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可能性の大陸アフリカ

昨夜の老人党護憲プラスの例会で、国立感染症研究所研究官、石川晃一氏の話を聞きました。最近はガーナでエイズ等の感染症の研究をしていたということです。官僚の学者風ではなく、在野の実践家の風貌の人でした。テーマは「海外で活動することの意味」でしたが、アフリカの大地の巨大さと、日本人の立ち位置ということを考えさせられました。

 海外への援助は、上から目線で「教える態度」ではうまく行かない。先方には、欧米の大学で一流の教育を受けてきた人たちもいて、知識はあるのです。基礎的なインフラがなく、識字率も低い広大な地域に散らばる人々を救うには、現地に合った方法を、協力しながら開発して行くということでした。

 今の日本には、豊富な資金量で箱物を作るような力はありません。その分野で盛んに進出しているのは中国だということです。しかし中国の援助は、労働力まで本国から連れてきて箱物を作り、それを地元の資源と交換する強引な方法です。そこに、現地のために役立つ科学技術を育てるという、日本らしい信用される援助がありえるということでした。

 パソコンを使っての写真などのディスプレイもあって、実感がありました。石川氏は、子供たちを含む家族を連れて現地に入ったということですが、「あっちの子供たちの方が、どう見ても幸せそうにしか見えなかった」という発言が印象的でした。どこの村へ行っても、妊婦と子供たちがうじゃうじゃいて、活気に満ちているというのです。人間の幸せということを、根本から考えさせるような何かが、現地にはあったのでしょう。

 アフリカ諸国の人口ピラミッドは、きれいな富士山型に裾野を広げています。これから増える人口をどう養うかだけでも、世界の大問題になってくるでしょう。一方、アフリカの地図と他の大陸を重ねてみると、驚くほど広い地表面積をアフリカ大陸が占めているのがわかります。アフリカは人類発祥の地でもありました。人類の本場として復活すれば、「もう一つの世界」を作り出すほどの可能性を秘めているのかもしれません。

 その一方で、日本の人口ピラミッドは、すでにピラミッドではなく、はっきりした逆三角形になっています。人口の上で大国でなくなることは避けられません。成熟した人間文明は単に衰弱して消滅して行くのか、あるいは成熟しても幸せでありつづける新しい先進国モデルになることができるのか。日本の将来は、人類史的にも非常に面白いことになる。そんなことまで考えてしまいました。

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