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オープンデータ運動

■オープンデータ運動のご報告

 オープンデータ流通推進コンソーシアム。

 81社の企業会員とともに、政府・自治体その他さまざまな情報のオープン化を進めています。

 いわゆるビッグデータをビッガーにほじくり出し、共有し、活用して、価値を生んでいく運動です。

 ぼくは理事・普及委員長?として関わっています。

 コンソーシアムの年度末会合での状況報告を共有しておきます。



1) 実証実験

 総務省が推進した実証実験が成果をあげています。

●交通分野では、鉄道やバスの運行情報、駅や停留所の施設情報を共通のデータ規格でオープン化し、都市部の交通状況を可視化。

 JR東日本、東京都交通局、東京地下鉄と横須賀リサーチパークが連携。

 電車やバスの位置・遅延情報を地図上で可視化し、都営バスの到着予想時間と列車運行情報を音声通知。●また、地盤情報に関し、国や自治体が持つボーリングの地盤データを活用して、防災に資する精緻なハザードマップを提供。●災害情報についても、ITSジャパン、NTTらが連携。

 東日本大震災時に、トヨタ、ホンダらのカーナビ情報を活用して通行情報をGoogle Mapsで配信。

 さらに、被災地の自治体が持つ通行止め情報を国土地理院でデータ統合、それらも可視化。



2) 公共データ利用調査

 経団連が公共データの産業利用に関する調査を会員企業に実施しました。●ニーズが高い公共データは、地図、交通、防災。次いで都市計画、医療・介護、統計。

 データを保有する機関としては、地方自治体、国土交通省、総務省(統計)。●利用イメージ

・ 交通量や道路交通情報などを活用したスマホやカーナビのサービスの充実、事故の予測に基づく新たな保険商品の開発

・地域の世帯構成、収入、大気汚染、犯罪情報などを活用した不動産取引の判断材料の多様化と正確化を高める

 (土地登記簿は電子化がなされていないのが現状)

・人口データ、家計調査などを活用した高齢者への宅配サービスの開発、保険商品の開発、きめ細かい介護サービスの開発

 こういう機関の持つこういうデータをオープンにしてくれれば、こういうサービスやビジネスを開発できる、という産業界の需要ということです。そのマッチングがぼくらの役割となります。

 ビッグデータは産業界の期待が高いものの、今一つそのイメージがぼんやりしていたのですが、だんだん実像が焦点を定めてきました。



3)技術・ガバナンス

 ぼくは普及啓発を担当していますが、コンソーシアムには、技術委員会とデータガバナンス委員会の2委員会が置かれています。技術委員会はオープンデータを流通させるための技術仕様を検討しています。データガバナンス委員会では、公共データの知財問題に取り組んでいます。

 国の保有するデータを活用しやすくするためには、著作権の利用の自由度を高める必要があります。国が保有する公共データには著作権が発生しないよう著作権法を改正する、国がその権利を自ら放棄する、クリエイティブコモンズなど二次利用促進のためのライセンスを採用する、などのアプローチが考えられます。

 これに対し、一部省庁も前向きです。しかし、全省庁・全国の自治体に拡げるには相当な大仕事となります。IT本部や知財本部でも問題提起していきたいと思います。もし道が開かれれば、大変な成果となります。

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