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【全文】立民・西村幹事長がCLP問題を説明「適切でなかった」 福山前幹事長は処分せず

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共同通信社

立憲民主党の西村智奈美幹事長は12日、国会内で定例記者会見を開き、党がネットメディア「Choose Life Project(以下、CLP)」に対して1500万円の資金提供をしていた問題について調査結果を報告した。

西村幹事長は、「本件の支出は違法なものではないものの、公党として3つの観点から適切ではなかった」と説明。適切ではなかったと考えられる3点は以下の通りだとしている。

・特定のメディアに公党が資金を提供したにもかかわらず、そのことを公表せず、その出所を隠していたのではないかとの疑念をもたれるものであったこと
・特定のメディアに党が資金を支援すること自体、適切なものか議論があること
・立憲民主党、CLP両者において、公党からの支援が適切なものであるのか、その妥当性について組織として議論、検討した形跡がないこと

西村幹事長は、上記内容について「反省すべきこと」だと述べた上で、今後については「支出の妥当性などチェック体制を組織として確実に実施する」とともに、「党内ガバナンス機能の点検」を行っていく考えを明らかにした。

支出を判断した福山前幹事長 処分はなし

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会見後半では報道陣から厳しい質問が相次いだ。

福山哲郎前幹事長の判断で支出が行われたとする説明に対し、福山氏の処遇に関して複数の質問が上がった。西村幹事長は、処分などは考えておらず、今年予定される参院選では引き続き公認する考えだと述べた。

福山氏が公表しなかった理由については、広告代理店を通じて複数の仕事を依頼する中で一括して支払い、代理店側で振り分ける形を採っていたためだとしている。

今回の支出は党からCLPの「寄付」に当たり、政治資金収支報告書への記載が必要だったのではないかという指摘に対しては、弁護士に確認し「寄付に当たらない」と判断したと説明。これについて別の記者からは「迂回融資のようになっているのではないか」との指摘も上がった。

野党を攻撃していたTwitterアカウント「Dappi」と自民党の関係をめぐる疑惑について、これまで追及してきた立民にとっては今回の件が「ブーメラン」となるとの見方があることにも質問が及んだ。西村幹事長は「CLPが制作したコンテンツには、違法な誹謗中傷はなかった」などと述べ、「まったく事案としては異なる」との認識を示した。

西村幹事長の会見で、CLP問題について言及した発言は以下の通り(それ以外の内容は省略)。

冒頭発言

先週金曜日の代表の記者会見でもご質問のございました「Choose Life Project」に関する、立憲民主党の支援の件について、私が代表より調べるようにというお話もございまして、旧立憲民主党の会計に関する決裁資料などを確認し、また当時の福山幹事長および事務局に聞き取り調査を行いましたので、その結果をご報告いたしたいと思います。

まず広告代理店、ならびに制作会社を通じて、2020年3月~8月までの分として、4回の請求が党にありまして、同年8月~10月にかけて合計1500万8270円の支払いが立憲民主党から広告代理店に対してなされておりました。最後の支払いについては、広告代理店から9月1日の請求でありまして、10月9日に支払いがなされています。旧立憲民主党が9月に解党しておりますので、この請求については、新立憲民主党から、福山前幹事長の決裁において支払いが行われておりました。

立憲民主党がCLPに対して支援を行った経緯は福山前幹事長の出されたコメントおよびCLPの佐治(洋)共同代表のコメントにおいて触れられており、また聞き取り等の私が行いました調査において、同内容であるということを確認いたしました。すなわちフェイクニュースやあまりに不公正な差別が横行する状況に対抗するための新しいメディアを作りたいというCLPの考え方に福山前幹事長が共感し、番組制作、運営のための支援を行ったということ。そしてネット配信の内容や、出演者等、番組編成に関して党が影響を与える意図はなく、実際に一切番組内容等に関する要求は行っていないこと。以上は確認をいたしました。実際の支援としては2020年3月に支援が開始されて、同年7月にCLPが法人化して、公共のメディアを作るとしてクラウドファンディングを開始することとなったことから、協議のうえ同年9月をもって党からの支援は終了することとなりました。

なおCLPが行ったクラウドファンディングについては、CLPでの検討から実施まで含めて党としては一切関与しておりません。

上記の内容を踏まえまして、現執行部としては、本件の支出は違法なものではないものの、公党として3つの観点から適切ではなかったと考えております。ひとつは、特定のメディアに公党が資金を提供したにもかかわらず、そのことを公表せず、その出所を隠していたのではないかとの疑念をもたれるものであったこと。ふたつめは、そもそも特定のメディアに党が資金を支援することそのものが適切であるか議論があること。みっつは立憲民主党、CLP両者において、公党からの支援が適切なものであるのかについて、支援の開始がなされたとき、あるいはCLPが公共のメディアを作るとした理念をまとめた際など、その妥当性について組織として議論、検討した形跡がないことであります。

