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【政見全文】立民代表選が告示 4候補者が共同記者会見で重点政策や目指す社会像を語る

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共同通信社

立憲民主党の代表選挙が19日に告示され、逢坂誠二元首相補佐官、小川淳也国会対策副委員長、泉健太政務調査会長、西村智奈美元厚生労働副大臣の4名が立候補した。

代表選は枝野幸男前代表の辞任にともなうもので、党員・協力党員(10万267人)、地方自治体議員(1265人)、公認候補予定者(6人)、国会議員(140人)の投票によって争われる。30日の臨時党大会で国会議員・公認候補予定者が直接投票を行い、即日開票されて新代表が決定する。第1回投票で過半数票を獲得する候補者がいなければ、上位2名で決選投票が行われ、国会議員、都道府県連代議員、公認候補予定者が投票する。

4名は立候補を届け出た後、党本部で共同記者会見に臨んだ。

BLOGOS編集部

逢坂氏は、最も力を入れるべきは教育だとし、「教育への投資は今すぐ成果が上がるものではないが、投資を怠ると将来の日本が危うくなる」と指摘した。党のあり方については、「信頼される政党になる必要がある」とし、理念や政策の提示だけではなく具体的な地域課題の解決などに取り組むべきだと語った。

小川氏は、この10年の政治状況について、「嘘、偽り、誤魔化しが平気で語られる国会、そしてそれに貢献した人たちが出世をする。正しいことを言おう、しようとした人たちが虐げられ、場合によっては自ら命を落とす」ものだったと危惧。「人口減、高齢化、そして社会保障のほころび、財政悪化、気候変動」といった諸課題に政治が本格的に取り組み、次世代に先送りしてはいけないと語った。

泉氏は、総選挙で議席を減らした結果を重く受け止めなければならないとし、「我々と国民との党のイメージのズレについて、自己反省した上で党を再生していく必要がある」と振り返った。さらに「普通の安心が得られる社会」というキーワードを掲げ、経済的苦境や高齢で厳しい状況に置かれる人々が問題なく日常生活を送り、公共サービスの助けを得られるような社会を作る必要があると訴えた。

西村氏は、「ボトムアップの政治を再起動するために、代表選を契機に党を立て直す」と決意を語り、コロナ禍を含めた「世の中の理不尽」をなくしたいと主張した。重点政策は「まずは命を守るということ。そして一人一人の暮らしを社会で支えるということ」とし、「自己責任論から脱却し、お互いに支え合う政治」をめざすと展望を述べた。

各候補者の政見に関する発言全文は以下の通り

逢坂誠二氏

共同通信社

みなさんご苦労様でございます。逢坂誠二でございます。これから代表選にあたっての政見を述べさせていただきますが、その前に冒頭に、今朝ほど大リーグで大谷翔平選手が満票でMVPになったというニュースが入ってまいりました。すごいことだなと。MVPを獲るのもすごいんですけれども、満票だということも本当にすごいと思います。心から祝福をしたいと思いますし、ひとりの日本人として本当に嬉しく思っている、そのことをまず冒頭に申し述べさせていただきます。

さて、私自身が代表になる、代表になったら何をしたいか。いくつもいくつもございます。経済のこととかエネルギーのこととか様々なものがございますけれども、やはり今の日本を考えたときに最も力を入れなければならないもの、それは教育であります。人への投資であります。ここがおろそかになってしまいますと、日本の今、そして日本の将来、これが大変危ういものになっている、私はそう思います。

教育、さらに芸術文化、こういった分野に力を入れられる、そういう立憲民主党でありたいと思うわけであります。教育への投資は今すぐ成果が上がるものではありません。しかし投資を怠ってしまうと、将来の日本が危うくなるわけであります。

全国のテレビをご覧の多くのみなさん、現在の日本の教育の状況はどうなっているでしょうか。親の所得が多い、少ないによって子どもたちの教育の選択肢、これの幅に格差が生まれています。そして、子どもたちの教育の格差が、子どもたち自身の希望、この格差につながっています。こういう日本で本当に良いのでしょうか。

