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BRICsの時代は終わったか

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本誌2月22日号「転機の新興国市場を考える」では、ルチル・シャルマ著『ブレークアウト・ネーションズ』を紹介しながら、BRICsに代表される新興国の時代が一段落し、新しい局面を迎えつつある、との仮説を披露しました。

もちろんBRICs4か国は、大きな人口と経済規模を抱えた国として、今後もそれなりの存在感を示していくことでしょう。政治的な役割も、以前に比べると大きくなっている。ただし、もはや4か国の一挙手一投足が注目されるような状況ではなくなっている。むしろ今後の世界経済にとっては、先進国経済の復権が可能かという点が重要ではないか。

さしあたっては日米の経済に期待がかかるところですが、さてどんなものでしょうか。

マネーは新興国から先進国へ

先週4月4日、金融政策決定会合で発表された「黒田バズーカ砲」の衝撃はちょっとしたものだった。

当日の午後5時14分に筆者が受け取ったJPモルガン社のレポート”BoJ :Regime change materialized”は、こんな風に切り出していた。
Kuroda made it,verifyinghis statement made at the Diet last week that he would not disappointthe market. The basic message from Kuroda is that the BoJ will raise the inflation through a rise inasset prices, which is expected to materialize through long-term interest rates, expectation 20year/30 year JGB yield, and the BoJ’s direct purchase of risk assets.

「黒田はやった」(先週、国会で述べた「市場を失望させない」という約束を履行してみせた)という冒頭の句は、「黒田に見事にしてやられた」くらいのニュアンスが込められているように筆者には感じられた。

かくして翌日には、円安・株高・金利低下が一気に進んだ。

もちろんこれが長持ちする保証はないのだが、年初来の各国株式指数の変化を示したのが下記のグラフである。

現地通貨建てでも米ドルベースでも、ものの見事に「先進国はプラス、新興国(BRICs)はマイナス」という対比ができている。

「2013年は先進国経済が再評価される年」(本誌2月22日号)という指摘通りの展開となっている。

○年初来株価指数の増減1

これを見ると、いかにも今週末のG20財務相・中央銀行総裁会議(at米ワシントン)が荒れそうに思えてくる。

新興国側から見れば、先進国は金融緩和で株高を演出しているけれども、それは通貨安誘導による近隣窮乏化政策ではないかということになろう。逆に先進国側は、金融緩和で内需を刺激することは、世界経済全体にとってもプラスだし、新興国の輸出を増やすことにもなるではないかと反論するだろう。

2010年秋に米連銀がQE2に踏み切ってドル安になったときは、ブラジルのルラ大統領が「通貨戦争」(Currency wars)という言葉で金融緩和を批判したものである。このときは、アメリカ発の低金利資金が新興国市場や国際商品市況に流入し、新興国バブル、資源バブルを誘発していたから、新興国側の言い分にもそれなりに説得力があった。

ただし2013年春の世界経済は、当時とはかなり違う。現状では、ジャパンマネーがいきなり世界に溢れ出るような地合いではない。また、国際商品価格について言えば、むしろ金などの急落が耳目をそばだてているくらいである。バーナンキ2世たる黒田総裁の「異次元の緩和策」は、たぶん(日)では許容されることであろう。

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