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オリンピック・パラリンピックの一体化

2月21日、下村文部科学大臣に面談した。メインテーマは、国際リニアコライダー(ILC)だったのだが、そのほかにも佐賀県としてぜひ下村大臣に申し上げておきたいことがあった。
時間が限られていたので、出されたお茶にも手をつけず、三つの事柄についてお話ししたのだが、その一つが「オリンピックとパラリンピックのさらなる融合」だった。

このコラムでは何度か取り上げているのだが、世の中の流れはオリンピックとパラリンピックの一体化だ。
我が国でも、いま招致しているのは「東京2020オリンピック」ではなく、「東京2020オリンピック・パラリンピック」だ。

その一体化の象徴として佐賀県がまず提案したのは、メダリストの顕彰は、オリンピックもパラリンピックも同じようにお願いしたい、ということだった。
そのシンボルとして、ぜひメダリストたちのパレードはオリンピックとパラリンピックの合同でお願いしたい、と訴えた。
僕の頭の中にあったのは去年のロンドンオリンピックのメダリストたちの銀座でのレードのこと。そこにはパラリンピックのメダリストたちの姿はなかった。
それに対し、大臣は「あのパレードはJOCが主催したもので国は関わってなかった」「熱が冷めないうちにやろうということで急に決まったので、パラリンピックを無視したわけではなかった」などと答えられた。
そうだろうと思う。だからぜひ、まずはソチ冬季大会、そしてさらにはリオデジャネイロの大会のときには合同にしていただければと思う。

一体化の二つ目が、オリンピックのために作られたマルチサポートハウスをパラリンピックにも使えるように御配慮をお願いしたい、ということだった。
実は、このことについて、去年の8月21日付けの週刊yasushi第474号「オリンピックが終わって」で、「たいへん良い施設なのだが、文部科学省の予算で開設された施設なので、パラリンピックの選手たちは使えない」といいう内容のことを書いた。そのときは、現地でそのような説明を受けたので、それを信じてそう書いていたのだが、今回、大臣にお話するに当たって改めて調べなおしたところ、「文部科学省からは厚生労働省に『使いませんか』と声をかけたものの、厚生労働省側では、あらかじめそのための予算を取ってなかったのであきらめざるを得なかった」というのが正しいようだ、ということがわかった。
お詫びして訂正します。
ただ、それにつけても、パラリンピックの選手たちが使えなかったことには変わりない。ぜひ、これも次回から改善をお願いしたい、と提案した。

最後に、もう一つ。ナショナルトレーニングセンターのユニバーサルデザイン化について。
東京・北区にある味の素ナショナルトレーニングセンターはナショナルレベルのトレーニング拠点として整備されたものだ。最近ではパラリンピックをめざすアスリートたちも使い始めているが、利用者の多くは健常者たち。
ユニバーサルデザインの考え方がまだ普及していない時代の施設なので、たとえば施設と施設をつなぐ扉に自動ドアが少ないとか、宿泊施設に段差があって車いすが使えない、階段に手すりがない
など、身体障碍のあるアスリートたちには使いづらいものとなってしまっている。
こうした点についても、工夫と改善をお願いできれば、と申し上げた。
大臣は聞かれた。「佐賀県とは直接関係のない話けど、なぜこういう提案をしているの?」
僕はこう答えた。「佐賀県では健常者も障碍者もスポーツの所管を一緒にして進めています。こうする中で気づいたことがあったものですから。」
さらに大臣は言われた。「厚生労働大臣にもよく言っておいてね。」
「はい、そのつもりです。」と答え、ここでやっとお茶をいただいた。

もう時間のようだ。僕はさらにひとこと付け加えた。
「お茶もありがとうございました。しかも、器が有田焼でございました。重ねて御礼申し上げます。」
出されたお茶、おいしかったが、香りからして嬉野茶ではなさそうだった。この次にはお茶を持っていこうかな。


ところで、このところオリンピック・パラリンピックやジン・エアーなど国際的な話題が続いているが、佐賀県にも頑張っている若者がいるので、是非ご覧いただきたい。
https://readyfor.jp/projects/saga_delegation
アメリカ西海岸に大学生を派遣する事業を南カリフォルニア佐賀県人会に実施していただいているが、前に参加した学生が今年参加する学生の負担を軽くするために資金を集めている。いい話じゃないですか。

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