- 2022年01月13日 14:23
ヤフーの“飛行機通勤OK”に衝撃…進まない日本企業のリモートワーク普及、成功のカギは“ウェルビーイング”
2/2■「中間の仕事はどうしたらいいのか」

さらに平石アナは「私は長年、コテコテのサラリーマンをやってきたから(笑)、オフィスの配置とかって結構大事だと思う。隣の部屋にいるから覗けばいるかどうか分かるとか、なんかあの部署ワサワサしているとか、そういう肌感覚があるからこそ、“いま忙しいよね”ということが分かったり、偉い人の“出待ち”をしたりすることもできる(笑)。リモートワークだと、合間を縫って、声を掛けてちょっと相談する、ということも難しくなってくると思う」と問題提起。
「風通しのいい組織というのは、そういうことがアメーバ状に絡まっているものだと思う。私も週5日出社しろとは思わないし、むしろそれは多すぎると思っている。ただ、ほとんど会社には行かない、ということにもなりかねないことを考えると、組織を管理する側と、管理される側の気持ちが離れてしまうんじゃないかな」。

一方、堀氏は「やはりコミュニティの規模によって、テレワークの意味合いも異なってくると思う。知っている人の顔がたくさん思い浮かぶような規模と、そうではない規模とでは全然違う。ヤフーの場合は大企業ではあるが、仕事以外の部分で社員たちがプロジェクトを組んでやれることがあるし、そのための仕組みづくりが上手なんだと思う」とコメント。
「また、仕事内容によってはテレワークがいいというものもあるだろうし、みんなと集まって作業をした方がいいというものもあるだろう。その中間の仕事はどうしたらいいのか、という課題もある。テレワーク推奨と言いつつ、それによってどうなってほしいのか、具体策を提案しない企業というのは、ただ管理が面倒くさい、あるいはオフィスの稼働率が気になるから、といった企業だということなのではないか。それなら転職するという判断になるよというプレッシャーを従業員の側がかけていかないと、企業側が甘えてしまうと思う」。
■「ポイントは“ウェルビーイング”」

こうした議論を受け、パックンは「働き方改革というのは、単に完全出社からリモートに切り替えるということではなく、多様な働き方を認めていくということではないか。だからヤフーの働き方に適している人材はヤフーに就職すればいいし、テレ朝の働き方に適している人材はテレ朝に就職すればいい。そうやって適材適所が進むことで、競争力というのは上がるのではないだろうか」。

「そしてIT系の企業でも、楽天のように“ハイブリット”型を促進している企業はアメリカにもある。みんながリモートワークで使っているTeamsを展開するマイクロソフトも、出社を呼びかけるようになっているし、それはGoogle Workspaceを展開しているGoogleも同様だ。やはりイノベーションやスキルの伝授は、人間関係から生まれてくる部分もある。確かに今はリモートワークの方が生産性は高いと感じられるかもしれない。しかしそれはリモートになる前の人脈の土台があったからでではないか。今のこの議論も、全員がリモートでゼロから知り合った人だけだったとしたら、できただろうか」。

小林氏は「コミュニケーションのためのツールを導入するだけなら簡単に導入できる時代になったが、それを使って上手く回すためには、やはりかなりの工夫をしなければならない。一方で、組織、企業によってテレワークの馴染み方は全く違うので、そういった工夫やローカルルールみたいなアイディアを出し合える場こそが必要になってくる。しかし、なかなか“旗振り役”がいない。それが日本企業でリモートワークが進まない根本的な問題ではないか」と指摘。
その上で、「今回のヤフーさんのリリースを見てポイントだなと思ったのは、“ウェルビーイング”という言葉を使っているところだ。簡単に言えば、従業員の幸福感のようなものだが、これは仕事の効率性や生産性といった経営側の概念ではなく、従業員側の概念だ。経済の回復に従ってIT人材が取れないといわれる中、こうした概念を働き方の中心に据えたことが実は大きなステップだし、他社に波及するかどうかを見る上でも重要な点だと思う」と話していた。(『ABEMA Prime』より)
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