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靖国好きは国家好き?

先日書いた靖国云々の記事に関しては結構コメントをもらった。いわゆるリバタリアン的な考えの人はそもそも靖国なんてのは国家が作った道具なんだから…。そんなところにいって鎮魂をせよなんていうのはおかしいという意見が多いようだ。一方で同じように小さな政府を志向する人でも保守的な立場に分類される人は靖国に行くことを肯定的に見る傾向が多いようだ。

靖国に行くことを肯定することはなにか国家を愛することを強制する姿勢があるようで生粋のリバタリアンの人からは嫌われる傾向がある。

いただいたコメントも含めてもう少し自分的に考えてみたことを書いてみたい。

-国家と政府の関係性。

国家と政府は別個のものである。政府が人間の個人の自由を侵害することを許してはならない。一方で国家というのはどうだろうか?国家はそもそも人間の自由など侵害しないだろう。だが、家族や故郷と同じように国家を愛する気持ちから自分の命その他をなげうつという気持ち人間がなることは多々あるだろう。それは不自然な感情では決してない。もちろん、時代背景や時代の空気・他者との関係から国家のために…ということを半ば京セされた人たちもいただろうが、それは人間が生きていくことは常に他者との関係性において成り立っているのだからあらゆる時代において自分の欲望よりも上位の存在に来るものはなく何かを強制されてはならないといいう考え方は成り立たないと僕は思う。

-あの戦争は政府による強制か

全く違うと思う。ドイツと日本はまったく別個の事情であったが、ドイツにおいては合法的にヒトラー政権が成立した。日本においても経済的な苦境や格差・共産思想の広まりから軍部の過激派が一部の国民から支持された。政党政治の行き詰まりはさらに軍部の国民からの支持を上げる。また多くのマスコミが国民を好戦的であるように仕向けていたし、また国民の多くもそれを積極的にせよ消極的にせよ望んだ。残念ながらいかなる指導者があの時代にいようとも戦争を回避することは不可能だっただろう。あの戦争は政府によって強制されたものではなく国民によってもたらされたものであるというのが事実と考えてよい。靖国が政府による侵略戦争を肯定し国民を好戦的にし国民を政府のために死なせるための道具であったという主張はいまいち納得できない。

-死した人をいかに鎮魂するか

死んだ人の多くはおそらく国家のために・郷里のために・家族や友人のためにと思っていただろう。いや、本音では死にたくない。こんなバカな戦争をはじめやがってと思っていた人も多いと思うが、おそらく死ぬときにはそう考えたのではなかろうか?そして多くの人が死んだら靖国で会おうといって死んでいった。「靖国なんていうバカな場所を作ってうまく多くの若者の命を奪っていった政府は許されない」との主張はもちろん正しい面があると僕は思う。しかし、それとこれは別個の問題である。あの時代に生きそして戦争で亡くなられた多くの方の思いがそこにある。そして彼らは積極的にせよ消極的にせよ「国家のために死んだ」と思っているだろう。であるならば、個人の信条としてそこに行くことは当然のことだ。自分の両親や親族のお墓を参るように。

もちろん、そこに行かない自由が人間にはまたある。別に強制する気もない。ただし、まずは僕自身の個人的信条として靖国神社に参拝しない政治家を支持する気にはならない。(宗教的事情から参拝しないのであればそれはもちろんよい。ただし、そのことを明確にすべきだろうし、金輪際一切神社には参詣しなかったという事実を証明すべきだ。それならばいかなくてもいいだろう。教会でも寺でも行って弔えばいい。)

そのうえで残念ながら政府が存在し、国家が存在するという前提がある以上は現実主義として日本の指導者は国家のために亡くなった人たちを鎮魂すべきだ。それを一部の東アジアの物乞い国家から文句が出るからやりませんというのはナンセンスもすぎるだろう。ましてそれが今後も政府の強制による戦争や人間の自由の侵害につながると考えるのは行き過ぎだろう。

理想と現実は分けて考えないといけないと僕はいつも思っている。

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