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【物価・賃金の同時上昇?】

日本の経済統計で一番好きなのは貿易統計で、アメリカでは雇用統計です。

先週(金)に発表された先月=1月の雇用統計では農業部門以外で働く人の数は46万7000人もの増加となりました。

また、平均時給が前年同月比で5.7%となり、伸びは12月の4.9%から加速しました。

以下は社説から。


(米FRB 筆者撮影)

Washington Postの社説はFriday's jobs report brought good news. But there's an asterisk.(雇用統計はよい内容だったが、懸念も)で、オミクロン株の拡大により雇用情勢が悪化するという予想も多かったなかで46万7000人の新規雇用を確保した1月の雇用統計は安堵と驚きの混在した内容だったと伝えています。

コロナ禍による景気後退で失った2200万人の雇用のうち、87%を取り戻した計算になるということです。

一方、今回の雇用情勢の改善について脚注(アステリスク)を付けなければならないとして、インフレが賃金の上昇分に食い込んでいると指摘。

FRB=連邦準備制度理事会はインフレと闘う姿勢を示しているが、雇用の減少や景気後退につながらない形で実現できればアメリカの政策決定者にも國民にも勝利だと言います。

「バイデン大統領は当面、歴史的に好調な雇用情勢を利用するようアメリカ國民に促すべきだ」と締め括っています。

一方、保守的なWSJの社説はTHe Wages of Inflations(賃金インフレ)で、先月の雇用統計で平均時給が前年同月比で5.7%増えたことはインフレにに直面する働き手にとっては朗報ではあるものの、雇用主は負担が増えているとしています。

また、来月、政策金利の引き上げを検討しているFRBにとっても悩ましいということです。

物価が7%の高い伸びとなっている一方で政策金利は実質的に0%なので、「われわれは困らないものの、資産価格には影響することも」とまとめています。

物価上昇と賃金をめぐる問題はアメリカ以外でも。

FTはCost of liviing crisis deals another blow to Boris Johnson(物価高による危機は英ジョンソン首相に新たな打撃)という社説で、イギリスのジョンソン首相がロックダウン下のパーティに参加したことが問題になっているものの、いま直面している最大の危機は物価の急激の上昇だと伝えています。

イングランド銀行が3日、2回連続で政策金利を0.25%引き上げて年率0.5%ととすることを決め、物価の上昇率が春までに7%に達すると予想した上で、ベイリー総裁が大幅な賃上げ要求を控えるよう求めたことについて「多くの有権者から無神経(tone
deaf)と受け止められただろう」と指摘。

エネルギー価格の上昇やサプライチェーンの混乱を背景にインフレに直面しているのは他の先進国の政権も同じだと言いますが、イギリスのジョンソン政権は景気回復に向けた一貫した政策がないと批判しています。

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