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憲法の最高法規性というか、「神聖なるわれわれの憲法」という確信を獲得するための方策

私が何故あえて憲法無効論者を排斥しないかと言うと、憲法無効論を主張される方々のご意見には憲法というものに対する強い憧れ、燃え立つような情念を感じるからである。

私は、それを憲法に対する確信だと評している。
憲法に対する確信を欠いた議論は如何に精緻であっても他人の心を揺さぶらないが、憲法に対する強い憧れ、燃え立つような情念に基づいた言説はしばしば論理性を失うが、共感を誘うことがある。

廃憲論、憲法無効論者は、決して明治憲法の昔にそっくり戻ろうとしておられるのではないと思う。
自分たちの手でそっくり新しい憲法を創りたいという強い願いが、廃憲論、憲法無効論という形で現われているだけではなかろうか。

私自身は廃憲論や憲法無効論には与しないが、同情するところがない訳ではない。
自分たちの手で今の時代に合った新しい憲法を創ってみたい。
これが私たちの憲法です、と誇りを持って示すことが出来るような、そういう憲法を創ってみたい。

純な気持ちで白いキャンバスに向かい、誰にも左右されないで自分の力で新しい憲法を描いてみたい。
自主憲法の制定を主張してきた方々のそういう思いを、私も一部共有している。

しかし、この思いを突き詰めていくと自分が革命を求めているのではないか、と気付いて愕然とすることがある。

今は、そういう時代ではない。
多くの国民は、革命は求めていない。
現在の日本の憲法の価値観を根底から引っくり返すようなことは、よほどのアナーキスト、無政府主義者でないと望まないはずである。

保守するために革新する、という言葉がある。

私が憲法改正論者でありながら実は徹底的な護憲派であることは、私がかねてから国民主権、基本的人権の尊重、戦争放棄、平和主義、象徴天皇制を支持しながら現在の憲法典の不備を補い、その欠陥を補正するための憲法改正のみを主張してきたことから明らかだと思う。

護憲的改憲こそが憲法改正への道を拓くはずだ、と私がかねてから主張している趣旨はここにある。

かつての改憲、護憲の戦いを超克して、自分たちの手で新しい時代にふさわしい新しい憲法を創ろうではないか。

そういう思いを共有できるようになって、はじめて本当に憲法改正への道を歩み出すことが出来ると思うが、さて如何だろうか。

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