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宇野郁夫さんの逝去

日本生命の社長だった宇野郁夫さんが亡くなった。僕と上下関係があったという意味からは最後の社長である。

宇野さんの前の社長、伊藤助成さんとも、部長とその部の主任という上下関係があった。伊藤さんが東京証券部長だった時である。

戦後の社長、弘世現さん、川瀬源太郎さんとは一言二言言葉をかわした程度である。若手にとっては雲上人に等しかった。

宇野さんの次の社長、岡本圀衛さんは僕よりも5年入社年次が上だった。仕事の上でも関係があった。しかし直接の上下関係はなかった。それ以降の筒井義信氏、清水博氏は僕よりも入社年次が下であることに加え、仕事においてほとんど一緒ではなかった。

社長として、伊藤さんは大物というか奔放というか、少なくともそう振る舞っていたように感じる。ヘマをしても「そうか」という雰囲気で許してもらえたのだが、実際どう思われたのかは知る由もない。
その点、宇野さんは、あることに気が付いているとの状況に、こちらとしてもすぐさま気が付けた。一定の宇野法則があり、それに沿っているのかどうかに厳しいとも表現できる。それだけに仕えるのが難しいとも言えるだろう。

僕が会社をやめるのを決断し、直接の上司(副社長)にそのことを伝えた。副社長としては当然、宇野社長に伝えた。その後、半年少しの間、僕の退職は副社長以上の秘密事項だった。僕としても、それ以外の元上司などの関係者に伝えられなかった。

今から考えると、よく認めてもらえたと思う。宇野社長の決断だったのだろう。

日本生命も一時代が終わったと思う。会社を訪ねたとしても、もはや僕と顔見知りのものはほとんどいない。相手も僕を知らないだろうし。

宇野社長(こう呼んでおきたい)、ご冥福を。

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