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- 2013年04月05日 07:00
電力自由化って一体どーいうこと?
安倍内閣は電力自由化になんちゃってかもしれないがやる気を見せているようだ。原発事故は原発は危険なんだ。ほれみたことかというような福島みずぽ症候群な意見はおいておいても原発って実はコストが高い発電方法なのでは?という疑問を多くの人にいだかせた。
そして多くの人が電力不足に直面して電力会社のいい加減さに嫌気が差したはずだ。ああ、やっぱ独占企業って言うのは・・・。と思ったのではないだろうか?
原子力発電のコストはどれくらいなのか?どの発電方法が一番コストが安いのか?という議論が盛んに行われていた。勿論、今も国民の関心は高いだろう。円安が進めばますます電力料金は上がるだろうし。
だが、原子力の研究をやっているような学者の多くが残念ながら電力会社の御用学者であったり、一方で反原発であまりにサヨク的な思想の持ち主であったりして正直、我々にとっては何を言われても思想的に、あるいは利権があるから、真実を言っていないのではないかという疑いの目でしかみれないというのもまた本音に近いだろう。
一番シンプルな解決策は市場が解決することである。電力の供給は公的企業や独占企業が行わねばならないとう主張は現在では成り立たない。原発事故や停電騒ぎ、隠蔽体質。コストカットの努力をたいしてせずにすぐに国民(利用者)にそれを転嫁しようという姿勢。こんな態度に多くの人は嫌気が差しているだろう。一方で欧州などでは電気は普通に自由な市場で取引され価格が決定されている。民営企業が競争して電力を供給することが正しいのでは?と思った人は多いだろう。
でも、じゃあ具体的にどうやるのか?というとなかなかイメージがわきにくいのではないだろうか?自由化したら停電が頻発するのでは・・・と不安になる人もいるだろう。今日紹介する一冊は電力の自由化について欧州の事例を丁寧に挙げながら、具体的に誰にでも分かるように日本の電力業界の問題を取り上げた一冊である。
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電力システム改革をどう進めるか 画像を見る
電力の現在のシステムの問題点を判りやすく取り上げ、欧州の例と指摘しながら電力システムをいかに改革し市場機能を上手く取り込むことでよりよい電力供給体制を作っていくかを説いている一冊だ。そもそも日本の電力の契約形態の問題が却って停電などの問題を引き起こすと同時に高コスト体質を招いていると筆者は説き電力自由化がいかに消費者にメリットがあるかを丁寧に説明していく。
勿論、今現在でも大口需要者向けの電力は自由化されている。が、新規参入業者がなかなか入ってこないという問題がある。東電の電気代が高すぎるということでたとえば自治体などでも電力の入札を行っているようだ。(参考記事→川崎市学校施設、電力入札の展開が成功! )これらの入札で確実に電気料金は安くなる一方でなかなか応札する電力会社も少ないというのが現状のようである。
普通に考えれば、なんらかの参入障壁があること。また大口の電力会社に有利な業界の慣行や仕組みが残っていること。が考えられるが、その辺りが具体的に何なのかそしてどう変えていけばいいのかを本書は分かりやすく説明する。
また、たとえば、関東圏では東北地域で作られた大量の電力が東京に送られる。電力というのは同じ方向に送電するとより大きなロスが発生するらしい。このロスのコストを需要者と供給者がともに負担すると同時にロスを発生させるような送電に送電会社がより高い送電料金を貸すことで、東京近郊でも自家発電やビルの屋上などを利用した太陽光発電が盛んになる可能性を筆者は指摘する。一方で東北地方により安い電力を求めて工場などが移転する可能性もある。市場機能をより働かせることで再生可能エネルギーの普及や東京への一極集中を避けることも可能になるかもしれないのだ。
このように筆者の主張はありがちな市場に任せれば上手くいく(まあ、僕はそう思うが)という一般論や極論ではなく様々な面から電力自由化のメリットを説く。まだ、僕も一回しか読んでないが本書を2回3回と読み込んでいきたいと考えている。電力自由化に賛成な人も反対な人も電力自由化で具体的になんだろうということを学ぶ上で非常にためになる一冊である。
そして多くの人が電力不足に直面して電力会社のいい加減さに嫌気が差したはずだ。ああ、やっぱ独占企業って言うのは・・・。と思ったのではないだろうか?
