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ネット選挙解禁/国民参加型の選挙へ/佐々木憲昭衆院議員に聞く

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佐々木憲昭衆院議員に聞く


 7月の参院選挙からインターネットを利用した選挙運動を解禁する公職選挙法改正案が衆院を通過(12日)し、19日にも参院で成立する見込みです。そのポイントなどについて、衆院政治倫理・選挙制度特別委員会で審議に参加し、各党協議に加わってきた日本共産党の佐々木憲昭衆院議員に聞きました。

期間中も有権者と自由に討論 動画配信も可能 「べからず公選法」に風穴

 ――インターネットを利用した選挙運動が解禁されますね。

 佐々木 日本共産党は、有権者個人が選挙運動にインターネットを利用できるよう求めてきました。

 「ネット選挙」というと、ネット上で投票できると思う方もいるかもしれませんが、違います。今回は「選挙運動」でネットを利用できるようにするものです。ネット選挙運動は大きく二つに分かれます。(1)ホームページやブログ、動画投稿サイト、ツイッターやフェイスブックなどSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の「ウェブサイト利用」(2)パソコンや携帯電話などの「電子メール利用」です。

 ネット選挙運動の解禁は、有権者にとって政党や候補者の政策を知る機会を拡大します。国民・有権者が主体的に選挙・政治にかかわる機会を増やすことにもなります。民主主義の発展に資するものです。

 公職選挙法は「べからず集」とよばれてきました。あれもだめ、これもだめ、と細かに選挙運動を規制しているからです。選挙期間に入ると、政党や候補者はホームページやブログの更新さえできませんでした。

 しかし今回の法改正では、選挙期間中でもこうしたウェブの更新が可能になるだけではありません。

 ウェブ上であれば有権者の関心に応じた質問に政党、候補者が回答したり、政党・候補者討論会が自由にできるようになります。

 有権者個人もウェブ上で、自分が撮影した候補者の街頭演説の動画を投稿したり、「比例は日本共産党に」「選挙区では○○候補に投票を」とよびかけることができます。政党、候補者と有権者双方向の選挙運動が格段に発展しうるわけです。

 今回は選挙運動のネット利用という部分的な改正ですが、「べからず集」公選法に風穴をあけた意味で画期的なものといえます。

 ――法改正をめぐる国会審議で重要な確認を法案提出者にさせてきたそうですね。

 佐々木 私たち日本共産党が重視してきたのは「主役は一人ひとりの有権者」という点です。というのも他党の提案には、政党、候補者以外の「第三者」というくくりで企業・団体まで解禁の対象を広げる内容を含んでいました。主権者でもなく選挙権もない企業・団体が組織力や資金力にモノを言わせて選挙運動を行えば、国民の基本的権利を侵しかねません。

 憲法15条は選挙権を「国民固有の権利」と定めています。国会審議ではこの「国民」とは「自然人である国民」であり、企業・団体が含まれないことを法案提出者に確認させました。

 ――複数の改正案が出されましたが、日本共産党はどういう立場をとったのですか。

 佐々木 審議対象となったのは、自民、公明、維新の3党案と、民主、みんなの2党案でした。

 自公維案は、ウェブを利用した選挙運動を政党、候補者とともにそれ以外の「第三者」=すべての者に解禁するというものです。しかしメールの利用は政党と候補者に限定しました。

 日本共産党は自公維案に対し、(1)ネット選挙運動を政党、候補者、有権者個人に解禁する(2)メール送信先の規制緩和を行う(3)ネット以外での選挙運動自由化も検討する―という3点の修正案を出しました。この修正案は可決されませんでしたが、ネット選挙を解禁する前進面があることを評価して自公維案に賛成しました。

 一方、民主・みんな案は、メール利用の選挙運動について企業・団体を含むすべての者にも認めるという内容でした。「衆人環視」が働きやすいウェブとは違い、メールの場合は一方的に送ることができ密室性も高いものです。たとえば、顧客リストなどを大量に保有している企業が、受け手の受信意思とは関係なく一方的にメールを送信することも可能となるなど弊害が大きいため、私たちはこの案には賛成しませんでした。

課題も残す

 ――課題も残されているんですね。

 佐々木 ネットを利用した選挙運動が自由になっても、現行の公選法上では細かい規制が残ったままです。たとえば選挙期間中、選挙政策をディスプレイ上で表示することは自由でも、それを印刷したり配ったり、張り出すことはできません。参考人質疑のなかでも「戸別訪問ができないのは世界の非常識」との指摘もありました。

 各党協議では、ネット以外の選挙運動規制のあり方について協議を続けていくことで合意しています。ネット選挙運動の解禁を契機に大いに選挙運動の自由化を進めていきたいと思います。

 ――ネット選挙運動にかける思いを。

 佐々木 ネット選挙運動の解禁で双方向性が高まり、国民参加型の選挙・政治がさらに発展していくでしょう。選挙運動は大きく様変わりします。国民・有権者との結びつきを大いに広げ、選挙運動の新たな地平を切り開いていきたいですね。

 私自身でいえば、ホームページやメールマガジン、ユーチューブに加え、今年3月から新たにツイッター、フェイスブックを始めました。4月2日の衆院予算委員会で安倍政権による20兆円の家計負担増計画と実態をパネルに示して追及しましたが、そのパネルをネットに掲載するとその日のうちに5千~6千件のアクセスがあり、みた人たちが広めてくれたという動きもありました。その反響に驚いています。

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