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【特別寄稿】Murray Hill Journal「日本の復興は世界共通の願いである」

3月14日のFinancial Timesに、日本経済の再生を願って、といった趣旨の寄稿文が掲載された。投稿者は、世界最大の債券ファンドPIMCOのCEO、モハメド・エルエリアンである。

How Japan’s economy will eventually rebound(Financial Times, 3/14/11)

いま日本は大変な災害に見舞われて、人的救援に多くの注意とリソースが裂かれている。でも、日本が再生するには、ヒューマン・インタレストのみならず、経済的な意味での復興というルート抜きにはありえない。この大悲劇がカタリストとなり、日本の再生に向けて歩んでもらいたい。世界中が日本の復興を願っている。

そのとおりであります。

この記事をツイッターで紹介してくれた@gion_mktさんが仰る通り、市場関係者じゃなくても読む価値ありとわたしも感じました。

それで、以下、勝手にザーと訳しました。(細かいこというと意訳しすぎの部分はあるかもしれませんが、急いで訳したんでゆるしてちょ。太字はMHJ筆者によるもの。)

いかにして日本の経済は復興するか
by Mohamed El-Erian



日本から届く悲惨極まりない報告の数々は金曜日に日本で起こった破壊的な地震と津波が引き起こした悲劇の深刻さのほんの一部を見せているに過ぎない。

日本は直ちに膨大な人的被害に焦点を充てるという当然の措置を取った。世界中の人々が多くの命が失われたことに深く胸を痛め日本の復興の努力が実を結ぶようにと祈っているが、それと同時に日本経済のダメージの度合いや復興とリハビリ計画に注意が向けられ始めている。

原子炉にまつわるリスクも含め未だ高度な不確実性は認められながらも、他国の経験を踏まえると、日本経済の見通しは以下の5点に集約されると考えられる。

日本の経済成長率は、復興活動による急激な上昇の前に、自然災害直後の余波からまずは低下するであろう。

サプライチェインに支障が生じ在庫が減少するために、物資不足と非常に低い水準からの急激なインフレが一時的に生じるであろう。

財政赤字と公的債務額は、歳入が失われることに加え、より重要な点として緊急財政支出が増えることで、相応に増加するであろう。

政策金利はゼロ水準に張り付いていることから、中央銀行は、追加的なクレジットと流動性ファシリティの用意を含め緩和的な金融政策を取るだろう。

そして最後に、日本国には、日本国民が海外で保有している分を含め、マネーの本国への帰還が起こるであろう。

日本は裕福な国であり、比較的低い金利で借金することも可能だ。それゆえ、この悲惨な自然災害から経済的に立ち直る能力を、日本は間違いなく有している。さらに言えば、非常に良好な回復シナリオの下では、金曜日の恐ろしい衝撃は、政界内の協調をもたらし、過去20年に渡る失望的な経済パフォーマンスを覆すためのカタリストにすら成り得るだろう。事実、高レベルで持続性のある成長が長期に渡って継続することこそ、日本国の公的なダイナミクスに対処するために必要な鍵なのだ。

日本経済が素早く立ち直ってくれることを望んでいるのは日本人ばかりではない。世界のどの国もその気持ちは一緒だ。多くの国々が既に、機材、マネー、ボランティアといった形で多額の寄付を通じ復興に向けた支援を供出し始めている。

この国際リアクションは、人間が持つ最も崇高な感情のひとつ、エンパシー(他人の気持ちや感情を理解できること)に突き動かされている。とはいえ、そこには自己利益という要素も含まれている。日本は世界で最も大規模な経済のひとつだ。世界貿易や国境を越えた資金フローの場において、日本は重要な役割を果たしている。また多国間の政策審議では日本の声は影響力を持つ。

システム全体で重要度の高い日本という国が経済再生を果たすことには、世界は共通の関心がある。日本が良好な状態でいてくれることは、グローバル経済が力強い成長を遂げ、多くの職を生み出し生産性を高めることに繋がるからだ。そして、人間の最も根源的な部分において、私は、真に恐ろしい悲劇に襲われた日本のすべての人々の無事を願ってならない。

いまは大きな痛みに包まれ、不確実性にかく乱されている日本。しかし、この胸が張り裂かれるような悲劇も、まもなく、多くの奇蹟のような救出ストーリーと日本社会の完全再生にとって替わられますよう、お祈りしています。


※編集部注:本エントリは、Murray Hill Journalさんより許可をいただき、転載いたしました。

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