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浅田真央さんの「引退宣言」には、安藤美姫さんと同じ「女性アスリート限界点の吐露」を見る思いである件

フィギュアスケートの浅田真央さんが来年度での引退を表明したそうです。「あーダメか、やっぱり。来年のオリンピックで表彰台の一番高いところは確実に遠のいたな」と思いました。

仕事でも、スポーツでもそうなんですけど、自分をその道で追い込むこと、逃げ道をつくらないことは、目的達成に向けた秘訣であると多くの成功者は口にしています。浅田真央さんはもちろん我々一般人から見れば才能に恵まれかつ努力に努力を重ねた十分すぎる成功者ではあるのですが、成功者なりに求めるさらに高みを目指しての目標に届くか否かは、「自己の追いこみを続けられるか否か」その点にかかっているように思います。

しかもこのコメントを受けてのインタビューでは、「いい旦那さまを見つけて、子供が欲しい」とも言ったと聞きます。そりゃもちろん、一女性として幸せな家族生活を望む気持ちを持つことは大いにけっこうですし、あるべき適齢期の一女性の姿であるとも思います。でも残念ながら、無意識であるにしてもアスリートとしての自分に恐らく何らかの限界を感じての発言であることは間違いないでしょうし、来年のソチオリンピックでの前回のバンクーバー以上の成績を期待することは精神的に難しい状況にあると確実に感じさせられた次第です。

似たような話をロンドン五輪の直前に書いた記憶があります。バドミントン女子選手で混合ダブルス日本代表元“オグシオ”の潮田玲子さん。彼女がオリンピック出場直前のブログで、当時噂の恋人で現ご主人であるサッカー選手増嶋竜也氏へあてたラブ・メッセージを書き込んだという話を聞いて、「あー、オリンピック前に終わったなこの人」と感じ、そのことを書きこんだものでした。

もちろん、世のアスリートに熱愛中の恋人がいる人も、愛すべき家族がいる人もたくさんいますし、そのことを自分が頑張る糧にして、それを支えに自分を追い込んで活躍し大目標を達成する人が存在することも事実ではあります。要はバランスの問題です。自分に弱さが見えた時に、支えにしてさらに自分を追い込むのではなく、ダメだったときの逃げ道的にラストリゾートを用意してしまっていると感じさせる言動が生まれるのなら、もう先は見えてしまったと思わざるを得ないでしょう。潮田さんの五輪前のブログや、浅田さんの今回一連の発言はまさしくそれに当たると思うのです。

安藤美姫選手が、蜜月状態にあったニコライ・モロゾフコーチとの関係終息によりソチオリンピック断念を決めたことと、精神的な緊張の糸が切れてしまったという点では浅田さんも状況は全く同じであると思います。アスリートが世界の頂点を極めると言うことは、才能に恵まれ努力を重ねたスーパーエリートにとっても、想像を絶するほどに大変なことであるのです。やはり、オリンピックという最高峰の舞台で複数回にわたってその頂点を目指して戦うということは、相手と肉体をぶつけ合って戦う格闘技系を除いて、年頃の女性が取り組むにはあまりに過酷であるということの証明であるように思います。

来年の冬季オリンピックも含めて、格闘技系以外のオリンピック選手育成に際しては、こういった適齢期の女性の微妙な精神的な部分も斟酌して、複数回の出場を原則前提としない選手選出や育成方針を検討することも必要なのではないかと思ったりもするところであります。難しいとは思いますが。

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