目にした。「維新の英語名称がJapan Restoration Party で、restoration という単語が使われているが、この単語は王政復古を意味する言葉でもあり、維新のめざすものとは違うのではないか」というものだ。
たしかに維新のやろうとしていることからすれば「改革」なのだろうから、reform という言葉を使えばよかったようにも思う。
ただ、舛添さん率いる「新党改革」がある。これとバッティングするから避けたのかと思って調べてみたら、新党改革の英語名称は”New Renaissance Party”。なんとルネッサンス党だったのだ。
じゃあ、reform という言葉は使えたのではないか。それなのにこの言葉を使わなかった訳を勝手に想像させていただくと、二つの理由が考えられる。
一つは、英語のreform には宗教改革の意味があるということ。それとの混同を避けたかったのかもしれない。
もう一つは日本語でのリフォームという言葉の意味。やはりどうしても「ビフォーアフター」の影響が強く、住宅の改築をイメージしてしまうからか。
その辺のところはよくわからないけれど、たしかに「王政復古」ではないだろうと思う。
「維新」の英語名称は、restoration ではなく、むしろ innovation とか innovative という言葉を使ったほうがいいのではないかと思う。といっても、いまはそれどころではないかもしれないが。
その「維新」と合流した「たちあがれ日本」という政党の英語名称もびっくりだった。”Sunrise Party of Japan” 。たちあがれ、とはどこにもない。
その後、石原慎太郎氏は「太陽の党」を立ち上げたが、その英語名は”Sunrise Party”。なんだ、同じじゃないか。
こういう話をすると「みんなの党」の英語名に触れないわけにはいかない。
“Your Party”。これが「みんなの党」の英語名称。以前この党の本部に行ってそれを発見し、びっくりして、なぜこの英語名にしたのか政策責任者に確かめたことがあった。
正確なところは忘れたが、「“Everyone Party”にすると、誰でも、という感じになるけど、みんなの党は既成政党に飽き足らない人たちのための受け皿の政党なので、そこに不満を持つあなたのための党なのですよ、という表現にしたかったのだ」というような話をされたと思う。
そのときは一瞬なるほどと思ったのだが、ネイティブスピーカーに聞いてみると、英語的には「相当ヘン」という人が多い。
「みんなの党」という名前は当時の江田幹事長のカラオケの十八番だったサザンオールスターズの曲名から来ているというのも有名な話だが、英語のほうはエルトン・ジョンの“Your Song”にひっかけたのかもしれない。
もともとの立党の精神から言うと「既成政党に飽き足らない」人たちのための党なのだから「あなたの党」というよりは各種の世論調査で「支持政党なし」とか「その他」と分類されている人たちのための党、ということではないか。かといって「その他の党」じゃヘンだしな、やはり。
と思っていたら、いい名前を海外で発見。
ということで、それはまた今度。
記事
- 2013年06月24日 23:59
正しい名前~ 政党篇
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