- 2022年01月22日 15:47
熾烈なワクチン獲得競争、オリパラ無観客開催、自民党総裁選と解散総選挙…菅前総理が語った裏側の攻防・決断
2/2■専門家からのオリパラ中止要請の動き「断った」

橋下:でも、専門家との関係については、やっぱり残念だったなという思いがあるのではないか。
菅:なかなかできない部分があった。
橋下:専門家の皆さんも一生懸命に頑張ってくれているが、この2年間を見ていると、この変異株にどれぐらいリスクがあるのか、どれぐらい恐れなければならないのかといった話が出てこないまま、とにかく「危ない」「行動を抑制しろ」「感染対策をしっかり」という話の繰り返しになっていたじゃないですか。
やっぱり専門家と菅総理、ないしは総理の考え方を代弁する人が議論をした上で、最後に菅さんが引き取って“総理決定”ということをやれば、国民も付いてきたんじゃないのか。菅さんが先にゴールを決めて、その後に専門家が「いや、それは違う」みたいなことの繰り返しになっていたじゃないですか。
菅:武漢で患者が発生した後の4〜6月のGDPは戦後最大の下落幅だった。そして全国に緊急事態宣言を出された。しかし、理屈に合わないことはやるべきではないという考え方になってきた。とにかく国民の雇用と事業継続は政府の責任だ。同時に感染拡大を阻止して収束させる。この両方について、世界ではロックダウンをして外出や都市間の移動を禁じ、従わなければ罰金を科してでも、ということだったが、結局は収束せず、ワクチン接種によって初めて状況が変わってきたと思う。
私はそうしたことを参考にして、「ワクチンこそがまさに切り札だ」と思って取り組み始めた。しかし先生方はワクチンの客観的な評価はなかなかしなかった。
橋下:だから専門家は行動抑制を言う。やっぱり、そういう菅さんの考え方と、尾身さんたちの考え方がぶつかる議論を見たかった。そうではなくて、菅さんの考え方でバーンと決めて、専門家が“それは違う”と言うと、どうしても世間は専門家の意見を絶対視してしまう。
菅:圧倒的に専門家だった。
橋下:だけど専門家の意見だって、絶対的に正しいわけじゃないから。結果的には、菅さんが考えていたワクチンと薬で抑えていくしかないよね、という方向性になってますからね。
菅:なってます?
橋下:オミクロンの話だって、そうなんじゃないでしょうか。
菅:ただ、オリンピック・パラリンピックの時だけは、「中止すべきだ」という要請を持って専門家の先生方が私の所に来るという話があったが、それを私はお断りした。
橋下:公開の場で尾身さんとそういう議論をするということは考えられなかったんですか。
菅:それは考えなかった。ただ、やはり政治は責任だ。そこは自分の判断でやるべきだと思っていた。
■総裁選前の衆院選は「選択肢になかった」
橋下:オリンピック・パラリンピックが無観客に決まり、8月に入るくらいまでは、どの番組のコメンテーターも「次の総裁選は菅さんが再選して継続だろう」と言っていた。僕は「政治は、一寸先は闇だから」と逃げていたが、感染者数が増えてくると、やっぱり政治状況が目まぐるしく変わってきた。選挙が近くなるとあんなふうに変わるもんなんですか。
菅:それはそうだと思うし、もちろん私はよく分かっていた。緊急事態宣言について判断するかどうか、3週間ぐらい前に決めるわけだから、去年の9月12日の時点で解除できなければ、やはり総裁選挙はやるべきではないなと思っていた。
橋下:僕はコメンテーターの立場で、総裁選の前に解散して突破していくのかなと勝手に思っていたが、それは永田町の中で…。
菅:永田町というよりも、私は新型コロナ対策を最優先でやると言っていたので、緊急事態宣言の中で選挙をやるというのは避けるべきだと思っていた。
橋下:総裁選前に衆院総選挙で勝てば再選だろうというようなやり方は?
菅:それは最初から選択肢になかった。(ABEMA/『NewsBAR橋下』より)
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