以上により、CLPにかかわったジャーナリストの方々をはじめとする多くの方々、そして国民のみなさまに疑念を与える結果となったと認識しております。この点については反省すべきことだと存じております。

今後の対応策についてですけれども、今後は支出の妥当性などチェック体制を組織として確実に実施するとともに、党内ガバナンス機能の点検を行ってまいります。資金の使途だけでなく、メディアとの適切な距離感を保ち、国民のみなさまに疑念を抱かれることのないように努めて、類似の事案が発生しないようにいたします。

質疑応答

記者:フランス10のオイカワです。質問の前に調べたことで、CLPへのお金、福山幹事長がFAXで4回の額と日にちを教えてくださったので。全部博報堂を通してということで、なんでそれが立憲マネーだと分かったかについては調べましたが、記事にします。そこでお伺いしたいんですが、CLPから見てはいないんですが、いわゆる旧SEALDsのメンバーで作るブルージャパンという株式会社に立憲、旧立憲も含めて9億1823万5889円のお金が渡っています。社員は8人で、博報堂さんなんかにも立憲は新立憲も旧立憲も頼んでいますが、博報堂さんは本体だけで2700人です。そこで新立憲がブルージャパンに出したお金について伺いたいんですが、2211万2268円を10月23日、広告業務委託費として使っていると。これは何かということと、12月23日、会議中継費に28万9850円もブルージャパンに支払っていると。これはどういうことかと、あと先の総選挙においてはブルージャパンが政見放送作成に関わったことがあるか、以上ブルージャパンについて伺いたいと思います。

西村:あらかじめご質問もいただいてまいりましたが、特定の業者との個別の取引内容に関することでありますので、公表しているもの以上のことは回答は差し控えたいと存じます。今回ご質問いただいている企業については、本日私冒頭でお話をさせていただきましたCLPとは関係がありませんで、党が行う広報活動、企画等に関連する発注先のひとつであるということでございます。成果についてはこれまでの党のWEBページや動画、様々な企画を見ていただいて、そのうえで支援者や国民のみなさまにご判断いただくことと考えております。今後につきましては、新体制、泉体制のもとで、費用の支出も含めて適切な広報のあり方を追求していきたいと考えております。なお、2020年の12月の会議中継費で200万円以上を、というご指摘でしたが、こちらで確認いたしましたところ正確には約28万円ということでございましたので付言をいたします。

記者:産経新聞のサワダと申します。CLPに関して伺います。まずひとつめとして、支出に関しては福山前幹事長の独断だったのか、それとも枝野(幸男)前代表をはじめ他の幹部が関わっていたのか。関わっていた幹部がいたらその人の名前も教えてください。

西村:今回の支出については最終的な判断は福山前幹事長の幹事長としての判断であるということでございます。

記者:枝野前代表の許可も得たうえでということですか。

西村:そのことになりますとこれは福山前幹事長の判断で、と。私が確認した限りではそういうことのご報告ができるのみでございます。

記者:支出が不適切だとおっしゃったので、福山前幹事長に対して何らかの処分をすることはお考えでしょうか。

西村:支出に関しては先ほど冒頭申し上げた通り、3点の事柄から私は適切ではなかったというふうに考えております。ただ違法性があったものとはいえないと、ここは弁護士にも確認をいたしましたけれども、そのようなことでございましたので、処分は考えておりません。

記者:夕刊フジ報道部のムラカミです。いくつかお尋ねします。先ほど1500万円のお金の流れについて多少説明がありましたけれども、基本的には立憲民主党から1500万円がまるまるCLPを運営する会社に渡ったというふうなお考えでよろしいんでしょうか。途中でトンネル会社を入れたりとか、そういったことはなかったのか、その辺りまでちゃんと今回調べたのかどうかっていうのを教えてください。

西村:調査いたしました。そのうえで申し上げるとすれば、支払い方法については他の広報案件と同様に代理店や制作会社を通じて提供することとしたもので、いわゆる隠ぺいの意図などはなかったというふうに説明を受けております。ただ結果として資金の流れの妥当性を検討できなくなっていたという問題はあったと思います。そもそも限られた予算の中で特定のメディアに資金提供をしたこと自体は現執行部としては共感しがたいと考えております。

