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【会見全文】立民・枝野幸男氏が代表を辞任 #枝野辞めるな に「政治家冥利に尽き感激」

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共同通信社

立憲民主党の枝野幸男氏は12日、2017年の立憲民主党の結党から4年以上にわたり務めた代表を辞任した。枝野氏は同日夕、国会内で会見を開き、議席を減らす結果となった総選挙や立民党の新体制、さらには今後の自身の政治活動について語った。

枝野氏はまず、先月の衆院選で立民党が議席を減らす結果となったことについて「はなはだ悔しく、また力不足を申し訳なく思う」と振り返った。共産党との選挙協力に賛否あったことについては、「候補者の一本化と限定的な閣外からの協力だったが、実態以上に近い関係と受け止められてしまった」とコメント。有権者に正確な選挙協力の実態が伝わらなかったことについて、自らの発信の力不足だったと語った。

今月19日に告示・30日投開票のスケジュールで代表選挙がおこなわれる立民党の新代表や新体制については、「総選挙前以上に複雑な連立方程式を解いていかなければならない」と現在の政治状況を表現した上で、「そこを上手くさばいて国民のみなさんの期待を得られるような発信をして進んでいってもらいたい」と期待感を示した。

今後の自身の政治活動について問われると「私はこの間の自民党の総裁候補の誰よりも若い」と強調した上で、全国各地を回り仲間の選挙応援や地元での活動に力を入れ、今後も一議員として精力的に動く考えを明らかにした。

辞任を表明してからTwitter上で「#枝野辞めるな」というハッシュタグが国内のトレンド1位を獲得したことについては、「政治家冥利に尽き、感激してありがたく思っている」と感謝の意を示した。

会見での発言内容全文は以下の通り。

共同通信社

先ほどみなさん、両院議員総会ご覧いただいたと思いますが。正式に代表を退くことのご承認をいただきました。報道のみなさんには旧立憲民主党から数えれば4年あまりお世話になりました。本当にありがとうございました。

両院議員総会でも申し上げました通り、この4年間立憲民主党に集って今回の総選挙を共に闘っていただいたすべてのみなさんが様々な困難を乗り越えて、そして昨年9月に新しい立憲民主党を立ち上げて、そして報道の中には「政権選択選挙」という言葉を使っていただけるような構えまでは作ることができた。4年前の10月の頭の状況を考えれば、自分なりによくここまで持ってこれたなという一定の納得感がありますし、この4年間充実した日々を過ごすことができたことを感謝いたしております。

ただ残念ながら議席という結果につなげられなかったことは、大変残念であり、特にこの間誰よりも汗をかいて合流に向けて、そして合流後は選対委員長として頑張っていただいた平野(博文)さんをはじめとして、多くの仲間が議席を失い、また議席をとれると思っていた新人、元職なども議席をとれなかったということははなはだ悔しく、また力不足を申し訳なく思っております。

両院総会で申しました通り、綱領や基本政策で掲げた旗は決して間違っていなかったし、今回の選挙でそのことが否定をされたものだとは思っていません。

新しい体制のもとでこの間の検証をしっかりしていただいて、まずは来年の参議院選挙、そして再来年の統一自治体選挙、そして間違いなくいずれある総選挙に向けて、この政権の選択肢としての構えを持ちつつ、その中身を充実させて、綱領の実現に向けて進んでいってもらいたいと思っておりますし、私も一議員としてしっかりとその中で努力をしていきたいという風に思っております。

この4年、本当にありがとうございました。

【質疑応答】

BLOGOS編集部

記者:フリーランスのミヤザキです。4年1カ月間お疲れさまでした。「野党共闘」という言葉についてお伺いしたいんですけれども。マスコミでも、大学教授とかでもみんな「野党共闘」という言い方をしています。ただ2015年の平和安全法制ができて、その後市民連合といったものもできて、共産党からの呼びかけもあって、2016年の参院選は32ある1人区すべて野党で一本化しましたけれども、その当時から野党の枝野幹事長や岡田代表は「野党共闘」という言い方はしないようにしようと。そして政権を共にしないということはここ5,6年のうち5年くらいはその体制がメインストリームだったんですけれども、枝野代表はこの4年間「野党共闘」という言い方は恐らく1度もされていないかと思います。執行部でそういう言葉は使わないようにしていたのに、マスコミで使われている。それから何と言っても志位委員長が使っていますので、なかなかこの4年間志位さんに対して「野党共闘という言葉はやめてもらえませんか、野党一本化とか統一候補とか言ってもらえませんか」っていうことはなかなか言えなかったんじゃないかと思うんですけど、「野党共闘」という言葉に関しての、マスコミの使い方に関しての思いと、今後この言葉はどういう風に扱われるべきとお考えか。

