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アップルにみる課税問題とは?

アップルがアメリカ議会で攻められています。同社が本来であればもっとアメリカで税金を払うべきだったにもかかわらずアイルランドの子会社を通じて合法的に節税したことに議員から非難の声が上がっているものです。

それに対してクックCEOはアメリカの法人税が高いことに問題があると指摘しています。その法人税率は35%ですから、日本はある意味、この議会のやり取りについてもう少し興味を示すべきかもしれません。

企業の節税対策はふつう、目立たない話ですが、極めて重要な戦略であります。特にクロスボーダーの事業がある企業にとっては節税対策をとらないところはないと言っても過言ではありません。一方、企業ごとにその節税対策は違うため、あまりニュースになったりすることもありません。また、大手会計事務所は企業向け対策があまり他言されることは好みません。理由は様々でしょうが、当局から目をつけられたくないということもあるかもしれません。

私も長く、会社の節税プランについては担当してきましたし、実行もしてきました。企業人としては当然の行為です。課税とは国が定める法律に基づく徴収行為でありますが、その枠の中でいかに節税するかは合法的な回避手段であり、それが財務経理マンの腕の見せ所でもあります。

アップル社がなぜ、上院小委員会に呼ばれたか、ひとつにはアイルランドに登録する米国会社が3兆円の収益を上げていながらアメリカで課税ができていなかったことにあるのかと思います。もうひとつはアメリカは著名企業に懲罰的罰則をすることを時として行います。マクドナルドやトヨタがよい例だったと思います。アップルも似たようなお仕置きを受けた、ということかもしれません。なぜならはこのような節税スキームはどの会社でもやっているはずでアップルだけが責められる問題ではないからです。

節税して問題になった話として、最近ではスターバックスのイギリス子会社でもあり、その際にはスターバックス社が自発的にイギリスに税金を払うという奇妙な解決策で乗り切りました。これはイギリスにおいてスターバックスが課税逃れというレッテルを張られ、消費者からの突き上げもあり、イメージ悪化という危惧があったものです。

では、アップル社は同様の自発的納税をするかといえばそれはないとみています。なぜならば、それが「横行」するならば節税という観念そのものが揺るぎ、国際間の税制に大きな影響を与えてしまうからです。

私はむしろ、日本で同じような問題が生じるリスクを指摘しておきたいと思います。それはアメリカ同様、先進国で最も高い法人税率を誇る日本において節税というのは切実な問題であり、その結果として日本に落ちる税金が少なくなっているという可能性は大いにあるということです。

日本がアジア諸国と比べ法人税が高いのは海外企業の誘致に不利に働くばかりでなく、国内企業の節税対策により、国内企業も当然ながらさまざまな手段を使って国税当局を悩ましているのです。少なくともこれに対応するには日本が法人税を下げるなど何らかのプランを打ち出さねばならないでしょう。

安倍首相の成長戦略の第二弾において法人税減税に言及されなかったことは失望されました。

考えてみれば我々がものを消費するにあたり、なるべく安いところで購入するように税金もなるべく安く済むよう対策するものです。とすればほとんどの先進国においてアメリカと日本以外は安い法人税であるならばそちらに回避する算段をするのはやむをえません。結果として税収減を招いているという可能性は大いにあるでしょう。必ずしもデフレ、不景気が税収減の理由ではない、という点に気がつく必要があるかもしれません。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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