原子力発電のコストはどれくらいなのか?どの発電方法が一番コストが安いのか?という議論が盛んに行われていた。勿論、今も国民の関心は高いだろう。円安が進めばますます電力料金は上がるだろうし。
だが、原子力の研究をやっているような学者の多くが残念ながら電力会社の御用学者であったり、一方で反原発であまりにサヨク的な思想の持ち主であったりして正直、我々にとっては何を言われても思想的に、あるいは利権があるから、真実を言っていないのではないかという疑いの目でしかみれないというのもまた本音に近いだろう。
一番シンプルな解決策は市場が解決することである。電力の供給は公的企業や独占企業が行わねばならないとう主張は現在では成り立たない。原発事故や停電騒ぎ、隠蔽体質。コストカットの努力をたいしてせずにすぐに国民(利用者)にそれを転嫁しようという姿勢。こんな態度に多くの人は嫌気が差しているだろう。一方で欧州などでは電気は普通に自由な市場で取引され価格が決定されている。民営企業が競争して電力を供給することが正しいのでは?と思った人は多いだろう。
でも、じゃあ具体的にどうやるのか?というとなかなかイメージがわきにくいのではないだろうか?自由化したら停電が頻発するのでは・・・と不安になる人もいるだろう。今日紹介する一冊は電力の自由化について欧州の事例を丁寧に挙げながら、具体的に誰にでも分かるように日本の電力業界の問題を取り上げた一冊である。
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電力の現在のシステムの問題点を判りやすく取り上げ、欧州の例と指摘しながら電力システムをいかに改革し市場機能を上手く取り込むことでよりよい電力供給体制を作っていくかを説いている一冊だ。そもそも日本の電力の契約形態の問題が却って停電などの問題を引き起こすと同時に高コスト体質を招いていると筆者は説き電力自由化がいかに消費者にメリットがあるかを丁寧に説明していく。
勿論、今現在でも大口需要者向けの電力は自由化されている。が、新規参入業者がなかなか入ってこないという問題がある。東電の電気代が高すぎるということでたとえば自治体などでも電力の入札を行っているようだ。(参考記事→川崎市学校施設、電力入札の展開が成功! )これらの入札で確実に電気料金は安くなる一方でなかなか応札する電力会社も少ないというのが現状のようである。
普通に考えれば、なんらかの参入障壁があること。また大口の電力会社に有利な業界の慣行や仕組みが残っていること。が考えられるが、その辺りが具体的に何なのかそしてどう変えていけばいいのかを本書は分かりやすく説明する。
また、たとえば、関東圏では東北地域で作られた大量の電力が東京に送られる。電力というのは同じ方向に送電するとより大きなロスが発生するらしい。このロスのコストを需要者と供給者がともに負担すると同時にロスを発生させるような送電に送電会社がより高い送電料金を貸すことで、東京近郊でも自家発電やビルの屋上などを利用した太陽光発電が盛んになる可能性を筆者は指摘する。一方で東北地方により安い電力を求めて工場などが移転する可能性もある。市場機能をより働かせることで再生可能エネルギーの普及や東京への一極集中を避けることも可能になるかもしれないのだ。
このように筆者の主張はありがちな市場に任せれば上手くいく(まあ、僕はそう思うが)という一般論や極論ではなく様々な面から電力自由化のメリットを説く。まだ、僕も一回しか読んでないが本書を2回3回と読み込んでいきたいと考えている。電力自由化に賛成な人も反対な人も電力自由化で具体的になんだろうということを学ぶ上で非常にためになる一冊である。
- wasting time?
- 欧州からアメリカ・日本まで幅広く経済的視点から言及