枝野:ご承知の通り私は一貫して「野党連携」という言葉を使ってまいりました。この言葉の使い方だけに留まらず他の野党との関係についてはかなり緻密に言葉を使い、進めてきたにもかかわらず、それが有権者のみなさんにきちっと伝わらなかったという客観的な事実はあると思っています。それは私自身の力不足だと思っておりまして、きちっと実態通り報道していただき、実態通り有権者に伝わるような努力はさらに必要だと思っています。

記者:「野党共闘」という言葉は、志位委員長に対して使わないでとは言う機会はなかったでしょうか。

枝野:他の政党について、私が今ここで具体的に何を言ったのか、何を言わなかったを含めて、結論として私たちは候補者の一本化と、限定的な閣外からの協力ということは結論であったということであって、そこでは「野党共闘」という言葉も「野党連携」ということもありません。

記者:同じことをもう1回聞かせてください。数は力じゃないけど、ある程度最大野党の方が議席が多いわけですから、そっちの方の言葉に報道なんかは合わせた方がいいんじゃないかと思うんですが、その辺は何度かサジェスチョンされていたと思いますけど改めてどうでしょう。

枝野:報道がどうお伝えになるかということについて、私の立場から申し上げるべきではない。報道が正確に伝えていただけるように努力するのが私たちの立場だと思っています。

記者:日経新聞のヨダです。先ほどありました共産党との「限定的な閣外からの協力」という言葉なんですけど。9月の初めに政策協定を市民連合さんを介して結んだ後、9月末に直接共産党と合意したわけなんですけども。「限定的な閣外の協力」という言葉は与党から言葉尻を捉えて批判の材料になったかと思うんですけれども、今振り返って「限定的な閣外の協力」っていう合意というのは必要不可欠なものであったという風にお考えでしょうか。

枝野:申し上げている通り、閣外協力とは全く違うということを言葉の上でも明確にしたんですが、残念ながらそれを十分に伝えきれなかったということを残念に思っています。

記者:ニコニコのナナオです。いつかお聞きしたいと思っていたんですけども、2020年9月の野党合流を経て、今に至る立憲民主党は2017年に枝野さんが自ら立憲民主党を立ち上げたときに、当時枝野さんが描いた党のイメージと今のイメージは合致しているんでしょうか。

枝野:結党のときにはまさかその選挙で最大野党になるとは夢にも思っていませんでした。したがって第2、第3野党という立場、というか結党のときには自分を含めて生き残れるかどうかという感じでしたので、そういった意味では違います。ただ、政党として選挙を闘った以上はできるだけ多くの議席をとることを目的に闘い、実際に最大野党の議席を与えていただいた以上は、その結党のときの思いと、最大野党としての公器としての役割を両立しなければならないという新たな責任が加わった。この2つの責任を結党のときのご支持いただいたみなさんへの約束と、所信ですね、それから最大野党の公器としての責任を両立させるための4年間。努力をしてまいりました。それをどう受け止められるか、特に最大野党になる前の段階から当時の立憲民主党をご支持いただいた方にご評価いただくしかないと。私としては両立はさせる責任がある。それができるために最大限やってきたというのが思いです。

Getty Images

記者:SNSについてお聞きします。3.11のときはハッシュタグ「#枝野寝ろ」で当時官房長官を務めた枝野さんへの応援が非常に大きかった。2017年の希望の党の排除への反発から、SNS上でハッシュタグ「#枝野立て」でメッセージが広がりました。今回の辞任表明で、様々な意見がありました。しかしTwitter上ではハッシュタグ「#枝野辞めるな」が国内のトレンドで1位になっております。そうしたネットの声についてお願いします。

枝野:ネットの声も真摯に声を上げていただく方と、そうでない方もいらっしゃいますのでしっかりと見極めなければいけないと思っています。そういった意味では今回「辞めるな」というハッシュタグのもとでのご意見も、本心から思っていただいてやっていらっしゃる方とそうでない方がいることも承知しておりますので、こういう選挙の結果を受けて辞めるに当たって、そういう声を上げていただける方が有権者の中に一定いるということは政治家冥利に尽きると、感激をしてありがたく思っています。

記者:日本農業新聞のキデラと申します。農業関連で2点お願いします。枝野代表は個別所得補償制度の復活などを選挙でも掲げられていましたが、生産現場では一定の支持を得られたとお考えでしょうか。

