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- 2022年03月23日 10:45
“停電回避”の立役者「揚水発電」とは 海外では電気料金2倍の国も? 安定供給のため原発再稼働は不可避?

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同日夜の『ABEMA Prime』では、今回の“停電回避”について、エネルギー経済社会研究所代表の松尾豪氏に話を聞いた。

松尾:「電力使用率」は、電力需要と、その時点で電力会社が確保している供給力=発電所の容量の比率で計算される。今回は利用を想定していなかった「揚水発電」による電力供給をおこなったがゆえに、100%を超えてもなお停電が起こらなかったということだ。
ーー「揚水発電」とは?
松尾:まさに“保険”のような役割を果たすもので、もともとは原子力発電の余剰の電気で水を汲み上げ、それを落とすことで発電する、いわば“天然の電池”だ。最近では九州で太陽光発電が非常に多く入ってきているので、再生可能エネルギーの需給バランス調整にも活用されている設備だ。概ね8時間で水を汲み上げ、5時間で落とすとされているが、電池なので使い切ってしまえば発電ができなくなる。今回は5時間以上にわたって発電していたので、うまく出力を調整しながら発電したのだろう。

松尾:「産業」、つまり工場の消費が37%、「業務他」、つまりオフィスビル店舗が33.5%ということで、全体の7割近くを占めているので、ここが電力使用を抑制すれば節電効果は非常に大きい。だから経産省からも前日の段階で工場に対して操業時間を調整するよう、要請が出されていたようだ。ただし業種や工場によっては、タイミング的に稼働を止めるのは非常に難しい場合もある。

松尾:私たちはコロナ禍のロックダウンで経済的な影響を痛感したと思うが、計画停電が常態化すれば工場が止まり、経済への影響が出てしまうことになる。また、電気料金の値上げという考え方もあるかもしれないが、諸外国では倍になるケースも出てきている。電気料金が家計に占めるウェイトは大きく、同じことが日本でも起これば、特に困窮世帯への影響は非常に大きいだろう。
脱炭素化を進める上では自動車、ガスの電化は非常に重要だといわれている一方、イギリスなどでは風力発電の出ないタイミングがあることもわかってきていて、やはり再生可能エネルギーと原子力発電をうまく共存させながらやっていくことが必要だといわれている。私も原子力発電の再稼働は非常に重要なポイントだと思うし、できる限り発電、電気の供給を増やす努力が求められていると思う。(『ABEMA Prime』より)
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