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舛添要一元厚労相が、ついに自滅、タレント政治家の限界を示すも、3年半後の東京都知事選挙を狙うか

◆新党改革の舛添要一元厚生労働相(参院議員)が、国会内での記者会見(6月7日)で、次期参院議員選挙(7月21日)に立候補しないことを表明し、事実上の政界引退と見られている。タレント学者と呼ばれて、2001年の参院選比例代表で自民党から出馬し、158万8862票を獲得し、トップ当選。2007年参院選でも比例代表で46万7735票を獲得して、再び自民党でのトップ当選を果たし、厚生労働相などを歴任したものの、2010年4月に離党。新党改革の代表に就任、自民党から除名処分を受けてから、勢いを失っていた。

 結局、タレント政治家の域を出ることができず、新党改革の組織化に、地道な政治活動も選挙活動も熱心に行ってこなかったツケが回り、ついに知名度まで衰え、「自滅」を迎えた。

参院議員選挙は、強大な政党どうしの「組織戦」で展開され、これに高い知名度があれば、当選確実になる。だから、組織のバックがなければ、いかに知名度が高くても、当選は難しい。比例代表の場合は、なおさらである。舛添要一元厚労相が、この基本原理を軽視したことから、前途が閉ざされた。東京か神奈川、千葉の選挙区で立候補を検討、模索したものの上手くいかなかった。千葉選挙区では、頼みの公明党・創価学会との調整も失敗した。連立を組んでいる自民党が2人の候補者を立てるため、舛添要一元厚労相を敬遠した。

◆舛添要一元厚労相の「失墜」は、タレント政治家の限界を実証した。しかも、学者政治家であるため、「政策に強い」という反面、泥臭い「ドブ板選挙」には、力を入れたがらないから、参院選挙区選挙や衆院選挙には、まったく勝ち目がないのである。

 自民党では、無派閥だったので、いわば「独自の戦い」で事実上、孤軍奮闘の状態だった。それでも、高い知名度が維持されていればともかく、それも色あせてくると、一世を風靡したときのような強い集票力はなく、勝算がまったく失せたのである。

◆政治家は、政権を窺うには、孤軍奮闘では夢を実現することはできない。やはり、群れを成して、「数を力」として、お神輿の上に担ぎ上げられなくてはならないのである。それには、派閥を形成することが、不可欠となる。いかに国民有権者の人気が高くても、政権取りは、国民有権者の人気投票では決まらないからである。衆院議員480人、参院議員212人、それも衆院が優越しているため、衆院議員の多数を集める必要がある。憲法の規定上、参院議員が、総理大臣になれないわけではないが、衆院議員から総理大臣が選ばれるのが、いわば常識になっている。この意味で、舛添要一元厚労相は、衆院に鞍替えして、選挙地盤を堅固にし、自民党の有力派閥に入って、みんなから担ぎ上げられる「お神輿」のような存在になるべく、修行を積むべきであった。

 元来、舛添要一元厚労相のようなタレント政治家は、基本的に一匹オオカミであるから、大統領制度のような都道府県知事・市町村長のような「首長」に当選して、権勢をふるう方が最も似合っている。それは、田中康夫元衆院議員(元長野県知事)、東国原英夫衆院議員(元宮崎県知事)らのような個性的でパワフルな政治家にも共通している。群れ成すことで政権を取る政治家の仲間に入ると、個性が埋没してしまうので、生命力が衰弱する。

 舛添要一元厚労相は1948年11月29日生まれで、まだ64歳なので、政治家を続ける根性があるのであれば、2016年12月、つまり3年半後の東京都知事選挙を狙うに違いない。

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