記事
- 2022年01月16日 12:52
【ウォルマート】、ショップ・バイ・ダイエット!「味の素」成分がバレてメーカー悲鳴?
[画像をブログで見る]
■アマゾンが創業間もない頃、ネガティブなレビューをめぐり「アマゾンは商品を売ってはじめて儲けが出るのにネガティブなレビューを許しているのは、自分たちの商売を理解していないのではないか」とクレームを受けたことがあった。
それに対して創業者のジェフ・ベゾス氏は「私たちは物を売って儲けているのではなく、お客様の購買判断を助けることで利益を得ている」と語った。
社名からストアを外し、アマゾンのようにサブスクリプションを開始し、物流IT等に多大な投資をしているチェーンストア最大手のウォルマートも顧客の購買判断を助けるような施策を行っている。
最も顕著なところではウォルマートの専用アプリだろう。ウォルマートは常にストアアプリをアップデートし、買い物に便利な購買判断を助ける機能を充実させている。
例えばウォルマートに行くとウォルマート・アプリが「ストア・アシスタント(Store Assistant)」のストアモードになる。GPSによりアプリの画面が自動的にストアモードに切り替わるのだ。
ストアモードとは利用者が店内に入るとGPSによりアプリの画面が自動的に変わり、その店舗で提供している各種サービスから営業時間などの店舗情報、リアルタイム混雑状況、店内にある商品のプライスチェッカー機能が使えるモードのことだ。
ウォルマートはストアモードの店舗情報に店内マップも導入している。ウォルマート店内でお客からの最も多い問い合わせは、探している商品の売り場だ。ストアモードでストアマップを表示させ、利用者が商品名やカテゴリーを入力することで店内の在庫場所をマップ内で示す。
マップにはカスタマーサービスやトイレなども表示され、5,000坪以上のスーパーセンターでもスタッフに場所を聞く手間はなくなるのだ。
ストアモードにAR(Augmented Reality:拡張現実)技術を応用したARスキャナー機能もある。ARスキャナーを使うと前にスキャンした商品の価格を比較できるだけでなく、レビュー数や5ツ星評価などでも比較が可能となる。
プライスチェッカーによる単純な価格表示よりも商品比較が容易にできることで購買判断の助けになる。
ウォルマート・アプリの便利な機能はストアモードにとどまらない。「買い物リスト(Lists)」「リオーダー(Reorder)」「ウォルマートペイ(Walmart Pay)」「イージー・リターン(Easy Return)」とシームレスな買い物となる機能が満載している。
ウォルマート・ストアアプリで買い物に便利な機能がすでに20件以上にも上っている。最近ではキャッシュバック・アプリの「アイボッタ(Ibotta)」との提携を拡大し、顧客にストレスフリーでシームレスなキャッシュリベートを提供できるようにしている。
キャッシュバックアプリとは食品などの対象商品を購入し、レシートをスキャンするとキャッシュバックされ、特定の金額まで貯まるとギフトカードやデビットカード、クレジットカード、小切手、ペイパルに現金化できるのだ。
またキャッシュバックを商品購入等で利用すると対象店によって1%〜10%をボーナスとして受け取ることもできる。例えばキャッシュバックを対象店となるアディダスで100ドルの買い物をした場合、5%の5ドルがボーナスとして得られる。
食品購入でも利用者の購買判断を助ける新機能がアプリに加わりそうだ。
ウォルマートは「サービスとしての栄養学(nutrition-as-a-service)」を標榜するアプリ開発のスタートアップ、シフター(Sifter SP)と提携し、ショップ・バイ・ダイエット(Shop by Diet)を開始した。
ショップ・バイ・ダイエットは食品の栄養素やアレルギー成分、添加物等をチェックできるツールだ。
食物アレルギーを持つ利用者は特定のアレルゲンを除外でき、健康志向の顧客には特定の添加物を排除したり、ビーガンやビジタリアン用にフィルタリングができるのだ。
ユダヤ教徒が食べられる食品(コーシャー)のチェックからイスラム教のハラルフードかの判断もできるようになっている。
ショップ・バイ・ダイエットの利用者はマイ・ダイエット・プロフィール(My Diet Profile)でグルタミン酸ナトリウムなどを含まない「人工調味料-無添加(Artificial Flavors - None)」や「グルテンフリー(Gluten Free)」「コーシャー(Kosher)」をタップして、自分好みの栄養フィルタリングを残しておくだけ。
検索窓にあるカメラ機能からスキャナーに切り替え、商品パッケージにあるバーコードをスキャンすればマルバツで合否を判断してくれるのだ。
