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前原議員によるTPP交渉裏話の暴露と安倍首相の狼狽

 きょう3月12日の東京新聞だけが大きく報じていたが、TPP参加の是非を巡って前原民主党議員と安倍首相の間で前代未聞のやりとりが昨日11日の衆院予算委員会で行なわれていた事を私は知った。

 すなわち前原議員が、民主党政権当時のTPPをめぐる米国との事前交渉において、米側が自動車の非関税障壁撤廃やかんぽ生命保険の内容変更などを日本のTPP交渉入りの条件として要求していた事を明らかにしたのだ。

 この事について米国が安倍自民党政権に対しても同様の要求している事は既に一部のメディアが報じている。

 しかし民主党政権の頃からそういう要求を米国が行なっていた事を、民主党の現職幹部議員が国会の場で明らかにした事は実は物凄いことなのである。

 しかも前原氏は続けてこう言ったという。

 「われわれは、あまりに日本に不公平だったので妥協しなかった。安倍政権は妥協して交渉参加表明をすることはないですね」と。

 これは民主党政権にとって安倍政権に対する捨て身の抵抗である。

 私はかつて1月31日のメルマガ第85号でこう書いた事があった。

 民主党の最大の失敗は、3年余も政権の座にありながら、国家権力を仲間割れに使うだけで、自民党の悪政暴露に使わなかったことだ、と。

 この助言は、死滅寸前の民主党がいまこそ最後の切り札として安倍自民党政権に対して切るべき、唯一、最強のカードに違いない。

 もちろん民主党は返り血を浴びる。

 3年余り政権政党にいて官僚と一緒に国民を欺いてきたからだ。

 しかし、「自分たちも同罪だ」という批判をあえて覚悟の上で、国家権力が国民に隠して来た売国的事実の数々を懺悔して告白すれば、民主党は、自らに向けられる批判を帳消しにして余りある評価を国民から得ることになると思う。

 この前原発言に安倍首相は狼狽した。

 そして気色ばんで「交渉していることをいちいち外に出していたら交渉にならない」、「守るべきは国益だ」と反論した。
 
 「(当時の政府関係者として)守秘義務がかかっているはずだ」とまで言った。

 この言い方は安倍首相がいかにTPP交渉参加問題で追い込まれているかの証拠だ。

 その狼狽振りが目に浮かぶ。

 東京新聞によれば前原議員はこれに対し「本当に国益にかなうのか、(首相が)見切り発車しないためにも言った」と反論したという。

 私はこの際民主党は「国民の知る権利」を盾にして、政権政党時代に知り得た「不都合な真実」のすべてを国民の前で告白すべきだと思う。

 それこそが国民を裏切って政権を手放した民主党のせめてもの罪滅ぼしである(了)。

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