記者:確認なんですが、1500万円そっくり最終的にはCLP運営する会社に行っていたと言っていいんですか。

西村:そこは広告代理店とそこから先の民民の契約内容の取引の関係でございますので、私の方からは申し上げることは控えたいと思います。

記者:そこは公党としては調べることはないという、民民だからということなんでしょうか。

西村:そこは民民の取引内容に、まさに取引内容にかかわることなので、個々のことについて答えることは差し控えさせていただきたいと思います。

記者:今回の件で自民党のいわゆるDappiの疑惑を立憲民主党の議員さんたちがかなり追及されていたということがありました。今回の件を見ると、まさに立憲民主党のモラルが問われる事態になっていて、まさにそのブーメランが炸裂してしまったのかなというふうに言われていますけども、こういった毎回そういったところでブーメランが突き刺さっているという党のありようについてはどういうふうにお考えになりますか。

西村:今回の党からCLPに関する支出に関して申し上げれば、私は先ほど申し上げましたけれども、3つの点から適切とはいえなかったというふうに考えております。今後は支出のチェックを組織として確実に実施するなどし、また党内ガバナンス機能の点検を行っていきたいと考えております。

記者:自民党のDappiの問題については引き続き今回の問題は今回の問題、Dappiの問題はDappiの問題として追及するのか。追及が弱まってしまうんじゃないかと思いますけど、この辺りはどうでしょうか。

西村:Dappiの問題は議員らに対する違法な誹謗中傷発言をしていたTwitterアカウントの運営者が特定の政党から支援を受けていたのではないかということ。また発言内容についても関与して、世論操作を行っていたのではないかというその疑念を受けている事案であるというふうに認識をしております。今回党とCLPの関係で申し上げれば、一切番組内容には関与していなかったということ。またCLPで報道されたコンテンツの中では違法な誹謗中傷発言はなかった。世論操作とも無関係であったということですので、まったく事案としては異なるものと認識をしております。

記者:TBSラジオのサワダです。よろしくお願いします。今回CLPのが問題になっていますけど、同様の支出があったか調査されたかどうかっていう点と、今の夕刊フジさんの質問にもちょっと関わるんですけども、メディアに対して出し主を示さない形でお金を投入するっていうこと自体が世論をお金で作る行為に加担するものになるのではないかというふうな指摘もあると思います。政党によるステルス、出し主を明かさない形でのメディアへのお金の提供について規制する法律の必要性とかについてはどうお考えでしょうか。

西村:まず他に類似の支出がなかったかどうかということなんですけども、泉体制になってからは存在しておりません。その前の体制で類似の支出があったかどうかということについては、あったという調査結果は出ていない状況でございます。

記者:調査自体はしたかどうかっていう。

西村:これについては、確認作業は進めているところでございまして、類似の支出があったという調査結果は出ておりません。まだ確認作業は進めているということでございます。それからステルスマーケティングを規制する法律ですね。

記者:特に政治分野ですね。世論に影響をかなり与える可能性があると思うんですが。

西村:非常にメディアと政党、政治団体との関係は、非常に議論のあるところではないかと思っております。ステルスマーケティングというのも何がそれに当たるかっていう、それは問題が色々あるわけでして。それを規制するという法律というのも一案ではあろうかと思っておりますけれども、やはりメディアとその政党あるいは政治団体という間の関係性がどういったものが適切であるのかということについては、もう少し議論をする必要があるのではないか。まずはそれが先ではないかというふうには今思っております。

記者:党内で議論されるという、そういう受け取り方でいいんですか。あくまでも一般論として?

西村:いや今のところは一般論としてですね。今のところは党内でそのような議論をする予定はありません。

記者:朝日新聞のカミザワです。まずお金の流れについて伺います。今までの中だと1500万円を博報堂を通じて最終的にCLPまで渡ったということなんですが、間に来るのは立憲民主党とCLPの間には博報堂、そして制作会社、この2つの会社があったという流れでよろしいんでしょうか。それともそれ以上に複数にわたっていたんでしょうか。

西村:基本的には民間の取引内容の関係でございますので私の方から申し上げるのは控えたいと思いますけども、広告代理店と制作会社を通してという事実関係でいえば、これは明確に申し上げることはできます。

記者:もう一点、これも確認なんですが、CLP側に立憲からお金がいっているということを公にしない、要するに隠ぺいするというようなことを、約束をしていたとかそういった事実は何か確認できたりしたんでしょうか。

西村:支援を開始したときに、支援をするということを公にしないということでの合意事項はなかったと聞いております。

記者:最後になるんですけれども、今回最後の支出に関しては新立憲民主党としての支出になっていたかと思います。そのときの体制としては福山さんが幹事長で、幹事長権限で出されたと。福山幹事長に関しての責任は問わないという話をされていましたが、現立憲としては責任といいますか、対応というか、何か金銭的に何かとかお考えがあるかどうか教えてください。

西村:最後の一回の支出は新立憲民主党になってのちの支出でありますけれども、やはり今後は支出の妥当性などのチェック体制を確実に実施するということと、党内ガバナンス機能の点検を改めて行いたいというふうに思っております。

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