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そろそろFacebookのその先の話をしよう。企業が前に進み続けるWeb戦略のために。 - 山田佳祐

週の真ん中、水曜日のソーシャルメディアインサイト、アクトゼロの山田がお送りします。

先週、mixiの社長交代に関するニュースが話題となり、一時代を築いた同サービスが大きな変革期にあることを印象付ける形となりました。今回はサービス自体の大幅な変更はないようですが、企業がソーシャルメディアを活用するに当たっては、こういった第三者サービスを活用することに依存することが殆どで、実はそのことが大きなリスクとして存在しているのです。

そういったリスクを明確にし、ソーシャルメディアのその先の未来のために、そろそろ考え始めることが必要な時期にきているかもしれません。

Facebookの運用で得たものはなにか?

冒頭で少しふれたように、Facebookなどのソーシャルメディアを企業が利用する場合に、最も大きなリスクとして考えられるのが、利用しているサービスの終了や仕様変更です。あくまでも他社のサービスを“利用させてもらっている”上に、FacebookやTwitterなどは利用するにあたって料金を支払っているわけではありません。利用している企業の殆どが、仕様変更やサービスの変更にとやかく言える立場にないわけです。

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頻繁にある仕様変更

「Facebookの運用に人を雇ったのに」とか、「お金をかけてFacebookアプリを作ったのに」とか、そういった声もあるかもしれませんが、それはその企業の都合であって、極論を言ってしまうとFacebookには関係のないことなのです。ただ、Facebook社も上場している企業であるため、ある日突然サービスが終了したり大幅な仕様変更したりする際には、ある程度のリードタイムを取った上で行われるとは思いますが…。

そういったリスクがあるにも関わらず、企業がFacebook等の第三者サービスに取り組むことで、いったい何を得ることができたのでしょうか?
当然ながら、FacebookページやTwitterにあらかじめ備わっている機能についての知識や操作方法など、表層的なものではありません。

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①定期的に情報発信していく仕組みと社内体制
これまでの企業の情報発信の形は、プレスリリースの配信や自社ホームページの更新といったものが一般的でした。
どちらかというと、アップデートされる情報があった時に対応をするという流れです。そういった視点から見ると、定期的な情報発信が必要とされるソーシャルアカウントの運用は、それまでとは違う新たな流れを作り出す取り組みだったのではないかと思います。新しい情報がなくても、既出の情報をリライトしたり、違った切り口で取り上げてみたり、定期的に情報発信する仕組みです。そういった情報配信の新しい仕組みと、それを実行する社内体制を得ることができたと言えるでしょう。

②顧客との双方向のやり取り
顧客との直接的な関係がソーシャルメディアによって生まれました。小売りや飲食ではない企業にとって、今までにない接点として位置づけられるものです。
それによって、顧客から直接要望を投げかけられたり、あるいは新しく発売する商品を中心に会話が生まれたり、双方向でオープンにやり取りするノウハウが自社内に蓄積されたと言えます。
また、企業によってカスタマー窓口を担当する部署だったり、広報部だったり、その考え方によってソーシャルメディアのアカウントを管轄する部署が異なっているのも特徴的です。

③顧客目線での情報設計(コンテンツ)
今までは企業が伝えたい情報を一方的に発信していたものが、ソーシャルメディア上では消費者目線で情報を伝えることが求められます。
運用することによって得られる、反応の良い投稿や悪い投稿といったデータの傾向を元に、自社に求められていることを客観的に把握することができるようになりました。顧客が何を自社に求めているのか、それを明らかにして顧客目線での情報設計を行えるようになったことは、非常に大きな意味を持っていると考えられます。

サービスは変わっても顧客コミュニケーションは続いていく

実はソーシャルメディア運用を通じて企業内に培われたこれら3つのポイントは、サービスが変わっても活かすことができる大きな財産であるのです。
当然ながら、FacebookやTwitter以外の新しいサービスが登場した際にも有効ですし、第三者サービスではない自社サイトの運用に活かすことも可能です。

実際のところ、ソーシャルメディアが終わりを迎えたとして、その後のWebマーケティングにおいて、一度接点を持った顧客とのコミュニケーションがなくなるということは想像しにくい流れです。

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FacebookやTwitter、最近ではLINEといったサービスをうまく利用し、依存することなく取り組んでいくこと。そして、次の展開を意識することで、冒頭で述べたリスクを十分に受容できると考えられます。各サービスを熟知することは重要ですが、そのサービスだけのプロになる必要はありません。

ソーシャルメディアのその先を念頭に置き、今何ができるのかを意識し続けることが、企業の未来のWeb戦略に繋がっていくことは間違いありません。

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