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衆院選挙制度の見直しに関する考え方

一票の格差の違憲状態の解消が急務



 衆院選の“一票の格差”をめぐる16件の訴訟の判決が出揃い、いずれも“違憲”等というものでした。2011年に最高裁で同趣旨の判決が出ており、これまで対処を怠ってきた国会の責任を重く受け止め、早急に解消する必要があります。特に、先国会までは第一党であった民主党が議論をリードすべきでしたが、それを怠った責任はとりわけ重大です。

 “一票の格差”の限界の目安とされている2倍以内におさめることが先決であり、いわゆる“0増5減”の区割り見直し法案を早急に成立させる必要があると考えます。

三党合意の定数削減は国民への約束



 昨年11月の“三党合意”では、衆院の定数について「…選挙制度の抜本的な見直しついて検討を行い、次期通常国会終了までに結論を得た上で必要な法改正を行うものとする」となっており、国民に対する事実上の約束と承知しています。これまでも政党間で協議は続けてきましたが、意見集約は簡単ではありません。定数削減自体に反対の政党もありますし、賛成の政党間でも削減数や方法についての意見はバラバラです。また、各政党内にもさまざまな意見があるのが実情であり、“抜本的な見直し”について今国会で結論に達するのは事実上無理です。

 したがって、“抜本的な見直し”については継続協議とすることを確認した上で、現状で一定のコンセンサスが得られる“定数削減”を実行する責任があると考えています。

与党案の成立・抜本改革はただちに協議スタートすべき



 与党で合意した見直し案は、①現在の“違憲状態”を解消する、②定数を30削減する、③小選挙区比例並立制の有する“民意集約”と“民意反映”のバランスを維持するとの観点では、当面の対応としては、適切かつ現実的です。したがって、今国会で与党案に基づく法案の成立をめざすべきだと考えます。与党案が、「わかりにくい」、「比例区の投票の意思がそのまま反映されない」、「一票の格差是正が不十分」等々さまざまな批判があるのはもっともだと思います。ただちに政党間協議をはじめ、一年後を目途に抜本改正について合意形成もめざしていくべきです。議論を深めて、意見の隔たりがある程度はっきりした後で、与党として決断するべきでしょう。

 “一票の格差是正”については、一定の格差(例えば1.5倍)を超えた段階で自動的に第三者機関が区割りを見直すとか、頻繁な区割り変更が困難であれば、中選挙区や比例代表など他の制度に変更する方法が考えられるのではないでしょうか。

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