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期待リターンとリスク推定のむずかしさ - KKRの失敗(?)実例

投資でポートフォリオを決める時に期待リターンとリスクは重要な指標です。機関投資家もこれを考えてポートフォリオを策定しています。

そして、日本を代表する大手投資主体としては年金運用があります。
100兆円を超える資産を扱うGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)はその代表格です。
また、他にも企業年金連合会KKR(国家公務員共済連合会)なども数兆円規模の年金運用をしています。

今回はそのKKRのお話です。
KKR平成22年にポートフォリオの見直しを行っています。

この資料の文章が非常に素晴らしい日本的文章で分かりにくいのですが、注目は22ページの『新しい基本ポートフォリオ』です。
画像を見る
下表の資産配分割合を見ると投資比率にほとんど違いはありません。しかし、上表のポートフォリオ特性に目を向けると大きく数字が変わっています。
※KKRのリターン表記は物価上昇率を引いた実質リターン

目標収益率が2.5%→1.6%と0.9%引き下げられ、リスクは1.5%→1.8%と上昇しています。なお、国内債券の預託金への置き換えにより期待リターンをそのままでリスクを-1%しているので、国内債券=国内債券の場合には以下のようになります。

 ●期待リターン:1.6%
 ●想定リスク:2.8%

通常リスクを上げればリターンは増えるはずですが、この見直しではリスクが増えているのにリターンが下がっています。

資料にも長々と書いてありますが、以前の想定はリーマンショックのようなリスクを見過ごしていて甘かったということです。つまり結果的に分かったことですが、リターンとリスクの見積もりが間違っていたことになります。

数兆円を扱う年金運用でさえ、リスク/リターンの見積もりに関してこのように大きく読み間違えることもあるのです。

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