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炎上の分析:原口一博議員のFacebookの例

「ブログが炎上する」ことがある。これは多数の読者が批判的なコメントをコメント欄に書き込む状態である。コメントの数が少ない場合は、誤解のないように真意を書いたり、反論することができるが、何百というコメントが書かれた場合は、手がつけられなくなる。

民主党の原口一博議員は「大和心の意味するところ(排外主義と差別に日本の伝統はない)」と題する論評をFacebookに掲載したところ、炎上してしまった。(原口議員のFacebook記事は末尾参照。) 批判されやすい内容であったし、コメントを承認制にしておらず自由に書き込めるようにしておいたのが原因である。

以下、寄せられた多数のコメントについて、①炎上した期間、②一人当たりのコメント投稿数、③コメントに含まれるキーワードとその出現数を調べてみた。また、最も評価されたコメントベスト3を紹介する。

なお、原口議員は、2013年4月14日現在、炎上したFacebookを削除せずにそのままにしている。削除しても読者一部はコピーをとっているのでブログで紹介するだろうし、削除したことに対して批判されるだろうから、当面は嵐の過ぎ去るのを待って反論を書くつもりなのかもしれない。 

1.炎上の期間

原口議員が投稿したのは 3月23日深夜、そしてコメントが急激に増えるのは3月24日であり、炎上期間は3~4日間続く。(図1:コメント投稿件数の推移)

2.一人当たりのコメント投稿数

413人が682のコメントを投稿した。一人当たりの投稿数は、1回324人(78%)、2回45人(11%)であり89%の人は2回以内である。3回以上投稿しているのが全体の11%おり、極端なケースは、20回、23回がそれぞれ1名いる。(図2:1人当たりのコメント書き込み件数)

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3.コメントの内容

(1)キーワード

原口議員の投稿の文字数が 1,638文字に対し、コメントの文字数総計は 81,195文字である。

ほとんどコメントが原口議員の投稿に批判的であるということは、実際にコメントを読めば判るが、別の方法もある。パソコンのソフトを使って、682のコメント、81,195文字のなかから単語を抽出し、集計するテキストマイニング (text mining)と呼ばれる方法である。(具体的なやり方は末尾参照。)

表1:コメントにあるキーワードとその出現回数
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(2)コメントのベスト3

Facebookでは、良いコメントに対し「いいね!」ボタンを押すことで、読者が評価しあう機能があるが、評価が高いコメント・ベスト3は次のとおりである。

その1:評価点 92
原口さん、内容が薄い長文お疲れ様です。まぁ、Googleアースでも見て落ち着きなさいな。韓国や中国の反日デモに対し、民主政権はどんな対応した?隣国の排外主義や人種差別なんざ、日本の比じゃないわけだが。その辺りを無視して、日本で行われたデモに対してあーだこーだ言うのはどうかと思うよ。民主政権は、随分と中韓には配慮しまくってたけど、その辺りはどう思う?貴方程、主義主張に一貫性が無い政治家は居ないと思ってる。所詮は二流の泡沫議員でしかない、貴方は政治家の器じゃないね。(3月24日)
その2:評価点 84
どういった経緯があっておっしゃっているかわかりませんが、結果として売国行為を行っている日本人は民主党にいると考えられます。民主党の副代表のお一人はわざわざ韓国に出向いて反日運動をなされたそうですしね。それに、売国という言葉は差別でもなく、事実を示す言葉です。因みに、僕が支持する思想は保守でいわゆる右寄りの人間ですが、排外主義のコメントには激しく同意です。それに隣人とは仲良くしたいと思うのは普通なことだと思います。ただ、隣人が間違ったことを言っていたり行っていた時に「お前は間違っている、誤っている」と言えなければ、そこまでの仲なんだと思います。(3月23日)
その3:評価点 80
中国や韓国に国を売り渡したという者さえいる。どこが売られているのか?→民主党はあまりにも中国や韓国に対して配慮し過ぎではありませんでしたか?尖閣諸島中国漁船衝突事件の時にビデオの公開に否定的でしたよね?元総理が「日本列島は日本人だけの所有物ではない」と発言もしましたよね?今は対馬が韓国に狙われ始めています。対馬では仏像の盗難、200人もの韓国の祈祷師が公園を無許可で使用しましたが、今後その事についてはどう対処していこうとお考えなのか、是非お聞きしたです。又、中国や韓国、北朝鮮での反日教育や反日活動については、どうお考えなのでしょうか?ここにきて何故、日本人が差別的な発言をするようになったり排外的な言動を取るようになったのか、その理由をお考えになった事はありますか?(3月24日)

