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  • 新恭
  • 2010年09月19日 09:57

小沢一郎の片面しか伝えない化石メディア

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いま「新報道2001」を15分ほど見て、相変わらずの低レベルに嫌気がさして、早々にテレビの前から退散した。

テレビ芸者のような政治家が「為替介入が遅すぎる。早ければ87円になっていた。90円でなければならない」と発言する。これなどは、輸出企業の社長の代弁にすぎず、円高の効用という視点は抜け落ちてる。

福沢諭吉の「文明論之概略」に、盾の両面を見よ、メダルの表裏を見よ、という意味の記述がある。

たとえば、農村の百姓は「正直なれども玩愚なり」とし、都会の市民は「怜悧なれども軽薄なり」とする。

そこで、百姓と市民とが、目的や立場をはっきり交通整理しないままに論争すると、百姓は市民を「軽薄児」と言い、市民は百姓を「玩陋物」と罵ることになる。

喧嘩することが目的ならば、メダルの片面だけを見て、互いの欠点をあげつらえばいいが、それでは何物をも生み出さない。感情的亀裂が残るだけである。

現代の大新聞の論説は、まさに、両眼で両面を見ることをせず、片眼で片面を見るのが常である。

片眼片面思考ゆえに、つねに分かりやすい文章を書くのが星浩氏であるが、それだけ突っ込みを入れやすく、ついついこの人を槍玉にあげることになる。実のところ、他の記者も似たようなものである。もちろん、朝日だけの問題でもない。

さて、16日に朝日一面に掲載された「危機の政治」なる記事で、星浩氏は「古い小沢政治」から脱却し、「強い菅政治」に進化せよ、と説いている。

さっそく、「古い小沢政治」の説明に目を凝らしてみよう。記事の冒頭にこうある。

 民主党代表選のさなか、菅直人首相は伸子夫人から、こう励まされた。「恐竜時代を終わらせて、哺乳類の時代にしなくてはいけません。橋渡し役を果たすべきです」

 いささか大げさな例え話だが、菅氏周辺の雰囲気を言い当てている。恐竜はもちろん小沢一郎氏を指す。


なぜ小沢氏は恐竜なのか。それは以下のような理由によるものらしい。

自民党田中派に所属し、建設業界などに通じた。自民党を飛び出しても、豊富な資金を背景に数十人の議員集団を率いて、政界の合従連衡の中心にいた。民主党に合流した後も、自らの勢力を増やし続け、いまや150人規模に膨らんだ。

カネと数の力を背景にした政治を、恐竜のような「古い政治文化」と呼び、小沢氏の歩みのうちそれに該当するイメージの断片を取り出してつないだのが上記であろう。

では、今、だれが、どのような「新しい政治」をしているのか、あるいは「新しい政治」の明確なビジョンを示しているのか。そこに照準を合わせて言及している部分は見当たらないが、あえて取り出すとすれば、こういう記述がある。

菅氏が小沢氏を「カネと数の原理が色濃い古い政治」と評したのは誇張ではない。「古い政治」を乗り越えた勝者を待つのは多くの難所である。・・・首相に近い政府高官は、あるアイデアを温めている。予算案や法案の審議で、自民党とは交渉の場を持たなければならない。ならば、自民党と一緒に景気対策の補正予算案作りを進めてはどうか。それがまさに政治主導の政策決定だ。

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