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金融機関をどこまで信頼するか

昨年のAIJの詐欺的事件に続き、今度はMRIの「高利回り投資商品」の事件が明るみに出た。後者は商品の仕組みとしてありえなくもないので、騙されやすいと思う。ではどうすればいいのか。

MRIの場合、アメリカの診療報酬債権を仕組み商品化し、投資家に売っていた。この手の場合、仕組みの全体像とリスクを慎重に調べる(販売員に質問する)とともに、本国アメリカでの評判を知るのが近道だろう。分からなければ手を出さないことである。報道によると、商品の販売先はほとんどが日本のように思える(よく調べていないので誤認かもしれないが)。日本の個人投資家の甘さにつけ込んだのかもしれない。いずれにせよ、この手の仕組商品は一般個人にとって「近寄るべからず」がほとんどだ。

かといって、大手の金融機関なら安心なのか。もちろん、AIJやMRIのような詐欺的行為はまずない。しかし、かつてからあったように、金融機関はいろんなサービスを「どんぶり」で提供するため、投資家側からすると「何を食わされているのかわからない」ことに注意すべきだ。

4/24の日経M&I欄にラップ口座の特集があった。「ラップ口座って何や」と言うと、小金持ちにとっては「おまかせコース」、一般大衆にとっては「中華丼に近いどんぶり飯」である。新聞記事によれば、そのコースに入ると、期間限定の上乗せ金利が付いたり、がん保険か介護保険が1口付いたりするらしい。

「ええやん」と飛びつくのでは、いずれ間違いなくAIJやMRI的なものに引っかかる。期間限定高金利や無料保険は「こませ」である。ラップ口座には残高の2~3%の手数料がかかるらしい。このゼロ金利時代に、2~3%である。しかも、金融機関自身や関係機関が取り扱う株式、債券、投資信託、保険が、管理を委託した資産に組み込まれる。ここでも手数料が金融機関に転がり込む仕掛けと言える。

で、どの程度の効果、すなわち利回りアップがあるのか。これは、その金融機関や関係機関が運用する投資信託の成績を見れば一目瞭然だろう。通常は大したことはない。年間数%の運用利回りがコンスタントに出てこないので、プロともいうべき年金ファンドがAIJに駆け込んだことも思い出すべきだろう。

それに、1000万円の管理を任せたとして、金融機関に入る手数料は20~30万円だ。この程度の金額では、投資のプロの人件費のせいぜい数日しか賄えない。新米のフィナンシャルプランナーが時たま相手をしてくれる程度の手数料だろう。

ラップ口座は、金融機関の業績向上の役には立つだろうが、個人の役に立つと期待するのには無理がある。大金持ちがプライベートバンカーを抱えるような効果を期待するのは、大きな誤りである。

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