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天然ガスで中国の環境改善は可能か

中国では天然ガスの消費量が伸びており、昨年の実績は石炭や石油の消費量が前年比5%未満の増加に留まったのに対し、天然ガス消費の伸びは前年比12.8%増と10年連続での二桁成長を示しています。

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昨今騒がれる中国の大気汚染問題は石炭や石油の燃焼が主因とされるため、環境負荷の低い天然ガスの利用が増えれば環境問題も改善が期待されます。

中国の天然ガス消費は将来の成長も大いに期待できるうえ、国際エネルギー機関(IEA)によると中国には1,300兆立方フィート近い世界最大のシェール・ガス埋蔵量があるとされます。

とはいえ、問題は簡単ではありません。
第一伸び率がいくら高いと言っても、足元の消費量を比較すると石炭と天然ガスとの大きな差は歴然としています。

下のグラフは各燃料の熱量を基に石油換算した数量での比較ですが、昨年の消費量は石炭が天然ガスの12.8倍、石油は同じく3.3倍です。

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中国の石炭消費量のうち半分弱が火力発電に用いられているものと思われます。
国家統計局によると中国の発電量は80%が火力、15%が水力、5%が原子力やその他となっています。同国の火力は、そのほとんどが石炭を燃料にしています。

ちなみに日本の火力発電は近年55%が天然ガス、35%が石炭で10%が石油を燃料にしてきました。震災後は石油の比率が20%に増える一方石炭は25%に下がっていますが、ガスの55%は変わっていません。

現在の燃料別消費量の大きなギャップを埋めて中国が早期に石炭からガスへと火力発電の燃料転換を図るのは、物理的に困難と思われます。

中国の発電量の伸びの推移が示すように、同国の火力発電所は多くが近年の需要増加に応じて建設された新しい施設なのでしょうし。

下の図は、1995年の数字を100としてその後毎年の中国の発電量や石炭消費の成長を比較したものですが、新型の施設が増えているせいか石炭の消費効率は年を追って向上しています。

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燃料の効率はコスト抑制に直接影響しますから事業者も懸命なのでしょうが、一方で環境対策はコストを押し上げ利益を削るだけなので取り組みにも熱は入りませんね。

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