4.原口議員の投稿

原口一博(公式)Facebook  掲載日時 2012年3月23日 0:34
http://www.facebook.com/kharagucih/posts/584442324907576

大和心の意味するところ(排外主義と差別に日本の伝統はない)

私は、日本人として生まれたことを誇りに思っている。そして日本の「和」の伝統と文化をとても大切にしている。

かつて短期間だったが語学研修をしていた国で「黄色」という言葉を投げつけられたことがあった。あれは、国境を少し超えたところの観光地だった。20代になったばかりの私は、とても深い衝撃を受けた。しつこく値切る私の友人に向けた言葉だったと記憶している。その後も、あの国境地帯の町には、幾度も行く機会があった。町は、活気に溢れて人々は優しかった。それでも「黄色」という言葉の棘は、抜けなかった。あの町の陽気な雰囲気と真反対の差別の言葉だった。

日本でも近年、隣国に対する敵愾心や侮蔑の思いをあからさまにする人やグループが増えてきたように思えてならない。「売国」という言葉を、軽々しく使う人間も目にする。民主党や民主党所属国会議員に対して投げかけられるものも増えた。尖閣における漁船衝突案件などを機に増えたことは、私たち自身も強く反省しなければならないことだ。

国を愛し、国家に貢献する日本人。その日本人の中に「売国」勢力がいると考えていること自体の矛盾や国家の損失については、思いが至っているのだろうか。日本を誇りに思うという一方で、日本人には売国奴がたくさんいるのですよと言っているのに等しいのではないのか。

中国や韓国に国を売り渡したという者さえいる。どこが売られているのか?日本は、そんなに軟な国家ではない。政治家や公党に対する侮蔑にも限度というものがあるのではないか?否、政治家や政党であれば、いくらでもそれを跳ね返し、言論によって論破することができる。

問題は、もっと深いところにある。差別や排外的な言動をすることで、自らの貧弱なアイデンティティを補強できたと思っているのならば、自身のためにも日本のためにも思い直して欲しい。それが愛国にもつながる。

国家の品格は、そこに住まう国民の日頃の振る舞いにも規定される。

もともと日本は、和の国である。八百万の神々という神話の世界からも明らかなように、多様な価値観に対する寛容な姿勢が、文化や伝統の骨格を支えている。

『日本人の持つ、やさしく、やわらいだ心情。』を大和心という。

日本の伝統、文化は、丁寧でたおやかであり、日本人の行動様式は、礼儀正しく慎み深いところに本質がある。日本の文化は、差別と排外主義とは真反対のところにあると言っても過言ではないだろう。

私は、かつて国士とあがめられたお二人の指導者に教えをこうていた。お一人は、陸軍中野士官学校をご卒業された方だった。沖縄返還運動の先頭に立たれ、北方領土返還の礎を築かれた方だ。先生のもとには、何百人と言う国会議員が訪れ、教えをこうていた。皇室を崇め、日本の伝統を広く説かれた方でもあった。

その方の回りには保守・革新を問わず多くの者が集った。右派とよばれる人たちも多かった。先生は、他国への侮蔑や排外の態度を決して許されることはなかった。自らの国家に対して忠誠を誓う者は、他の国家に対しての敬意を忘れない。日本という稀なる国家の恩恵と伝統によくする者は、より高い責任と自制を求められる。先生は、一人一人の教え子に対して大和心を説かれていたと私は考えている。あの戦争で散華された魂への深い鎮魂の思いがあられた。

天皇陛下のようなお言葉を発することも、振る舞いをすることも、我々には遠く及ぶものではない。「比べることそのものが不遜であり不敬である。」と先生もおっしゃるかもしれない。だからと言って、努力を怠っていいことにはならない。「日本人として生まれたからには、象徴としての天皇陛下のお姿に学び、少しでも近づく努力を日々、行うべきだ。」と教えられた。その意味でも御心にたがうような排外的姿勢を示し、他国の人を差別して何が日本人か。

日本人の本質を学び国を真に愛するならば、その行動も日本の伝統と文化に沿ったものでなければならないはずだ。
(参考)
キーワード抽出方法
① EKWords というソフトを利用した。 http://www.djsoft.co.jp/products/ekwords.html
② このソフトでキーワードを抽出した後、再度エクセル上で重要な任意のキーワードを集計した。

参考文献:『事例で学ぶテキストマイニング』 上田太一郎 監修 (2008年)

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