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- 2013年04月28日 02:27
GDPの1%しか占めない農業が日本の政治に隠然たる影響力を及ぼしている
OECDによると日本の農業がGDPに占める割合は1%に過ぎません。労働人口に占める割合で言えば、農業従事者は国民全体の4%です。1960年に79%だった日本の食料自給率は2010年には39%に低下しました。
しかし歴史的に農業セクターは日本の政治に隠然たる影響力を及ぼしてきました。
Market Hackは日本の農業がどうあるべきだという事に関して、意見を持っていません。ただTPP(Trans-Pacific Partnership=環太平洋戦略的経済連携協定)交渉参加などのニュースもある折、それに参加することで主に打撃を受けるだろうと思われている日本の農業について、少しデータを示しておきたいと思いました。
先ず日本の農業はスケール・メリットがありません。
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これは日本の国土の小ささを考えれば、仕方の無いことです。
また過去50年間の間に、ちゃんと耕されている耕地の面積は25%減少しました。また専業農家の割合は減り、パートタイムで農業を営む農家が増えました。
また日本の農業従事者のうち半分以上が70歳以上です。
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このように日本の農業は極端な高齢化を見ているわけです。
スケール・メリットが無く、老人に依存している度合が高いということは、国際的な競争力が無いことを意味します。このため政府は補助金を通じて農家を強力に保護しています。
下は農家の家計収入に占める補助金の占める割合ですが、日本はOECDの平均の2倍以上の補助金を農家に払っています。
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ただ、全ての農業がダメというわけではもちろんありません。OECDは「野采のように手間がかかって、スケール・メリットが働きにくい分野では、政府からの補助金が比較的少なくても、じゅうぶんやっていけている」としています。
また高齢な農家の後継ぎが居なくなると、農地は自ずと集約化せざるを得ず、生産性向上という面からは、逆に危機をチャンスに変えることも出来るかも知れません。
しかし歴史的に農業セクターは日本の政治に隠然たる影響力を及ぼしてきました。
Market Hackは日本の農業がどうあるべきだという事に関して、意見を持っていません。ただTPP(Trans-Pacific Partnership=環太平洋戦略的経済連携協定)交渉参加などのニュースもある折、それに参加することで主に打撃を受けるだろうと思われている日本の農業について、少しデータを示しておきたいと思いました。
先ず日本の農業はスケール・メリットがありません。
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これは日本の国土の小ささを考えれば、仕方の無いことです。
また過去50年間の間に、ちゃんと耕されている耕地の面積は25%減少しました。また専業農家の割合は減り、パートタイムで農業を営む農家が増えました。
また日本の農業従事者のうち半分以上が70歳以上です。
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このように日本の農業は極端な高齢化を見ているわけです。
スケール・メリットが無く、老人に依存している度合が高いということは、国際的な競争力が無いことを意味します。このため政府は補助金を通じて農家を強力に保護しています。
下は農家の家計収入に占める補助金の占める割合ですが、日本はOECDの平均の2倍以上の補助金を農家に払っています。
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ただ、全ての農業がダメというわけではもちろんありません。OECDは「野采のように手間がかかって、スケール・メリットが働きにくい分野では、政府からの補助金が比較的少なくても、じゅうぶんやっていけている」としています。
また高齢な農家の後継ぎが居なくなると、農地は自ずと集約化せざるを得ず、生産性向上という面からは、逆に危機をチャンスに変えることも出来るかも知れません。
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