枝野:政治的に答えるならば「当然そうです」と答えるべきなのかもしれませんが、それこそ科学的に分析すべきだと思っていてですね。有権者がどういう視点で投票されたのか。つまりこれを争点と思って立憲民主党に入れていただいた方がどれくらいいらっしゃるのかとかは、きちんと科学的に分析しなければいけないと思っていますので、これは私としても暫定残務処理執行部にもできるだけ科学的な分析を客観的にできることはやった上で、新執行部に引き継いでほしいとお願いをしてありますし、また実際に今のことについての結果が出せるような調査になるかどうかは分かりませんけど、少なくともそういったデータを揃えた上でないと、印象だけで語ってはいけないことだと思っています。

記者:新代表が選出されるんですが、新代表に農政で望むことについて教えてもらえますでしょうか。

枝野:我が党の個別所得補償制度をはじめとした農業政策というのは色んなそれぞれの我が党に所属している議員の長年の積み重ねの中で、大きな異論なく集約されて、今回の選挙で掲げていると私は認識していますので。しっかりその線を発展させていっていただくことが、選挙に向けてということよりも日本の未来に向けて重要なことだと私は確信しています。

記者:朝日新聞のヨシカワです。共産党などとの野党の連携について、限定的な閣外からの協力ということを打ち出したことや、候補者を一本化して闘ったこと、こういった戦略を全体として今どういう風に評価しているか。

枝野:最終的には化学的な分析をもとにして新執行部でしていただきたいと思っておりますが、ここまで出ている具体的なデータからすれば、やはり実際に小選挙区の当選者の数はどうやら増えているようですし、大変な接戦に持ち込み、なおかつその接戦も最後自民党が最後相当頑張って票を掘り起こした中で接戦になっているということは、少なくとも今回の選挙での小選挙区での闘いにはかなり大きな意義があったと思っておりますし。あえて申し上げればこの大きな方向性について、今回の選挙で違う選択肢をとりようがなかったと思っておりますので、この方向性を選択したことについて、後悔はありません。

記者:次の代表にも同じような方向性を求めていくか。

枝野:先述論としては先ほど申し上げました通り、実態以上に近い関係と受け止められてしまったのは間違いないと思っています。それは色んな事情がありますが、最終的には我々の発信の問題であると思っておりますので、実態通りに有権者に受け止めていただけるようにどう伝えられるように、他党や市民団体との関係もありますので、そことの調整をきちっとして、誤解なく伝えられるような努力は必要だと。それは十分でなかった。というのは私の力不足だったと思います。

記者:先ほどの両院議員総会で選挙の結果について、私の選挙戦術ということに加えて、そこに至る党運営の力不足ということも挙げられましたけれども、これはどういうことを念頭に置かれているのかお聞かせください。

枝野:自分なりにはベストを尽くせたと思っておりますが、例えば地方組織の充実であるとか、自治体議員の仲間をもっと増やすということ。特に合流からは1年しかありませんでしたが、この4年間をトータルで考えれば、そういったところにもっと私に力があって、例えば自治体議員の数が今よりも300人、400人多ければ競ったところの結論が大分違ってた可能性はあるのではないかという風に思っています。一例ですが党運営全体の力不足というのはそうした種類のことを申し上げています。

記者:毎日新聞のタドコロです。一本化自体についての意義をお答えいただきましたけれども、限定的な閣外からの協力について、先ほどの日経さんの質問の答えではやり方自体は良かったという趣旨かと思うんですけど、言葉自体を別の表現にする余地はなかった?

枝野:他党との関係に絡むことですので。外に申し上げる話ではないと思っています。正確に伝わればきちっとご理解いただける言葉にはできたと思っていますが、正確に伝わりにくかったという客観的事実は認識しています。

記者:一本化に関連して、4年前の旧立憲民主党を作る以前、2015年の安保法制のときから、政党の外のSEALSですとか、市民連合から野党の選挙協力を求められてきましたけれども、今回の一本化で今までの市民の要望にはある程度答えられたと評価していますか。

枝野:市民連合に代表されるみなさんの声というのは、この間の野党間の連携の1つの後押しだったと思っていますが、私はこの間繰り返し申し上げてきた通り、日本の選挙制度が、衆議院の首班指名に優越権を持つ衆議院の選挙制度が小選挙区が軸の選挙制度である以上は、2つの政治勢力で競い合うということを想定している選挙制度であると。したがってその政権をとろうとする勢力がしっかりと連携するということが選挙制度から必然的に求められるということは、私のこの問題に対する基本的な認識です。

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