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立憲民主党代表選、候補者への「公開質問」~盛り上がりを欠く選挙に“喝!”

11月30日の立憲民主党代表選挙に向けて、候補者討論会などが行われているが、【(朝日)違いがないこと確認し合う会?立憲代表選の討論会、論戦低調の理由は】【(時事)4候補、主張に違い見えず 盛り上がり欠け、党内に失望も―立民代表選】などの記事でも指摘されているように、今一つ「緊迫感」がなく、盛り上がりに欠けているように思える。

衆院選で議席を減らしても絶対安定多数維持という結果を出した自民党ですら、「党改革実行本部」を立ち上げるなどして、党改革に本腰を入れる動きを見せているのに、自民党政権への批判が高まる中、有利な情勢と言われ、共産党との候補者調整も行われたのに、大幅に議席を減らし、「結党以来の危機」に直面している立憲民主党で、代表選で論戦の対象として、党の在り方の改革に向けての議論が盛り上がっているようには見えない。

私自身も、故仙谷由人氏をはじめ民主党所属の政治家の方々とは親交を重ね、2009年に発足した民主党政権では、総務省顧問・コンプライアンス室長、年金業務監視委員会委員長を務めたほか、その後の自民党安倍政権が長期化する中で、甘利明氏の斡旋収賄事件、森友・加計学園問題、桜を見る会問題での追及等で、安倍政権を徹底批判し、国会での公述人、参考人陳述や、野党ヒアリングなどで、野党に協力してきた。

それもあって、今回の代表選挙には重大な関心を持ち、ブログ記事【「責任野党」は“見果てぬ夢”か ~15年前の「永田メール問題」から止まった時計】等で、「責任野党」としての在り方も論じてきた。

そのような経緯もあり、今週月曜日(22日)、代表選挙立候補者4名の事務所に、私のYouTube番組【郷原信郎の「日本の権力を斬る!」】に、対面またはオンラインで、上記記事等での私の意見も踏まえ、今後の野党としての在り方等について個別にご見解をお伺いしたいとして(各20分程度)、出演依頼を行った。

上記YouTube番組は、権力批判、政権批判の立場から独自の視点で行っているもので、視聴者には野党支持者も多く、各候補が短時間でも私との対談に応じてもらえれば、独自の視点からの論点を提起し、代表選を盛り上げることにもつながると考えて出演依頼を行ったものだが、小川淳也、西村智奈美、泉健太各候補の事務所からは、「日程がタイトなこともあり個別のご依頼は対応困難」、「代表選期間中は日程が殆ど隙間なく組まれている状態で対応できない」などの回答があった。逢坂誠二氏の事務所からは、11月24日午前中の期限までに返答はなかった。

残念ながら、代表選候補者とのYouTubeでの対談は実現しなかったので、4候補者への公開質問に切り替えることにする。

ちょうど、明日(11月25日)の午後、立憲民主党代表選のイベントとして、横浜市で街頭演説・討論会・会見が行われることが公表されている。

今年8月の横浜市長選での野党共闘候補の「圧勝」は首相退陣につながったが、それを受けての衆院選では、同様に野党共闘で候補者一本化が行われたにもかかわらず、「横浜市内のほとんどの小選挙区で敗北」という結果に終わった。

今回の枝野代表の辞任の原因となった衆院選敗北は、横浜市での一連の選挙に凝縮されている。

今回の衆院選で党創設者の枝野幸男氏が、日本共産党との共闘に大きく舵を切り、その結果敗北し引責辞任した。その「連携」「共闘」そのものが否定されるべきなのか、そのやり方・プロセスに問題があったのか、或いは、それを主導した党執行部のガバナンスに問題があったのか。それを考える上で貴重な題材となるのが、横浜市での一連の選挙の経過と結果だ。

立憲民主党の代表選挙で横浜市での討論・会見を行うのであれば、横浜市長選から衆院選に至る今年の一連の選挙のことは避けては通れない。

下記の公開質問のうち、(1)の「横浜市長選関連事項」は、横浜市での討論会、会見の場で、口頭でお答えいただきたい。(党本部にも、4候補への質問として取り上げることを要請する。)

そして、より根本的なのは、野党第一党として、「責任野党」としての組織の実体が伴っているのかという問題だ。 (2)の一般的事項は、【前記記事】でも述べた、15年前、民主党時代の「永田メール問題」で危機に直面した民主党に提言した「責任野党構想」の観点から、立憲民主党の在り方についての見解を問うものである。この事項については、11月26日までに、当事務所宛てに、書面でご回答頂きたい。

結党以来の危機に直面している立憲民主党、「今まで我々がやってきたことのどこがどう間違っていたのか」、正面からの議論、真剣勝負を期待するのは私だけではないだろう。この「公開質問」が、4候補に「喝!」を入れることになってほしい。

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《公開質問》

(1)横浜市長選挙関連

 今年8月22日に投票が行われた横浜市長選挙において、立憲民主党は、県連内部や市民団体などからの反対を押し切って、野党統一候補として、山中竹春氏を市長候補に擁立した。それに対して、コロナ医療についての専門性、経歴詐称、パワハラ疑惑など市長としての適格性に関して様々な問題が指摘されたが、説明責任を全く果たさないまま選挙に臨み、当時の菅義偉首相が全面支援した候補に圧勝した。代表代行の江田憲司氏は、同市長選を、「野党共闘によって政権交代をめざす選挙戦略のスタンダードとすべき成功事例」と述べていた。

 しかし、山中氏は、市長就任後、市長選の時から指摘されていた疑惑について、市議会、定例会見等で追及を受け、説明困難な状況に陥り、市議会も混乱した。それによって市長選で勝利した立憲民主党や日本共産党への信頼が失われたことが、衆議院選挙での敗北につながったとの見方がある。

 今後の立憲民主党の選挙対応を考える上で、横浜市長選での候補者選定の経過、候補者に関する問題の指摘への党としての対応等を検証する必要があるのではないか。

 そこで、上記のような問題の指摘を踏まえ、横浜市長選への立憲民主党の対応について検証を行うべきかどうか、イエスかノーでお答えいただきたい。

 (なお、上記質問は、代表辞任、代表選に至った立憲民主党の直近の選挙対応について問うものであり、国会議員として、横浜市政や市長の是非についての見解を求めるものではない。)

(2)一般的事項

 ア 政権追及の在り方について

「野党合同ヒアリング」を中心とする、従来の政権追及の手法の是非

問題があるとすればどのような点か、どのように改めるべきか

 イ 党の政策立案のプロセスについて

従来の手法に問題はなかったか

問題があるとすればどのような点か、どのように改めるべきか

 ウ 責任野党のあり方

「政権の受け皿」たり得る野党(責任野党)として、何が欠けていたのか

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