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拝啓ハフィントンポスト様、中身はスカスカでしたがその可能性に期待しております。

ハフィントン・ポスト日本版の開設、おめでとうございます。

批判も期待も含めて、様々な反応が飛び交ったところは、さすがと感じました。

今のところ、どちらかというとヤフートップページにも掲載された、藤代裕之さんのYahoo!個人での投稿「ハフィントン・ポスト日本版は失敗する」で書かれていた以下の感想が大方の印象のようです。

「ふたを開けてみたら特ダネもなく、投稿者は他サイトでも見慣れたネット系著名人や政治家たちが並んでいた。読者ターゲットとする団塊ジュニアに向けたコンテンツが揃っているようにも見えない。…(中略)…政治から距離を置いているようにも見える。政治関係者が、今のところ読まざるをえないサイトではないし、ビジネスモデルもよく分からない。投稿側のメリットも薄い。BLOGOS(ブロゴス)やYahoo!個人もある。ニュースのまとめは、既にNAVERまとめがアクセスを集めている。」


残念ながら、私も同様の第一印象を受けました。

特に、最初にトップ記事として大きく扱っていた記事“「育休3年」って誰のため?安倍首相の子育て支援策に批判噴出”にはがっかりしました。開設記念シンポで米編集長のアリアナ・ハフィントン氏が「例えば安倍さんが提案した「育休3年化」について賛成なのか反対なのか、いろんなソーシャルメディアを使ってリアルタイムで議論してもらう。こういうやり方こそが選挙の際に論点を深めていくやり方になると思う。」と語っているにもかかわらず、どうも反対を誘導するために、一方の意見のツイッターを張り付けただけの記事にしかみえません。これでは「NAVERまとめ」の方がまだましではないでしょうか?

ハフィントンポスト日本版の皆様は、当然、ライバルでもあるBLOGOSについてはよく御存じであり、研究されているかと思います。そのBLOGOSでは既に「育休3年」について賛否両論の様々な意見が交わされています。“女子大生でも分かる、3年間の育児休暇が最悪な結果をもたらす理由。”や“「育児休業3年延長」が政策として全然意味がないワケ”は、貴記事が多数張り付けている不満爆発ツイートと違ってそれなりの説得力のある反対記事です。それらの投稿に対しても、私からは“「育休3年=女性採用控え論」の根拠が弱い理由”という投稿でデータに基づいた反論を返しております。

ピューリッツアー賞も受賞したハフィントンポストの記念すべき日本版初トップ記事ですから、さらなる説得力のある反対論なり、データに基づいた拙記事への批判なり、賛否両論を冷静に分析する記事なりが読めると思いましたが、全くの期待外れでした。代表的な上記反対論である女性採用控え論にすら触れられていないのでは、議論が2周遅れ(実際には3週間遅れ)のような感がありました。賛否両論の「賛」になるであろう与党の野田聖子さんの投稿も説得力の欠けるもので、育休3年支持派の私ですらフォローしようがありません。他の「ユニクロのブラック企業論」や「国家公務員試験のTOEFL義務付け」も同様の印象です。日本ではBLOGOSや他のブログメディアに対して後発になるのですから、それらを真摯に研究して、ぜひとも他との違いを見せ、新しい価値を創出していただければ幸いです。

とはいえ、他ではできない可能性もあると期待しております。それは、第1に米国発グローバル展開のブログメディアであるということと、第2に朝日新聞との連携サイトという点です。

第1の特徴として、早速日本版開設とその記事が英語やフランス語、スペイン語などで掲載され、米国版ではアリアナさんの投稿に1日で330以上のコメントがついていたこと、日本版編集長の松浦茂樹さんの記事や野田聖子さんの記事も英語で掲載されていたことは率直に喜ばしいことだと思います。日本人の論考が英語や多言語で発信されるメディアはほとんどないので、これについては大きな価値のあることですし、米国からも非欧米圏からの初の参戦を歓迎するコメントがありました。無料で記事投稿される著名ブロガーの方々にも、それなりのインセンティブになるのではないでしょうか。日本発海外発信に加えて、視点がガラパゴス化する日本の読者に海外での話題や論考を日本語で届けていただくことも期待しております。

第2の特徴である朝日新聞との提携ですが、ニューメディアが既存の一マスメディアの資本下に入ることは懸念するところではありますが、どうせ提携したのであれば、それをぜひとも大いに活用ください。具体的には朝日新聞デジタルのトップページにハフィントンのブログ人気記事を常時掲載してはいかがでしょうか?BLOGOSの記事はlivedoorのトップページに掲載されていますが、大新聞のトップページの方がはるかにインパクトがあるかと思います。合わせて、本紙紙面との連携も期待したいところです。

以上、厳しい注文もつけさせていただきましたが、日本のみならず世界各国において、ウェブを通した議論がより闊達になるよう益々の御活躍を期待しております。

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