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- 2021年12月01日 10:29
【サイバーマンデー】、初の売上減!日本は「ジャマおじ」で買い物可能な生配信も遅延?
■オンライン売上高が記録的に増加すると思われていたサイバーマンデーで異変だ。サプライチェーン問題によるインフレーションで値引率が低調となり、昨年に比べてオンライン販売が減少したのだ。
米国の大手オンライン企業をフォローしているアドビによると29日のオンライン売上高は全体んで107億ドル(約1.20兆円)となり前年の108億ドル(1.22兆円)から1.4%の減少となった。
アドビではサイバーマンデーのデータを2013年から取っているが、前年に比べて売上が減少したのは初となる。
アドビは当初、サイバーマンデーの売上総額が113億ドルとなり前年に比べて4%の増加と予想していた。
アドビはまた11月1日〜12月31日のオンライン売上高は2,070億ドルと前年から10%の増加と予想している。実際、11月1日〜29日までは1,098億ドルと前年比11.9%の増加となっているのだ。
サイバーマンデーでECサイトでの販売額が減少したのは、商品の割引率が低かったことが挙げられている。
オンライン販売で電化製品の値引率は平均で12%で1年前の27%に比べて低い。アパレルも18%のディスカウントでこちらも前年の20%のディスカウントに比べて伸びていない。白物家電も平均8%オフと1年前の20%オフより魅力度が低くなっている。
サプライチェーンの問題により欠品が多発していることも要因だ。今年は8%もソールドアウトが多くなっており、オンライン販売で「在庫切れ(out-of-stock)」のメッセージはコロナ前に比べて169%の増加している。
アドビによるとインフレーションの影響でサイバーマンデーのショッピングカートの価格が13.9%も上昇していると見ているのだ。家具など高額品の購入が増えたことも上昇している理由だ。
オンライン売上を少しでも伸ばそうと工夫しているのがチェーンストア最大手のウォルマートだ。
ウォルマートはサイバーマンデー・イブとなる28日、シンガーソングライターでインフルエンサーのジェイソン・デルーロ氏と組んだショッパブル・ライブストリーミングを開催したのだ。
ウォルマートはSNSのインフルエンサーやクリエーターを起用した「買い物可能な生配信」を1年前から不定期で行っている。
第1回目となった「ホリデー・ショップ・アロング・スペクタキュラー(Holiday Shop-Along Spectacular)」は昨年12月18日、フロリダ出身のダンサーで「ジャスト・マイコ―」ことマイケル・リー氏を起用してTikTokで開催した。
ウォルマートによると想定の7倍の集客があり、ウォルマートのフォロワー数は25%も増加した。
ショッパブル・ライブ・ストリーミングからの売上高などは明かしていないが、何かしらの結果を得ていることから3ヶ月後となる今年3月には再びティックトック・イベントを行った。
「スプリング・ショップアロング・ビューティ・エディション(Spring Shop-Along:Beauty Edition)」と題したイベントでは当時、350万フォロワーをもつ19歳のギャビー・モリソンさんがメーキャップ等の実演を行ったのだ。
その後もショッパブル・ライブ・ストリーミングが開催し、サイバーマンデー前日ではTikTokやYouTubeにフェイスブック、インスタグラムのプラットフォームの他、ショッパブル・ライブストリーミングでは初となるツイッターも加わったのだ。
デルーロ氏は東部時間午後7時から30分間、自宅のキッチンなどから玩具や家電製品等を紹介していった。
なおウォルマートはクリスマス期間中、他にもショッパブル・ライブストリーミングを計画している。
アメリカ小売業界にとって新たな懸念が生じている。南アフリカで確認された変異ウイルス「オミクロン株」の感染が広がりを見せており、これが消費に影響を与えるのではないかと危惧されているのだ。
これがリスクとなり店への客数が伸びなければオンラインでの売上をさらに増やさなければならない。
サイバーマンデーも伸びなかったため、大手チェーンストアはインフルエンサーを起用した買い物可能な生配信を増やしそうだ。
トップ画像:サイバーマンデーではオンライン売上が伸びなかったが、ウォルマートはそれを見越してか、シンガーソングライターでインフルエンサーのジェイソン・デルーロ氏と組んだショッパブル・ライブストリーミングを開催した。
TikTokやフェイスブック、インスタグラムのプラットフォームにショッパブル・ライブストリーミングでは初となるツイッターも加わえての「買い物可能な生配信」だ。
日本でもヒカキンさんなどのインフルエンサーによる生配信の買い物イベントは必ず開催されるのだ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。アメリカの消費活動で起こっていることは、5〜10年のタイムラグを経て日本でも起こります。
カスタマーファーストが徹底するアメリカ流通業界では、安くて便利で楽しさがなければ生き残れないのです。当ブログで紹介したいくつものキーワードが5年〜10年後に日本でトレンドワードになっているのもその理由からです。
で、ウォルマートが昨年から開始したショッパブル・ライブストリーミングは日本でも拡大します。YouTuberとかTikTokerのインフルエンサー、クリエーターと組んで大手チェーンストアやオンラインストアが「買い物可能な生配信」を何年か後にやります。ヒカキンさんなど素晴らしいインフルエンサーが既に存在しているのですが、すぐにやらないのは、既存のやり方に固執し変化を拒む中間管理職「ジャマおじ」「ジャマおば」の存在かもしれません。
昔の心地よい価値観に安住し、新しいことに前例がないと消極的な人たちが、日本とアメリカのタイムラグを生じさせているのです。古くなった「チェーンストア理論」の信望者もそうですね。