さらに加えて、日本の大学、残念ながら世界の大学ランキングの中で、少しずつその順位を落としています。たとえば自然科学の論文に関していいますと、20年前、日本の大学のランキングは4位でした。10年前、これが6位。そして最新の調査によれば10位となっています。こうした大学の知的力の水準の低下、これは将来の経済の低下にもつながっていきます。

さらに加えて芸術文化、ここに力を入れることは人の心を豊かにすることにつながっていきます。人の心を豊かにする、そうすることによって、今だけ自分だけ金だけ、そういう短絡的な足元の価値観ではない、中長期的な相手の立場も思いやれる、そういう価値観が醸成される。そう私は考えております。

従いまして、私が代表になりましたら、とにかく教育、芸術文化、こういうものにしっかり力を注いで将来の備えのある日本、これを作っていきたい、そう考えております。しかし一方でみなさん、今の与党一強体制の中では様々我々が思う政策を実現したいと思っても簡単には実現できません。私たちの党の力を高める必要があります。

私たち立憲民主党が国民のみなさまの役に立ち、さらに信頼される政党になる必要があります。そのために、私が代表になった折には、理念あるいは考え方、こういうものを大事にすることも大事ですけれども、理念や政策の提示だけではなく、具体的な地域課題の解決、これをやることによって、「なるほどな、立憲民主党の議員は具体的なことをやっているじゃないか」と。例えば北海道でいうならば、赤潮で北海道の漁民のみなさん、加工業のみなさん、大変な思いをされています。そういう赤潮に対して具体的な活動、行動をして解決につなげていったじゃないか。こういう積み重ねをすることによって、我々の立憲民主党の信頼、役に立つ政党であるということを高めていきたい。そう思っております。

加えて、私たちは党のかたち、これを大きくしていくことが必要です。綱領を基本としながら政策の幅を広げて、様々な、多様な方々が「そうだ、立憲民主党に集って共に活動できる」、こういう政党を目指してまいります。このことによって、国民の信頼、さらにまた、多くの多様性のある仲間、こうした方々が集う、その政党を作っていきたい。そう考えております。

私は35歳で政治の世界に入りました。あれからずいぶん時間が経ちましたけれども、私自身は政治の世界には多様な方々が関与する、これが大事だと思っています。若いみなさん、女性、さらにもっともっと、色んな方々、こういう方々が入ってくることが大事。

私は私自身の年齢、多分4人の候補の中では一番上ではありますけれども、多様な方々が包含できる、そういう体制を作ってまいりたい。当然、党の役職、これにも若い方、あるいは女性、こういった方々を登用する、これも当然のことだと思います。今申し述べたことを基本にしながら、この12日間闘ってまいります。

小川淳也氏

共同通信社

みなさまこんにちは。小川淳也と申します。

6分の時間ですから、私が今の政治をどう見ているか。そして立憲民主党をどうしたいか。それによって何を実現したいか。簡潔に申し伝えたいと思います。

今の政治、いかがですか。この10年、極めて国家主義的で、権威主義的な政策が押し通されてきた10年でした。これになす術がなかった。私はもっと、「国家に従ってこその国民」ではなく、国民の自由や人権、公平公正な社会、このいわゆるリベラルな立ち位置をしっかり日本の政治の中で打ち立て直したいと思っています。

同時にこの10年、嘘や偽りや誤魔化しが平気で語られる国会、そしてそれに貢献した人たちが出世をし、正しいことを言おう、しようとした人たちが虐げられ、場合によっては自ら命を落とす。こんな国会や政府を見て国民はどう思っているか。全くもってこれは国会や政治だけの話にとどまらず、日本社会の隅々まで、末端まで、モラルを崩壊させ、倫理観や正義感を失わしめている。こうした状況にも徹底して闘っていきたいと思っています。

