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「森保監督批判」は大いに結構。ただし・・・日本の言論状況を考える その2

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監督に対する批判の中で、今次とりわけ目立ったのが、選手起用に対する不満で、これはまあ「国際的サッカーあるある」なのだが、予選の段階ではなによりもまず、出場権獲得が至上命題だということを忘れてはいけない。

中でも左サイドバックの長友佑都が先発起用され続けている事に対しては非難囂々で、マスメディアでも話題になったほどだ。中国戦で途中交代した中山雄太が、絶妙の攻撃参加で追加点を演出したことで「長友不要説」はピークに達した感があった。

写真)アジアB組最終予選・対サウジアラビア戦での長友佑都選手(2022年2月1日 埼玉スタジアム2002)
出典)Photo by Etsuo Hara/Getty Images

しかし、次なるサウジアラビア戦で、その長友が鬼気迫るほどの献身的なディフェンスを見せるや、急に「手のひら返し」となったのである。私などはむしろ、攻撃参加のスピードは明らかに衰えが見られるし、前々から問題視されていた「とりあえず、上げとけ」みたいなクロスの精度の低さは改善されておらず(1アシストを記録したが、あれは伊東純也の走り込みが見事であったに尽きる)、やはり「替え時」ではないか、と思ったが。

これも、いわゆるネット世論の典型なのだろうが、大事なことを忘れてはいまいか。

もともとサッカー戦術に関しては「勝っているチームはいじるな」というセオリーがある。同じメンバーで戦い続けることで連携がよくなるのだし、各選手の調子がよいからこそ勝てているわけだから。

写真)アジアB組最終予選・対中国戦での中山雄太選手(2022年1月27日 埼玉スタジアム2002)
出典)Photo by Masashi Hara/Getty Images

さらに言えば、中山雄太は左サイドバック以外にも複数のポジションをこなせるユーティリティ・プレイヤー、俗な言い方をすれば「使い勝手のよい選手」なので、交代枠3というルールの中、監督がベンチに置いておきたい気持ちも分かる。それでなくとも森保監督は、サンフレッチェ広島を率いていた時代から、先発も戦術も固定して戦い続けることで有名だった。

これらを延長して考えると、次なるオーストラリア戦も、先発メンバーは固定されたまま、と容易に予測できる。故障で戦列を離れたセンターバックの二人(吉田麻也、富安健洋)を除いての話だが。

監督の資質もそうだが、先日オーストラリアはオマーンと引き分けに終わっている。サッカー好きの読者には釈迦に説法だろうが、リーグ戦の国際ルール(つまりJリーグでもまったく同じ)では、勝てば勝ち点3、引き分けなら両者1、負ければゼロとなる。この勝ち点で順位が決まるのだが、次戦では、日本は引き分けで勝ち点1でも、自力で2位以内を確保できる可能性が大なのである。

そうであれば、「勝たなくてよい。負けなければよい」というサッカーこそ正解だと言うこともできるし、代表サポーターの多くも、それはそれでよしとするのではあるまいか。

実は私が問題視しているのは、まさにこの点なのだ。

今の日本代表は、そもそもアジア予選で敗退することなど考えにくい、というレベルに達している。しかし一方、W杯本大会においてはベスト16以上の戦績を残したことがない。「アジア以上、世界未満」などと言われるゆえんである。

この状況を打破するためには、本連載でも幾度か述べてきたことだが、目先の勝ち点にこだわるより4年先、8年先を見据えたチーム作りをしなければならない。

この視点からは、監督代われ、と連呼するのはいかにも虚しく思える。本当に必要なのは「監督を選ぶ人たち=サッカー協会上層部」の意識が変わることだろう。

このことは同時に、代表サポーターたちの意識が、もっともっと高くならなければならない、という意味でもある。私自身も、はなはだ微力ながら、日本サッカーのためになる建設的な意見を発信し続けて行く決意だ。

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その1

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