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「会社に親がやってくる」困った"モンスター社員"に人事のプロがとる神対応

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いつの時代も「困った社員」はいるもの。しかし、そんな社員を野放しにできるほど余裕のある会社はそうそうありません。人事は「痛い社員」をどうやって封じるのでしょうか。人事コンサルタントの西尾太さんが解説してくれます――。

※本稿は、西尾太『人事はあなたのココを見ている!』(アルファポリス)の一部を再編集したものです。

Kissing※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Blue_Cutler

優秀な社員が次々に退社……、モンスター社員に気をつけろ!

会社に不利益を与える社員=「モンスター社員」が、多くの会社で問題になっています。私たち人事の間では「困った人」「困ったちゃん」などと呼ばれているのですが、ここではこうした困った社員の代表的なタイプをまとめてみました。

問題のある社員には、どう接したらいいのか、また気づかないうちに自分もそうなっていないか、あなたもチェックしてみてください。

合意のうえでも大問題! 社内恋愛型モンスター

恋愛は自由です。プライベートな問題に会社は口を出すことはできません。それでも「ええ加減にせえや!」と言いたくなるのが社内恋愛型モンスターです。これは社内の複数の人と関係を持ってしまう社員のこと。社内での優位な立場を利用して個人的関係を強要する、デートに誘うといった行為は、相手が不快に感じればセクハラに当たります。

本人が訴えてきた場合は、会社も然るべき対処を取ることができますが、合意のうえで関係が成立している場合は、なかなかセクハラにはできません。

ある会社では、優秀な女性が突然会社を辞めてしまったり、異動を申し出る女性社員が続出し、ある男性社員がその原因であることが判明しました。

要は、その男性社員が社内で複数の女性と関係を持っていたのです。この男性には妻子がいたので、関係を持った女性社員の一人がセクハラだと訴えたことで事態が発覚。懲戒処分と転勤させるといった対応をして、結局は退職になりました。

たとえ不倫であっても、本人が訴えてこない限り会社がとやかく言うことはできませんが、関係が破綻するとセクハラとして訴えられる場合があります。

不倫相手の夫や妻が会社に怒鳴りこんでくることもあり、こうした場合は「会社に迷惑をかけた」ということで一定の懲戒処分を行います。社内恋愛は個人の自由ですが、やはり節度を持って行うことが必要でしょう。

また、社内恋愛や不倫は周囲に知られていないと考えているのは本人たちだけで、周囲はだいたい知っているものです。

それが業務に悪影響を与えるようであれば、人事としてはしかるべき対応をします。

「また親が来た!」家族介入型モンスターは職場の大迷惑

これは、会社の問題に親が出てくる、若手に多いケースです。

「うちの子は残業が多いんじゃないですか」「うちの子の評価はどうなっているんですか」など、クレームの内容はさまざまですが、通常は「家族にはお話しできないこともありますので、本人と話をします。本人から話を聞いてください」と対応しています。

家族の介入を禁じる法律や就業規則はありませんが、本人が「親が来るのを止められなかった」時点で、会社としては「仕事のできない社員」だと判断せざるを得ません。あまりにも親が何度も来て業務に支障をきたすようであれば、人事が注意を促し、場合によっては退職勧奨することもあります。

また、家族を理由に仕事をしない社員もいます。「妻が早く帰ってこいと言っているので残業はできません」「家族が出張しちゃいけないと言っています」といって上司の指示に従わないタイプのモンスター社員です。

上司には自らの職位・職能に応じて権限を発揮し、業務上の指揮監督や教育指導を行う権利と義務があります。業務の適正な範囲で指示された残業や出張を拒むことは、就業規則に違反する行為です。節度を持った理由ならともかく、家族を理由に仕事しないことが常態化している社員には「あなたは会社の指示に従いませんでしたね」と言って「服務規律違反」で懲戒処分をすることもあり得ます。

彼女にメガホンで叫んで怒ってる人※写真はイメージです - 写真=iStock.com/SIphotography

「老害」とは、ひたすら「逃げ切り」を狙っている社員

「老害社員」も困った社員の一つです。

「人事は『老害社員』と『経験値が高い社員』をどのように判断しているのか」ここでは、そんなテーマについて掘り下げたいと思います。

中高年の会社員の処遇は、日本企業が直面している大きな問題のひとつです。私自身も、さまざまな会社から以下のような相談を受けることが増えてきました。

「仕事をしない年上の部下に困っています。注意しても聞いてくれないし、行動も変わらない。何を言っても響かないので、言うだけ無駄。暖簾に腕押し、馬の耳に念仏なので疲れました。50代半ばを過ぎたら、定年まであとわずか。ひたすら逃げ切りを待っているだけです。こういう社員にはどう接したらいいのでしょうか?」

2019年11月、朝日新聞に掲載された「朝の妖精さん知ってますか」という記事も大きな反響を呼びました。妖精さんといっても、みんなから愛される可愛らしい存在ではありません。朝はきっちり出社するけれど、いつの間にか姿が見えなくなっている。こうした定年間近のシニア社員を揶揄して呼んだもの。要は「働かない中高年」です。

これ以上頑張っても、もう出世はしないし、頑張ったところでさして変わりない。毎月給料をもらって、とにかく逃げ切って、まあまあ平和に暮らしていければいい。私はこうした、ひたすら「逃げ切り」を狙っている中高年の社員が、まさに「老害」だと考えています。

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