メーカー加工食品の場合は栄養成分表にも簡単にアクセスでき、パッケージにある細字を読まなくてもピンチアウトして栄養素を確かめられるようにもなっている。
フィルター項目は「動物性原料なし(Animal Products - None)」「オーガニック(Organic)」「ビタミンD(Vitamin D)」「100キロカロリー以下(100 Calories or less)」「ヒンズー教スタイル・ベジタリアン-卵なし(Hindu-style Vegetarian - no eggs)」など54種類にも及ぶ。
またネット上にあるレシピについてもリンクページを貼り付けることで食材から適・不適を確認できるのだ。
ショップ・バイ・ダイエットはウォルマートのストアアプリに一つの機能として統合されることが期待されており、そうなればネットスーパーでも簡単に食品を選別できるようになる。
食品の購買判断を助ける、ウォルマートならではの新ツールとなりえそうだ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。ショップ・バイ・ダイエットは日本の食品メーカーにとって恐ろしい機能です。なぜなら添加物が簡単にバレてしまうから。味噌、しょう油、塩、かつお節といった調味料は、すべて食品の扱いになっていますが調味料の中でも、グルタミン酸ナトリウムといった化学的に合成されたものは、添加物として取り扱われています。パッケージにある成分表示では、味の素となるグルタミン酸ナトリウム(MSG)を「調味料(アミノ酸)」と記載されています。
味の素は安全性が高いのだから、堂々とグルタミン酸ナトリウムと記載すればいいのですが、それをやらないから返って誤解を与えることになっています。ちなみに現地で売られている日本の加工食品には英語の成分表示がパッケージに貼られていて、そこにはちゃんと「Monosodium glutamate(もしくはMSG)」と記載されています。持続可能なSDGsの主要原則には「透明性と説明責任」があるのですから、調味料名をちゃんと表示すべきでしょう。
ウォルマートのショップ・バイ・ダイエットのようなITが買い物の判断にも使われるようになってくると表示法によるミスリーディングや巧みなマーケティングが通じなくなります。日本の大手チェーンストアが同じ機能を始めたら食品メーカーは悲鳴を上げるかもしれません。
■アマゾンが創業間もない頃、ネガティブなレビューをめぐり「アマゾンは商品を売ってはじめて儲けが出るのにネガティブなレビューを許しているのは、自分たちの商売を理解していないのではないか」とクレームを受けたことがあった。
それに対して創業者のジェフ・ベゾス氏は「私たちは物を売って儲けているのではなく、お客様の購買判断を助けることで利益を得ている」と語った。
社名からストアを外し、アマゾンのようにサブスクリプションを開始し、物流IT等に多大な投資をしているチェーンストア最大手のウォルマートも顧客の購買判断を助けるような施策を行っている。
最も顕著なところではウォルマートの専用アプリだろう。ウォルマートは常にストアアプリをアップデートし、買い物に便利な購買判断を助ける機能を充実させている。
例えばウォルマートに行くとウォルマート・アプリが「ストア・アシスタント(Store Assistant)」のストアモードになる。GPSによりアプリの画面が自動的にストアモードに切り替わるのだ。
ストアモードとは利用者が店内に入るとGPSによりアプリの画面が自動的に変わり、その店舗で提供している各種サービスから営業時間などの店舗情報、リアルタイム混雑状況、店内にある商品のプライスチェッカー機能が使えるモードのことだ。
ウォルマートはストアモードの店舗情報に店内マップも導入している。ウォルマート店内でお客からの最も多い問い合わせは、探している商品の売り場だ。ストアモードでストアマップを表示させ、利用者が商品名やカテゴリーを入力することで店内の在庫場所をマップ内で示す。
マップにはカスタマーサービスやトイレなども表示され、5,000坪以上のスーパーセンターでもスタッフに場所を聞く手間はなくなるのだ。
ストアモードにAR(Augmented Reality:拡張現実)技術を応用したARスキャナー機能もある。ARスキャナーを使うと前にスキャンした商品の価格を比較できるだけでなく、レビュー数や5ツ星評価などでも比較が可能となる。
プライスチェッカーによる単純な価格表示よりも商品比較が容易にできることで購買判断の助けになる。
