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専門家も非現実的と判断

参院選の公約に掲げる無責任体質

民主党の年金制度案

民主党は、最低保障年金の創設と公的年金(国民年金と厚生年金)の一元化を柱とする同党の年金制度案を即刻、取り下げるべきである。

実現できない政策をいつまでも主張し続けるのは、政党として許されない。

年金制度を含む今後の社会保障制度の在り方を議論している政府の社会保障制度改革国民会議は、先週の会合で民主党の年金制度案を議論の対象にしない方向で一致した。会合後の会見で清家篤会長(慶應義塾長)は「当面、実現可能な議論に集中していくべきだ」との考えを示した。

裏を返せば、「同会議の多くの委員は『民主党案は非現実的』と判断しており」(毎日新聞 14日付)、民主党の年金制度案は専門家たちの目から見ても絵に描いた餅としか映らない。

民主党は既に公表した参院選向けのマニフェスト掲載政策草稿案で「民主党の年金制度改革案の実現をめざす」と盛り込んでいる。

国民会議の専門家から非現実的と判断された以上、年金制度案に関する記述は削除するのが当然ではないか。専門家の見解に異論があるなら、反論すべきである。

同党の細野幹事長は先週末の街頭演説で「安倍政権になったことで、私たちがめざしてきた社会保障制度改革はとん挫しつつある」と話すなど、非現実的な自らの年金制度案への反省もなく、固執する姿勢だけ示した。

民主党の年金制度案が「とん挫しつつある」のは、財源の裏付けなど政策の整合性が取れていないためである。政権交代とは何ら関係ない。

民主党が主張していた月額7万円の最低保障年金を実現するには、消費税換算で最大約7%分の新たな財源が必要だ。巨額な財源をどのように捻出するのか。公明党などが指摘してきたように、財政的に無理がある。

公的年金の一元化も、自営業者や農家の所得を正確に把握できなければ、公平な制度はつくれない。

明らかに実現不可能な政策を選挙公約に掲げようとする姿勢は、民主党の無責任体質を象徴している。

3年余の与党経験で一体、何を学んだのか。参院選マニフェストの草稿案には、農業戸別所得補償の法制化や高齢者医療の「年齢で差別する制度の廃止」が並んでいる。いずれも民主党政権下で実現できなかった政策だ。

民主党が最終的に参院選のマニフェストに掲げれば、国民から完全に見放されるに違いない。

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