いずれ日本でもインフルエンサーがショッパブル・ライブストリーミングで推しガジェット、推しコスメ等でオンライン売上の記録を打ち立てます。DXや変革を進めるためにも、スマホやアプリを使いこなせない邪魔ジジ・邪魔ババは即座に引退してもらいましょう。
米国の大手オンライン企業をフォローしているアドビによると29日のオンライン売上高は全体んで107億ドル(約1.20兆円)となり前年の108億ドル(1.22兆円)から1.4%の減少となった。
アドビではサイバーマンデーのデータを2013年から取っているが、前年に比べて売上が減少したのは初となる。
アドビは当初、サイバーマンデーの売上総額が113億ドルとなり前年に比べて4%の増加と予想していた。
アドビはまた11月1日〜12月31日のオンライン売上高は2,070億ドルと前年から10%の増加と予想している。実際、11月1日〜29日までは1,098億ドルと前年比11.9%の増加となっているのだ。
サイバーマンデーでECサイトでの販売額が減少したのは、商品の割引率が低かったことが挙げられている。
オンライン販売で電化製品の値引率は平均で12%で1年前の27%に比べて低い。アパレルも18%のディスカウントでこちらも前年の20%のディスカウントに比べて伸びていない。白物家電も平均8%オフと1年前の20%オフより魅力度が低くなっている。
サプライチェーンの問題により欠品が多発していることも要因だ。今年は8%もソールドアウトが多くなっており、オンライン販売で「在庫切れ(out-of-stock)」のメッセージはコロナ前に比べて169%の増加している。
アドビによるとインフレーションの影響でサイバーマンデーのショッピングカートの価格が13.9%も上昇していると見ているのだ。家具など高額品の購入が増えたことも上昇している理由だ。
オンライン売上を少しでも伸ばそうと工夫しているのがチェーンストア最大手のウォルマートだ。
ウォルマートはサイバーマンデー・イブとなる28日、シンガーソングライターでインフルエンサーのジェイソン・デルーロ氏と組んだショッパブル・ライブストリーミングを開催したのだ。
ウォルマートはSNSのインフルエンサーやクリエーターを起用した「買い物可能な生配信」を1年前から不定期で行っている。
第1回目となった「ホリデー・ショップ・アロング・スペクタキュラー(Holiday Shop-Along Spectacular)」は昨年12月18日、フロリダ出身のダンサーで「ジャスト・マイコ―」ことマイケル・リー氏を起用してTikTokで開催した。
ウォルマートによると想定の7倍の集客があり、ウォルマートのフォロワー数は25%も増加した。
ショッパブル・ライブ・ストリーミングからの売上高などは明かしていないが、何かしらの結果を得ていることから3ヶ月後となる今年3月には再びティックトック・イベントを行った。
「スプリング・ショップアロング・ビューティ・エディション(Spring Shop-Along:Beauty Edition)」と題したイベントでは当時、350万フォロワーをもつ19歳のギャビー・モリソンさんがメーキャップ等の実演を行ったのだ。
その後もショッパブル・ライブ・ストリーミングが開催し、サイバーマンデー前日ではTikTokやYouTubeにフェイスブック、インスタグラムのプラットフォームの他、ショッパブル・ライブストリーミングでは初となるツイッターも加わったのだ。
デルーロ氏は東部時間午後7時から30分間、自宅のキッチンなどから玩具や家電製品等を紹介していった。
なおウォルマートはクリスマス期間中、他にもショッパブル・ライブストリーミングを計画している。
アメリカ小売業界にとって新たな懸念が生じている。南アフリカで確認された変異ウイルス「オミクロン株」の感染が広がりを見せており、これが消費に影響を与えるのではないかと危惧されているのだ。
これがリスクとなり店への客数が伸びなければオンラインでの売上をさらに増やさなければならない。
サイバーマンデーも伸びなかったため、大手チェーンストアはインフルエンサーを起用した買い物可能な生配信を増やしそうだ。
トップ画像:サイバーマンデーではオンライン売上が伸びなかったが、ウォルマートはそれを見越してか、シンガーソングライターでインフルエンサーのジェイソン・デルーロ氏と組んだショッパブル・ライブストリーミングを開催した。
TikTokやフェイスブック、インスタグラムのプラットフォームにショッパブル・ライブストリーミングでは初となるツイッターも加わえての「買い物可能な生配信」だ。
日本でもヒカキンさんなどのインフルエンサーによる生配信の買い物イベントは必ず開催されるのだ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。アメリカの消費活動で起こっていることは、5〜10年のタイムラグを経て日本でも起こります。
カスタマーファーストが徹底するアメリカ流通業界では、安くて便利で楽しさがなければ生き残れないのです。当ブログで紹介したいくつものキーワードが5年〜10年後に日本でトレンドワードになっているのもその理由からです。
で、ウォルマートが昨年から開始したショッパブル・ライブストリーミングは日本でも拡大します。YouTuberとかTikTokerのインフルエンサー、クリエーターと組んで大手チェーンストアやオンラインストアが「買い物可能な生配信」を何年か後にやります。ヒカキンさんなど素晴らしいインフルエンサーが既に存在しているのですが、すぐにやらないのは、既存のやり方に固執し変化を拒む中間管理職「ジャマおじ」「ジャマおば」の存在かもしれません。
昔の心地よい価値観に安住し、新しいことに前例がないと消極的な人たちが、日本とアメリカのタイムラグを生じさせているのです。古くなった「チェーンストア理論」の信望者もそうですね。
いずれ日本でもインフルエンサーがショッパブル・ライブストリーミングで推しガジェット、推しコスメ等でオンライン売上の記録を打ち立てます。DXや変革を進めるためにも、スマホやアプリを使いこなせない邪魔ジジ・邪魔ババは即座に引退してもらいましょう。