そして極めつけはこの1年半、コロナで例外なくみなさんが大変な苦しみと、悩みと、困難な状況に置かれてきた。しかしこの国の政治は残念ながら、これに十分寄り添う言葉と政策を持ちえなかった。これは一体どこから来ているのか。いわゆる特権的な支配階級ともいうべき人たちの政治が続いてきた。私はこの対極をいく、庶民から根を生やすように生まれてきた政治をもう一回この国に作り直したいと思っています。

したがって私がめざす立憲民主党の姿は、国家主義的な価値観と対峙をし、まさに国民主権、リベラルの気風を根本とした政党として再び立ち上らせたいと思っています。そして嘘や誤魔化し、偽りと徹底的に対峙し、誠実で嘘のない実直な気風を旨とした政党にしたい。さらに国民生活の不安や悩みを共有し、これに寄り添う言葉と政策を持った政党にさらに進化、昇華をさせていきたい。

結果として私は4年前、枝野さんがあの大混乱の中で打ち立てたこの立ち位置をしっかり受け継ぎつつも、さらに支持のウイングを広げ、野党第一党を政権の受け皿として認知していただく。政権の受け皿たりうる政党に何としても昇華させていきたいと思っています。同時に今まで日本政治が放置してきた巨大な構造問題が相互に連関をしながらいくつも同時多発的に国民の前に立ちはだかっています。

人口減、高齢化、そして社会保障のほころび、財政悪化、気候変動、どれひとつをとっても本来私たちの世代で十分な取り組みをなし、次世代に子どもたちやお孫さんの世代に恥じぬこの国と社会を受け継ぐ責任がある。しかし長らく日本政治はそうしたものに真っすぐに視線を向けることを避け、国民に不都合や不便を、正面から説明することを回避し、耳ざわりのいいことばかりを口にし、問題を先送りし、ツケを大きく膨らませてきた。私はこういう政治とも徹底的に闘いたいと思っています。

これからこの長らく日本政界が放置してきた構造問題に、国民と、どれ一つ取ったってそんなに簡単な問題はひとつもない。しかし本当に国民の声を聞き、国民と共に悩み、国民と共に考え、国民と共に解決策を見出し、国民と共に歩む。そういう対話型の政治こそがこれから先、求められてくると思います。前例のない時代です。どの時代にもどの国もが経験したことのない構造問題が、巨大な構造問題が相互に連関しながら私たちの前に立ちはだかっている。

これは従来型の政治では乗り越えられない。まさに次世代のひとりとして、今日候補者たりうる4名、3名のみなさまともどもに、またそれを支援されるみなさまともどもに、あるいは多くの歯を食いしばって応援してくださっている党員や党友のみなさまともどもに、この日本国がほこるべき、今の時代に相応しい対話型の新しい政治。そしてそれが先ほど申し上げた人口減、高齢化、社会保障のほころび、そして財政悪化、気候変動、あらゆる問題に本格的に取り組んでいく姿を国民にも見てほしいし、その先頭に立ちたいと思っています。

最終的にそれが行き渡り、多少なりとも成し遂げられた暁にはこの日本社会が今崩壊している持続可能性を取り戻すことになるでしょう。あらゆる面において、今のままこの社会はこのまま続かない。このまま続いていきようがない。それはみんな心の奥底でどこかで分かっているが、しかしそれと正面から向き合おうとせず、様々先送りしてきた課題。これに本格的に日本政治が取り組んだとき、国民の意を背に受けて取り組んだとき、やがてこの社会は持続可能性を回復することになる。

そしてそれは私たち大人社会が胸を張って子どもたち、また次の世代にやるべきことをやった、少なくともやろうとした、全部はできなかったかもしれないが一所懸命取り組もうとした、そういう姿を、背中を次の世代に見せることにつながる。そういう誇り高い、温かい、温もりある、しかし明確な理念と哲学、ビジョンを持った政治を、立憲民主党を再建することによってこの国を作りたい。そう思っています。ご清聴ありがとうございました。

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