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  • mkubo1

米国は緩慢な景気回復ペースに戻ったのか

遅くなりましたが、米国の雇用統計分析からです。

家計調査の失業率ですが、7.6%に低下です。

結果だけ見れば、悪くないのですが、内容は、あまり良いものではありません。

詳細を見てみましょう。

            1月    2月    3月   単位:1000人

労働する意欲のある人 155,654  155,524  155,028 (-496)

  職のある人    143,322  143,492  143,286 (-206)

  職のない人     12,332   12,032   11,742 (-290)

失業率         7.9%   7.7%   7.6%


問題は、労働する意欲のある人の人数がへっていることですね。

職のない人は減っているのですが、職のある人も減っており、労働参加率(労働可能な人口に対する労働する意欲のある人口の比率)が減っていることです。

なんと労働参加率は、63.3%となり、1979年5月以来の低い水準となっています。

次に、事業所調査の雇用者数ですが、非農業部門雇用者数は8万8000人増と予想の19万人を大きく下回り9か月ぶりの低水準の結果となりました。

ただ、1月の数字は11万9000人増から14万8000人増へ、2月の数字が23万6000人増から26万8000人増へと上方修正されています。

それ以外では、民間部門は、9万5000人増、(前月25万4000人増、予想20万人増)と減速です。


もう少し詳細を見てみましょう。

製造業は3000人の減少(前月は1万9000人増)

小売りは2万4000人の減少(前月は1万5000人増)

建設は1万8000人増(前月は4万9000人増)

唯一、前月より数字がよくなったのは、「Education and health services」だけでした。

労働時間は0.1時間増えて、時間当たりの賃金は0.01ドル増ですから、おかしいなことにはなっていないようです。


1、2月が良かった反動と言えばそれまでですね。

ISMの数字が悪かった時も書いたのですが、1、2月は、「財政の崖」問題をクリアしたことで、とりあえず、それまでにたまっていたものが出たのだと思います。
思わず、勢いが付いちゃったのかもしれません。

そのたまっていたもの(勢い)が終了し、3月は、いつもの緩やかな回復ペースにもどっただけではないかと思うのです。

雇用者数の1月と2月の上方修正と3月の急減を考えれば、そんなところではないでしょうか。

雇用統計やISMの数字を見ていますと、3月のペースは、まさに、バーナンキ議長が昨年よく言っていた「どうしようもないくらい緩慢な回復のペース」に戻っただけかもしれません。

であれば、金融政策も、現状の850億ドルの資産購入を継続するということだと思います。

ちなみに、米国債の利回りは、3月11日の2.058%を天井に急低下して、金曜日は1.713%まで低下しています。

動きが早いですね。

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