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- 2022年03月01日 10:20
【スターバックス】、スタバ、どうした?怒るZ世代がSNSで労組を各地に戦略的拡大!

■コーヒーチェーン最大手がコミュニケーション不全で皮肉にもブラック化し、機能不全に陥っている。
従業員に対する苦い対応は、各地に労働組合を生み出しているのだ。
アリゾナ州メソ地区にあるスターバックスで25日、労働組合結成の是非を問う従業員投票が実施され労組加入を25対3の賛成多数で承認した。
スターバックスでは国内直営店で労組が結成されるのは3店舗目となる。
現在までに25州を超えるスターバックス100店舗以上で労組結成に動いており、3ヶ所目となる弾みで労組加入が各地に急拡大しそうだ。
地元メディアの報道によると、今回も本社の現場従業員に対する対応が労働組合結成のきっかけとなった。
昨年の10月初め、この店のマネージャーであるブリタニー・ハリソンさんが白血病となった。スターバックスも当初は彼女を支援していたもの本部の対応が変化したという。
アシスタント・マネージャーの起用や現場への応援などで地区マネージャーにボイスメールでメッセージを残しても返事を返さなくなったのだ。
店で病に倒れたハリソンさんに対し、スターバックスは2週間後に解雇するツー・ウィーク・ノーティスを出したのだ。
この対応で従業員の不満がピークに達し、労組結成の活動が動き出した。
さらに不味いことにスターバックスは、先に労組が結成されたニューヨーク州バッファローにあるエルムウッド・ビレッジ店と同じような対応を取ってしまった。
ハリソンさんの代りになる、二人の店長に二人のアシスタントマネージャー、さらに地域外となるコロラド州の人事部の役員からカリフォルニア州の役員までを次々に「見張り役」として人を送り込んだのだ。
スターバックスによると、マネジャーやアシスタント・マネージャーの追加派遣は各店舗での人員補充や地域外からの最高幹部の訪問と同様に通常の業務の一環である。
しかし、見知らぬ「サポートマネジャー」が職場に不安な空気をもたらしたことでさらに不信感が増し、かえって動きを加速させてしまった。
しかもこういった従業員の多くは1990年代中盤以降に生まれた世代となる、SNSやITを上手に使うZ世代となる人たちだ。
スターバックスの組織内の上意下達に対してZ世代はフェイスブック等にズームなどのビデオコミュニケーションを使い自分らの立場を内外に表明。スマートフォンを介して労組結成の声を拡大していった。
スターバックス本部の旧態依然のトップダウン型の意思疎通が逆に現場の反発を招き、SNS上で労組結成に向けた戦術がシェアされるに至ったのだ。
労組が結成されたことで、労働組合員となったバリスタなどの従業員が会社と直接交渉する手だてを確保できるようになる。
労組結成に反対するよう呼びかけているスターバックスにとってはブランドに大きなダメージを被る。
世界規模で展開する大手コーヒーチェーンで組合結成となれば、国内に展開する9,000店近くにも労組結成の影響が波及する可能性がある。
組合交渉からの待遇改善で人件費の増加が、企業の利益を圧迫することになるからだ。
原料費に輸送費の高騰に加え、人件費まで大幅に増加すれば価格に反映され顧客離れとなってしまう。
しかしスターバックスが従業員を大切に扱わなかった、自らまいた種でもある。
スターバックスの従業員ホスピタリーにも改善や変化が必要だったということを、スタバ労働組合が教えてくれるようだ。
Z世代の扱いなど、チェーンストア大手も学ぶ必要がありそうだ。
トップ画像:シアトル市内にあるスターバックス本社。次々に労働組合が結成されていることから、スターバックスではコミュニケーション不全に陥っているようだ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。スターバックスの労組結成で中心となるZ世代は生活の隅々まで、スマホが浸透した初めての世代です。しかもZ世代は物心ついた時からソーシャルメディアがありました。YouTubeやTikTokなどソーシャルメディアと常時つながっているZ世代は例えばテレビをみません。テレビはパーソナライズされていないからです。テレビは自分たちの見たいような仕組みになっていないからスルーしています。Z世代が何かを知りたい時、アプリを介したソーシャルメディアで検索して知ることになります。学生なら授業の課題をチェックするときグーグル・クラスルーム(Google Classroom)のアプリを使ったりします。授業を休んでも講座の動画がアップされているから、時間の空いているときに見ることができるのです。気が向けばスナップチャット(Snapchat)アプリを起動して家族や友人、バイト仲間とチャットです。そのバイトでは、ラスクラビット(TaskRabbit)アプリから単発のバイトを探したりもします。労組結成の活動でも同じくSNSを巧みに使います。
パーソナライゼーションにスピード、そしてコンテンツ等のシェアまで文字通り片手で行ってしまうZ世代に対して、アナログで威圧的なやり方は通用しないということです。



