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岸田総理が示すべきコロナ対応指針

岸田総理が12日にコロナ対応の全体像を示すと報じられた。

どのような内容となるかは不明だが、現時点で最も合理的と思われる対応を私なりに示してみたい。

1 脱コロナの明確な数値目標を示し、達成された場合の対応変化も予め公表すること

例「致死率0.2%程度が3ヵ月継続した場合、社会的にコントロール可能な一般的感染症となったことを宣言し、発症者に対する医療中心の事後的な対応を原則とし、予防的対策としてお願いしていた人流抑制・密回避・マスク・アクリル板等の基本的対策についての呼びかけを停止する」

 いかに予防接種率を高めても、あるいは複数回接種を進めても、ゼロコロナが不可能なことは既に明らか。感染防止効果は100%ではなく、抗体価も低下していくからだ。ただし、ワクチンを含め、入院や重症化を防ぐ新薬が次々と実用化され、外来で処方可能な飲み薬もできた。インフルエンザ以上の医療対応が可能になっている。こういった治療法の進歩もあって、本年7月の新規感染者における致死率は0.2%にまで低下している(厚労省開示資料)。さらに、ファイザーの経口抗ウイルス薬「paxlovid」の第Ⅱ/Ⅲ相試験では、非投与群に比べて89%入院または死亡リスクを低減させる結果を出しているという。

 一方で、欧米で日本を上回る外出制限やワクチンパスポートなどの執拗な対策が行われてきたのは、日本を遥かに上回る感染レベルによって、医療崩壊が現に起きてしまった苦い経験と現在も日本の100〜250倍以上の感染率が続いているから。

こういった現状に照らせば、致死率が現状の0.2%程度であれば後記の通り医療体制の整備さえ進ておけば、今後第5波を上回る感染の波が訪れたとしても日本において医療崩壊が起きることは考えづらい。

今の人流・マスク・アクリル板といった感染対策は、率直に言ってその効果の検証すらなされておらず科学的根拠に乏しいものであるが、治療方法が乏しかった時点においては、やれることをやってみようというレベルで取られたものであった。

しかし、その効果が不確かであるにも関わらず、経済や人々の心理に及ぼす影響が多すぎる。端的に言えば飲食・旅行・運輸(航空・鉄道・タクシー)等のサービス関連産業や卸・小売業を破壊し、また自由な雰囲気を奪い出生率を低下させ自殺者を増加させてしまっている。

したがって、現在程度の致死率(0.2%)が例えば3ヶ月継続した場合には、死亡をピラミッドの頂点としてその下に位置する重症者、軽症入院患者も相応に減少していることが見込まれることから医療体制に過度な負担をかける恐れが見込まれないものとして、通常の感染症と同じく事後的(すなわち発症後の)医療ケアを充実させるという当たり前に立ち返るべきなのだ。

2 医療が新型コロナと向き合うことを制度的に担保する

新型コロナに関する法的取り扱いを改め、一部の開業医や病院しか患者を受け入れない状況を改善する。

端的に言えば、診療拒否はできないという原則に戻すのだ。流行の波が来る度に一部受け入れ医療機関の医師が「患者が絶えるまがない」と嘆く姿が報じられるが、その原因はその他の医療機関が患者を受け入れ拒否しているためにキャパが小さいため。中には、多額のコロナ患者受け入れ補助金を受領しながら患者受け入れ拒否をするという悪質医療機関まで存在しているのだ。

こういった状況が改善されれば、インフルエンザ流行時に比してはるかに少ない患者数の日本において、医療崩壊が起こることは考えにくい。

もう一つの問題は、都道府県境を越えた患者移送システムの整備。大都市圏に患者が偏在するというこの感染症の特徴からすれば、絶対に整備が必要なところであり、私が厚労委員会で菅前総理、田村前厚労大臣に繰り返し訴え、骨太の方針にも盛り込まれ、田村前大臣が知事会に投げかけてくれた課題だ。

以上を明示し、社会を正常化しなければ、観光を含めた正常化に力強く歩み始め、インフレさえ始まっている諸外国から置き去りにされ、わが国だけが取り残されていく。時間の猶予はない。

新型コロナにしがみついているような自称専門家たちの言いなりは、もう止めにしなければ日本は一歩も前に進めない。ズルズルと奈落の底にみんなで落ちて行くだけだ。

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