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菅降ろしと往復ビンタ

 人間、何をやっても批判される状況では、何もやらないで批判されるより、何かをやって批判されることを選ぶものだ。

 菅総理の被災地訪問も、私は行かない方がいいと思っているが、3回も被災地を訪問した。

 被災地に行かなければ批判され、行ったら復興の妨げになったとか、短時間の視察で何がわかると批判される。長時間視察したら、もっと邪魔だと批判されるだろう。このような状況では、政治家は被災地に行く選択をしてしまう。

 野党もマスコミも「被災地に行かなかったことで批判はしないので、行かないでくれ」と言えば、行かない選択をしたかも知れない。

  そもそも菅総理には辞めていただきたいという意見も多くなってきた。これについても「無能だから辞めろ」と批判されて、いざ辞めたら「無責任」だと批判されるのが常。同じく、どうせ批判されるなら、総理を続けて批判されようという判断をしてしまう。これが居座りの原因になっている。

 これは自民党政権以来、マスコミと野党が続けてきた「往復ビンタ」という奴で、政権が変わっでも攻守入れ替わっただけで同じ構造だ。

 本当に辞めてもらいたければ、辞任することに対して「『「無責任だ』」という謗りはしないので、辞めてください」と言えばいい。

 私も、過去の言動を見ると、往復ビンタをやっている。結果的にこのことが為政者の延命を助長したという反省をしなければならない。
 
 ただ日本国内でコンセンサスができても、それが国際的に通用するかは別問題である。ただでさえ日本の首相がころころ代わることに対しては強い批判がある。今度長期政権を担って強いリーダーシップを発揮する人材を念頭に置いて菅降ろしの話をしているかはかなり疑問である。とりあえず総理大臣を辞めさせて、後継者はそれから考えましょうというのは、日本国内では通用するが、海外からは厳しい批判を浴びるだろう。首相を辞めさせればいいというのは、日本人の悪癖だと思われている。

 私が復興の陣頭指揮を執るので、あなたは辞めてくださいと言える人がいて、それを多くの国民が支持する状況になってから首相交代論を始めるべきではないか

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