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鎌田薫教授の変節? 過去の鋭い指摘を読み返す

 鎌田薫氏は、現在、法曹養成制度検討会議の委員ですが、そこでの発言は、いろいろと物議を醸しています。

鎌田薫委員(早稲田大学総長)の法曹養成フォーラムでの発言」(Schulze BLOG)

ベンツかアウディを紹介したら?笑 」(福岡の家電弁護士 なにわ電気商会)

「「貸与制」をめぐる思惑と現実
」(元「法律新聞」編集長の弁護士観察日記)

予備試験に依存する法科大学院?」(黒猫のつぶやき)

法曹養成制度検討会議第8回会議議事録」(一聴了解)

法曹養成検討会議鎌田委員の意見」(武本夕香子弁護士)

 鎌田氏の発言は、法科大学院制度を守るための業界の利益代表と言ったところでしょうか。
 ところが、この鎌田氏は、かつては法科大学院制度に対して批判的な見解を表明していました。
「「ロースクールを考える」(成文堂)鎌田薫委員執筆部分
「「ロースクールを考える」鎌田委員執筆部分その2」(武本夕香子弁護士)
 私は、この武本さんのブログでこの論文を知り、読みましたが、2002年の時点で、これだけの鋭い指摘ができるのは、非常に素晴らしいと思いました。
 さらに、『司法研修所論集第117号』(2008年2月)に掲載された「法曹養成制度改革の現状と課題」は2007年3月に行われた講演に加筆されたものですが、そこでは、鎌田氏自身が「私自身、心ならずも法科大学院の責任者に選出されてしまいましたので、そうした現在の立場に照らしても」と、少々、日和見になりつつあるころですが、それでもそこでお話されている内容は、一読の価値があります。
 同書の紹介がてらに少々、抜粋すると、
質的側面に関わる部分については、「豊かな人間性や感受性」から始まって「21世紀の司法を担う法曹に必要な資質」として誠にもっともと思われるものが並んでいるのですけれども、その多くは、教育すれば自然に身につくかというと、文字通りの資質の問題で、突然大学院レベルになって育てようと思っても、もう今更遅いじゃないかと言われそうなものです。」

 そうです。
 司法審意見書が美辞麗句を並べているだけの部分です。法科大学院信奉者たちは、この美辞麗句だけを取り出して、法科大学院制度の「理念」なるものを強調するのですが、全くもって滑稽なのです。
札幌弁護士会で法科大学院制度を推進する人たち その2

 それ以外にも鎌田氏の多くの鋭い指摘がちりばめられていますので、是非、ご一読ください。
 それにしても、「立場」って人を変えるのか、それとも本音は本音として、「立場」としての発言をしているのか(そうしないと委員には選ばれないでしょうね。)、発言自体が変節していくことは、よくあります。
 しかし、最後は、学者としての良心に従って発言してもらいたいものです。

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