ウォルマート・アプリの便利な機能はストアモードにとどまらない。「買い物リスト(Lists)」「リオーダー(Reorder)」「ウォルマートペイ(Walmart Pay)」「イージー・リターン(Easy Return)」とシームレスな買い物となる機能が満載している。
ウォルマート・ストアアプリで買い物に便利な機能がすでに20件以上にも上っている。最近ではキャッシュバック・アプリの「アイボッタ(Ibotta)」との提携を拡大し、顧客にストレスフリーでシームレスなキャッシュリベートを提供できるようにしている。
キャッシュバックアプリとは食品などの対象商品を購入し、レシートをスキャンするとキャッシュバックされ、特定の金額まで貯まるとギフトカードやデビットカード、クレジットカード、小切手、ペイパルに現金化できるのだ。
またキャッシュバックを商品購入等で利用すると対象店によって1%〜10%をボーナスとして受け取ることもできる。例えばキャッシュバックを対象店となるアディダスで100ドルの買い物をした場合、5%の5ドルがボーナスとして得られる。
食品購入でも利用者の購買判断を助ける新機能がアプリに加わりそうだ。
ウォルマートは「サービスとしての栄養学(nutrition-as-a-service)」を標榜するアプリ開発のスタートアップ、シフター(Sifter SP)と提携し、ショップ・バイ・ダイエット(Shop by Diet)を開始した。
ショップ・バイ・ダイエットは食品の栄養素やアレルギー成分、添加物等をチェックできるツールだ。
食物アレルギーを持つ利用者は特定のアレルゲンを除外でき、健康志向の顧客には特定の添加物を排除したり、ビーガンやビジタリアン用にフィルタリングができるのだ。
ユダヤ教徒が食べられる食品(コーシャー)のチェックからイスラム教のハラルフードかの判断もできるようになっている。
ショップ・バイ・ダイエットの利用者はマイ・ダイエット・プロフィール(My Diet Profile)でグルタミン酸ナトリウムなどを含まない「人工調味料-無添加(Artificial Flavors - None)」や「グルテンフリー(Gluten Free)」「コーシャー(Kosher)」をタップして、自分好みの栄養フィルタリングを残しておくだけ。
検索窓にあるカメラ機能からスキャナーに切り替え、商品パッケージにあるバーコードをスキャンすればマルバツで合否を判断してくれるのだ。
メーカー加工食品の場合は栄養成分表にも簡単にアクセスでき、パッケージにある細字を読まなくてもピンチアウトして栄養素を確かめられるようにもなっている。
フィルター項目は「動物性原料なし(Animal Products - None)」「オーガニック(Organic)」「ビタミンD(Vitamin D)」「100キロカロリー以下(100 Calories or less)」「ヒンズー教スタイル・ベジタリアン-卵なし(Hindu-style Vegetarian - no eggs)」など54種類にも及ぶ。
またネット上にあるレシピについてもリンクページを貼り付けることで食材から適・不適を確認できるのだ。
ショップ・バイ・ダイエットはウォルマートのストアアプリに一つの機能として統合されることが期待されており、そうなればネットスーパーでも簡単に食品を選別できるようになる。
食品の購買判断を助ける、ウォルマートならではの新ツールとなりえそうだ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。ショップ・バイ・ダイエットは日本の食品メーカーにとって恐ろしい機能です。なぜなら添加物が簡単にバレてしまうから。味噌、しょう油、塩、かつお節といった調味料は、すべて食品の扱いになっていますが調味料の中でも、グルタミン酸ナトリウムといった化学的に合成されたものは、添加物として取り扱われています。パッケージにある成分表示では、味の素となるグルタミン酸ナトリウム(MSG)を「調味料(アミノ酸)」と記載されています。
味の素は安全性が高いのだから、堂々とグルタミン酸ナトリウムと記載すればいいのですが、それをやらないから返って誤解を与えることになっています。ちなみに現地で売られている日本の加工食品には英語の成分表示がパッケージに貼られていて、そこにはちゃんと「Monosodium glutamate(もしくはMSG)」と記載されています。持続可能なSDGsの主要原則には「透明性と説明責任」があるのですから、調味料名をちゃんと表示すべきでしょう。
ウォルマートのショップ・バイ・ダイエットのようなITが買い物の判断にも使われるようになってくると表示法によるミスリーディングや巧みなマーケティングが通じなくなります。日本の大手チェーンストアが同じ機能を始めたら食品メーカーは悲鳴を上げるかもしれません。



