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  • 新恭

古賀連合会長が公明党との連立仲介か

連合の古賀会長が5日夜、公明党の山口代表、井上幹事長らと会談したようだ。

連合側の呼びかけと報じられたが、だとすれば、連立政権入りのきっかけがほしい公明党にとって、渡りに船の話かもしれない。

船を出してくれるよう、公明党側が密使を立てたとか、水面下で誰かと誰かが謀議をめぐらせたとかいう憶測もできるが、むろん確かめようがない。

連立に踏み切る場合の大義名分としては、「震災復興の迅速化」などを唱えればいいということだろう。民主党との距離をめぐって対立の絶えなかった党内をまとめるのにも、野田首相が三党合意順守を明言し低姿勢を示しているのは好都合だ。

野田政権になって内閣支持率は跳ね上がり、自民党の支持率はあいかわらず冴えない。政策的には自民党より民主党のほうが親和性が高い。くわえて、公明党は与党の立場が何より好きだ。

あとは、民主党行きの船が必要だった。公明党は本音が見え見えでも、体裁を繕うことに固執する。見栄えのいい船が用意されなければ決して乗りこむことはない。

かつて自民・公明連立話が持ち上がったさい、「ワンクッションおいてほしい」と、先に自民党と自由党の連立を要請したのが公明党だったことはよく知られている。

そのために、野中広務が「悪魔にひれ伏してでも」と、亀井静香の仲介で自由党の小沢一郎と密会し、「国難を救うため」という大義名分で手を握り合った。

しかし結局、小沢自由党は自公の接着剤として利用され、1年余りで連立を離脱した。

今回は、連立の接着剤はないが、国難対処の御旗を掲げた船と船頭がいれば、めざす政権与党の立場にたどり着ける。

その民主党連立政権行き連絡船の役目を買って出たのが連合ということになるのかもしれない。

公明党が加わって、民主、国民新、公明の連立政権ができれば、存在感の埋没を恐れる国民新党にとっては心穏やかでないにしても、野田内閣としては、ねじれ解消で法案通過に心配がなくなり、スムーズな政権運営が期待できる。

しかし、自民党の衰退が、公明党票に依存するところから始まった事実が示すように、公明党と手を組むことは、創価学会の裏支配を嫌う民主党支持層を失うことにつながりかねない。

もちろん、5日夜の連合側との会談で、公明党が政権への協力に乗り気な姿勢をあからさまに示したわけではない。

NHKニュースは次のように会談の中身を報じた。(NHKニュースウエブより)
◇古賀会長は「野田政権が発足したが、今回が国民からの信頼を取り戻すラストチャンスだと民主党には伝えてある」と述べた。そのうえで古賀氏は「東日本大震災など国難ともいえる状況の中で政治がリーダーシップを発揮するため公明党には、野田政権に対してさまざまな面で支援をお願いしたい」と述べ、野田総理大臣の政権運営に協力を求めた。これに対し、公明党側は、東日本大震災の被災地では復旧・復興の作業が進んでおらず、住民の不安が増しているなどとして、政府の迅速な対応が必要だという認識を伝えた。◇
古賀会長の要請内容は「」のなかに入っているので、ほぼこの通りのことを言ったのだろうが、公明党側の話は、書き方からして連合側から取材した内容のようである。しかも、当り前のことを言っているに過ぎない。

それでも公明党が、古賀会長の要請に否定的な見解を示していないことだけは確かなようだ。今後、創価学会への報告、調整に入る段取りではないだろうか。

数がモノをいう政治の現実は厳しいものである。しかし、連合と創価学会の動向、意向が、政治の流れを決めるとなれば、国民主権、政治主導とはなにか、ということをあらためて考えざるを得ない。

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