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米中会談を受けて、「成熟した民主主義国家・日本」が成すべきこと

注目の米中会談の様子が少しずつ明らかになってきました。基本的に、日米中間において、米国が中国を重視することはあっても、中国よりも日本を重要視することはないと思っています。残念ながら現実です。また、オバマ大統領はもはや大国として世界に君臨する米国というよりは、福祉国家としての歩みを始めようとしていることも事実です。先日も大阪でジャーナリストの櫻井よし子さんが指摘しておりました。

オバマ大統領は国民皆保険を実現することを公約としていましたが、それが頓挫。二期目を迎えこれを現実のものとする方向転換をしていると思います。年間50兆円ともいわれる軍事予算を、少しでも福祉予算に使えないものかと苦慮していると思います。例えば、拉致事件についても米国は中国にその解決に必要なエネルギーを中国に委ねているのではないか?イラク、アフガンからの撤退に続き、ドイツからの撤退を検討しているという背景には、軍事予算の削減があるのではないかと思っています。

もはや、アジアのパワーバランスに米国が介入するよりは、撤退しようとさえ思っているのではないか?

そんな心配をしているときの米中会談でしたので、私は穏やかな気持ちで推移を見守ることが出来ませんでした。しかし、今朝の産經新聞によりますと、
オバマ米大統領が7、8両日に米カリフォルニア州で行われた米中首脳会談で「まず中国側は、日本が米国の同盟国であることを認識する必要がある」と発言していたことが12日、分かった。習近平国家主席が尖閣諸島(沖縄県石垣市)の領有権を主張し、歴史問題について自説を繰り返したのに対し、オバマ氏が同盟関係に言及して強くくぎを刺し、日本への軍事的挑戦は認めないという立場を改めて表明した形だ。複数の政府高官が明らかにした。

また、オバマ氏が会談で「米国は、日本と日本の民主主義を完全に信頼している。日本は成熟した民主主義国だ」と述べたことも判明した。習氏が「太平洋には米中という2つの大国を収めるに足りる十分な空間が存在する」と述べるなど、米中が共存・共栄する「新型大国関係」の意義を説いたのに対し、オバマ氏は民主主義、人権などの価値観を共有する日本への信頼感を強調することで牽制(けんせい)したものとみられる。

現在、尖閣諸島周辺では中国海軍艦艇や国家海洋局所属の公船などが活発に活動して日本への挑発を繰り返している。そんな緊張下でのオバマ氏の「同盟」発言は、尖閣諸島が米国による防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用対象であることを中国トップに認識させる意味があり、日本政府は歓迎している。

とあり、ギリギリの部分で米国が日本に配慮を示してくれていることを知りました。

クリントンからケリーへ引き継がれ、軍事大国から福祉国家への軌道修正。習近平が繰り返し口にする「中国の夢」というなの「現代版中華思想」の狭間で、地政学的な日本の立ち位置において、私には、ますます自立国家への具体的措置を講じなければならない焦りがありました。とりあえず、まだ時間は残されていることを感じました。200万人ともいわれるハッカー集団による攻撃を受けている国防総省と、福祉国家への舵取りをしようとしている国務省との間には埋まらない現状認識があると信じたいものです。

今回、オバマ大統領が、「民主主義、人権などの価値観を共有する日本への信頼感を強調」したことは中国に対しては大変な牽制になると確信します。

そして、今回私達で企画している「日本・ウイグル 自由のための連帯フォーラム」の開催は、絶好のタイミングであることも確信しました。今こそ「成熟した民主主義国家」として、中国共産党によるチベット・ウイグル・モンゴルへの人権弾圧を明らかにすることによって、日米同盟を強調したオバマ大統領の期待に応える必要があると思っています。

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