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世界と競う技術革新を

企業の新規参入促す環境を整備せよ

健康・医療の成長戦略

自公連立政権が進める経済政策で、“3本目の矢”となる「成長戦略」が本格的に動き始めた。

重要な柱の一つが「健康・医療戦略」の強力な推進である。

政府は2月、内閣官房に官房長官直轄の「健康・医療戦略室」を発足させた。今後、内閣に設置した日本経済再生本部や規制改革会議とも連携するほか、同戦略に有識者らの意見も反映させていく。医療関係団体や大学教授ら有識者をアドバイザーとして参与に起用し、先週、そのメンバーによる初会合が開かれた。

健康・医療分野を成長産業として育てるため、医療機器の審査期間短縮などの規制緩和を進め、国内企業の新規参入を後押ししていく。

同戦略室は「成長戦略」実現に向けた司令塔の機能を果たす。関係機関の「縦割り」の弊害や垣根を越えた、確たるかじ取りを強力に進めてもらいたい。

医療・健康産業は雇用創出効果が大きい。

世界最先端の医療技術の実現、革新的な新薬・医療機器の創出などを成長産業として育成し、日本経済再生の柱とする方針である。

政府は最終的に、6月をめどに具体策をまとめ、「健康・医療戦略」を策定する。

米国では国立衛生研究所(NIH)が日本を大幅に上回る生命科学予算を投じて、基礎分野から臨床応用まで支援している。日本も国家レベルで力を注がなければ国際競争力を失いかねない。

そのためには、iPS細胞を使った再生医療の実用化などを急がなければならない。さらに、難病の新薬の開発など最先端の医療分野の技術革新、医薬品の創薬支援、医療機器の研究・開発などを成長産業として育成することに全力を挙げて取り組むことだ。

安倍首相が今国会の所信表明演説で「わが国にとって最大かつ喫緊の課題は経済の再生だ」と述べ、「強い経済」を取り戻す経済政策の方向性を打ち出した。

デフレ脱却の処方箋となるアベノミクスが打ち出した3本の矢。1本目の「大胆な金融政策」と2本目の「機動的な財政政策」が効果を上げつつある。

そして、3本目の「民間投資を喚起する成長戦略」。この成否が今後の日本経済を左右するだけに、期待も大きい。

2030年の「日本社会のあるべき姿」を前提に策定される成長戦略の実効性を高めるため、産業界や研究機関などの積極的な態勢強化も必要である。

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