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古舘伊知郎氏「地上波テレビはインターネットを見下していた」橋下徹氏、辛坊治郎氏らと2022年のメディアを議論

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橋下×古舘×辛坊×安藤×東国原 »

元日のABEMANewsBAR橋下』に古舘伊知郎氏、辛坊治郎氏、安藤優子氏、東国原英夫氏がゲスト出演。政治報道、実名報道など、テレビの報道が抱える問題について本音トークを繰り広げた。

本記事では、その中から橋下徹氏が「日本の政治がダメな責任は、メディアにもあるんじゃないかということ。民主国家では政治とメディアが両輪だと思う。もちろん、第一義的な責任は政治にあるが、メディアのありかたも変えていかないと、政治が良くなっていかないんじゃないか」として問題提起した、選挙報道の現実や公平性などの問題についてお届けする。

【映像】史上最大の大激論! 橋下×古舘×辛坊×安藤×東国原(1時間40分ごろ〜)

■東国原「電波オークションを提案したら叩かれた」



橋下氏の問題意識を受け、東国原氏は2016年に高市早苗総務大臣(当時)が、政治的な公平性に欠ける放送を繰り返した場合、放送局に電波停止を命じる可能性があると言及したことについて問題提起した。

東国原:政治とメディアの距離感も、どうなのかな。“密着はしても癒着はしない”と言うけれど、すると思いません?だって、総務省が許認可権持っているんだもん。根本的には、放送事業というのは国が持っているんだよ。だから高市さんの一言でみんなが震え上がった。

橋下:番組をやられるときに、局の上の方から司会者に“ちょっとそこの発言は抑えてくれ”とかっていうのはあるんですか?

古舘:なんとなく空気で察することはあっても、具体的なものは来ない。

安藤:具体的に言われたことはない。

東国原:田中角栄さんが1957年に郵政大臣になられて、そこからの電波利権だから。

古舘:そういうことを言われちゃうとメディアは弱い。報ステをやっていてびっくりしたのは、総理大臣よりも総務大臣が来たときの方が大騒ぎだった。気を遣うよ。

東国原:まさに橋下さんが言い出しっぺだったと思うけど、そこで日本維新の会では、「電波オークション」を2012年にマニフェストに入れた。メディアの抵抗はものすごかったね。

辛坊:昔から放送局には実質的にタダに近い価格で電波が貸し与えられているけども、そこを公正な価格にするために、“いくらで買いますか?”“うちだったら、いくらで買います”ってやるのが電波オークション。電波は限りある資源だから、放送局だけでなく、携帯電話会社など、他の産業も使いたい。アメリカが典型的だけど、そこで“じゃあ、この周波数帯をいくらで買いますか”と。

橋下:いま周波数帯には空きがある。テレビ局同士が接触しないように持っているような、その周波数帯がちょっと無駄なんじゃないの?じゃあ空いているところをかき集めて、有効再利用したらいいんじゃない?と。そこを民放の上層部の人たちは勘違いしていて、すでに持っている電波を取り上げられるんじゃないのか?と思っている。

東国原:携帯電話会社は3キャリアで500億円以上の電波利用料を払っているけれど、テレビ局は5億円ずつくらいだから。デジタル化が進めば、ものすごい電波の取り合いになる。それを踏まえての電波オークションということだったんだけど。

■辛坊「政党を厳選して討論をした方が、よほど実りがある」



ここで議論は“政治的公平”など、放送局に義務付けられているとされる「放送法第4条」の問題に。

辛坊:旧郵政省、今の総務省が仕組んだうまい仕組みだが、今のテレビ局は、既存の大きな新聞社の傘下にぶら下がっている。新聞社は政府のコントロールを受けないが、その下のテレビ局は放送法や電波法によって政府のコントロールを受けるので、放送局を通じて上の新聞社にも影響を及ぼせる。そして放送局の社員は、政府よりも自分たちの人事を司る、新聞社からの天下りの人を見て仕事しているし、そういうところに忖度する。日本だけだよ、こんなことをしているの。

東国原:政治家っていうのは“電波利権”を行使すると同時に、放送法4条で“言論統制”をしてんだると僕は思っている。

橋下:でも、それは政府与党に気を遣えっていう意味じゃなくて、純粋に政党同士を公平に扱えって意味じゃないんですか?

東国原:“不偏不党”っていうけど、100%は絶対にないから。

安藤:自民党総裁選の報道にあまりにも時間を割くから、野党が埋没してしまうのも当然。“公平に扱ってほしい”という野党側からの申し入れもあって、ある時からガラっと変わった。自民党総裁選のニュースの後に、野党のニュースがくっついてくるようになった。でもこれって、ある意味で“逆言論統制”みたいな話にならないか。与党のリーダー=国のリーダーだから、それを選ぶ選挙にある程度の時間を割いて報道するのは、ある意味で当然のことだと思う。そこに対して野党が“総選挙を前にして、それはおかしいじゃないか”と言うのは、“んー、やっぱりそういうものなのかなぁ”と思った。

古舘:総選挙が近い、参院選が近い、となれば汲々としてくるけれど、その点、総裁選には縛りがないから。“電波ジャック”された体で自民党の“お祭り”に加担しておけば問題ないということだと思う。

辛坊:ぶっちゃけて言うよ。ゴミみたいな政党ほどうるさいの。選挙の前になると放送局に“とにかく公平に扱え”という文書を送りつけてくる。でも、1時間番組だと、CMを抜くと実質45分。政党助成金をもらっている政党が仮に9党だとすると、公平に時間を割り振ったら、1党あたり何分になるんだよと。それが果たして公平かって。

ある党が、“うちは国民全員に1億円ずつバラ撒きます”、って言ったとする。政党の公約なんだし、言うのは勝手だけれど、実現できないんだから、聴く価値はゼロなんだよ。それなら、実際に政権を担当する可能性のある政党、政策に影響力のある政党を厳選して討論をした方が、よほど実りがある。

俺は読売テレビに入社したとき、放送法を全条、暗記させられた。それくらい徹底的に教育された。でも放送法第4条の「政治的に公平であること」って、何が公平かわからないから。だから物理的な公平にいく。誰からも突っ込まれないために、全党に同じだけの時間を差し上げています、っていう建前を作っているんだよ。

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