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町田の朝鮮学校への防犯ブザー貸与――市教委が一転し配布

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入学式が行なわれた西東京朝鮮第二幼初級学校=4月6日。(撮影/吉田亮子)

 東京都町田市教育委員会が四月八日、市内にある西東京朝鮮第二幼初級学校にのみ防犯ブザーを貸与しないとした決定を撤回した。同日、坂本修一・市教育委員会学校教育部長から、防犯ブザーを送ると学校に電話があったという。李政愛校長は次のように話す。

「配布されることが決まり、本当によかったです。今後、この間の経緯や、教育委員会として朝鮮学校に対してどう考えているのかなどを直接聞きたいと思う。朝鮮学校が今回のような扱いをもうされないようにしたい」

 市では二〇〇四年度から市立小学校に配布、私立学校は要望があれば配布していた。朝鮮学校は四~五年前から利用していたが、三月二八日に「朝鮮半島をめぐる社会情勢を鑑み、市民の理解が得られない」などと配布中止を通告され、撤回と謝罪を求めていた。

 高橋良彰・市教委学校教育部次長兼教育総務課長は「“上”にも相談したはずだが前任者が配布中止を決裁した」と説明、四月八日に教育委員会で諮り、撤回を決めたという。

 教育委員からは「今回のような事案は教育委員会で協議すべき」「子どもの安全を守ることは教育委員会の役割」「社会情勢のみで判断すべきではない」「今後は事業の根拠をはっきりさせるべき」などの意見が出ている。

 四月六日には同学校で入学式があり、幼稚部八人、一年生六人の新入生を日本人らでつくる「入学おめでとう応援隊」のメンバーが迎えた。この数年、「応援隊」に参加している女性は町田市が防犯ブザーを配布しないと聞き、「市民としてこんなに恥ずかしいことはなかった」と話す。

 市に対しては八日までに電話で五七五件、メールで七八六件の抗議があった。朝鮮学校を支える町田市民の会のメンバーは「すみやかに撤回したことは評価するが、学校はもちろん、町田市民にも謝罪すべき」と憤っている。

(吉田亮子・編集部、4月12日号)

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